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城戸朱理のブログ

2020年02月18日

もう靴は買わない〜ジョッパーブーツ

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ジョッパーブーツは、乗馬用のショートブーツで、くるぶしを一周するストラップを外くるぶしのバックルで留めて固定する。

ポロ競技に由来するという説もあるが、スポーツに起源を持つだけにフォーマルなスーツには合わせられない。

だが、足首で交差するストラップ、それを留めるバックルと特徴のあるデザインで、ブーツのなかでもインパクトがある一足だ。


ストラップを留めるだけなので、紐靴よりは着脱も楽だし、ブーツならではの安定感もある。

スーツに合わせられないため、決して一般的ではないが、好きなデザインで、黒と茶の2足を持っている。


ジョッパーブーツはストラップとバックル以外には装飾性がなく、細みのデザインになっているのが普通だが、写真のものはキャップトウでブローギング(穴飾り)が施された珍しいデザインになっている。

これはルイ・ヴィトンのブーツだが、ツイードのジャケットや、セーターにショートコートで散歩するときに重宝している。


どうしたことか、ことジョッパーブーツに関しては、黒もサンローランのもので、革靴の専業メーカーではなく、メゾンのものしか買ったことがない。

それは、フォーマルなものではないため、専業メーカーのショップを覗くときには意識していないせいだろうか。



私は夏以外は、ほとんどブーツで過ごしているが、ジョッパーブーツはチャッカブーツに次いで出番が多い。

サイドゴアブーツと並んで、バーのカウンターに似合う靴だと、ひそかに思っている。
posted by 城戸朱理 at 12:35| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月17日

「裏勝り」と刺青

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現代では、刺青と聞くと「反社会的」という言葉は条件反射のように出てきてしまうが、かつては決して「反社会的」なものではなかった。

幕末から明治にかけて、日本を訪れた欧米人の多くが、日本における刺青に言及しているが、それを読むと、刺青は庶民が「粋」を誇示する装飾にほかならなかったようだ。


「火事と喧嘩は江戸の花」と言われたほど、江戸は火事の多い町だったが、当時の消火活動は、燃え移りそうな家屋を倒して延焼を食い止めるというもので、武家屋敷の火災には大名火消しと定火消しが、町人の居住地では町火消しが消火に当たった。


異端美学の研究者、平井倫行氏によると、町火消しは、火消しに向かうときは半纏の無地藍染めの表に水をかぶって出かけ、無事に消火を終えたときは、派手な絵柄の裏地を表にして凱旋したそうだが、この絵柄が刺青の絵柄と通底するものなのだとか。

江戸時代には幕府によって、たびたび奢侈禁止令が出され、人々の服装の素材や色・柄まで制限されたが、町民は絹の着物が禁止されると、裏地に絹を用い、さらに裏地に凝った絵柄を施すなど、反骨ぶりを発揮した。

これを「裏勝り」と呼ぶが、平井さんは「裏勝り」を身体化したものとしての刺青を考察しようと考えたらしい。


武士や大店の主人、火消しの頭は刺青を入れることがなかったそうだから、「裏勝り」は、そうした階級の人々に好まれたのかも知れない。


こうした嗜好は日本だけのものかと思っていたのだが、稀に欧米の服にも「裏勝り」を見いだすことがある。


家内はパンクだけに、いつもヴィヴィアン・ウェストウッドを着ているが、最近、愛用しているハリスツイードのコートは、いかにも英国的な手紡ぎのウール地でありながら、ヴィヴィアンのアイコン、ハート型のラブカラーというデザインで、しかも風景画をプリントした裏地が使われている。


写真は私のジャケットだが、赤系のツイードでシルクの裏地には花鳥画がプリントされており、これも「裏勝り」と言えそうだ。

これはフリーダ・ジャンニーニ時代のGUCCIのジャケットだが、別に赤系のツイードが欲しかったわけではなく、この裏地に惹かれて購入したもの。

つまり、私も「裏勝り」に食指が動いたということになる。

このジャケットには、GUCCIが同じコレクションのときに出した黒地に黒の糸で鳥を刺繍したセーターを合わせる。



見えないところに施された装飾、その深層は、たしかに刺青に通底するものなのかも知れない。
posted by 城戸朱理 at 00:18| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月16日

熟睡するならハムスター気分???

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バンビことパンクな彼女が買い物に行って、A5等級の和牛を買い込んできた。


「今晩はすき焼きだよ!」


すき焼きも久しぶりである。


「あと、いいものを買ってきたよ!」
???


バンビが取り出したのは、フェイスタオルほどの大きさのふわふわした代物だったのだが、タグを見たら「ペット用毛布」と書いてあるではないか!?



「そ。
これを首に巻いて寝るんだよ!」

なぜ、ペット用毛布を巻いて寝なくちゃならないんだ?

「ペット用だからね、これを巻いて寝ると、人間であることから解放されて、ハムスター気分で熟睡できるんだよ!」
・・・・・・



分かるようで、よく分からない理屈だが、パンクだから仕方がない。



「たった217円なんだけどね、これを巻いて寝るかぎり、にゃんこみたいなものだから、あらゆる悩みからも解放されるんだよ!」



よく分からないが、ペット用毛布を首に巻くと、ハムスター気分で、にゃんこみたいなものになってしまうらしい。


そして、バンビは嬉しそうにペット用タオルを首に巻いて寝てしまったのである。


しばらく観察していたら、たしかにハムスターのように「はむはむ」したり、にゃんこのように弱々しい猫パンチを繰り出したりしている。

夢のなかで、ハムスターになったり、猫になったりしているのだろうか?


パンクだから仕方がないが、より一層の注意が必要である。
posted by 城戸朱理 at 17:11| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月15日

ありがたい到来物、その2

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もうひとつの到来物は、平井倫行さんから。

平井さんは異端美学の研究者であるとともに、9世紀から続く真鶴の貴船神社の権禰宜でもある。


平井さんが送って下さったのは真鶴の青貫水産のイカの塩辛と干物。


この塩辛が絶品で、初めて送っていただいたときなど、あまりの美味しさに一気にひと瓶食べそうになってしまった。

酒の肴はもちろん、御飯にも合う。


青貫水産は種村季弘さんもお気に入りで、龍子さんによると澁澤龍彦さんも種村さんを訪ねるときには、よく青貫水産で塩辛や干物を買われていたそうだ。



その青貫水産が今年の3月で店を閉めることになったので平井さんが手配して下さったのだが、干物は鯵にかますで、干物とはいえ目の透明さを見れば、どれだけ鮮度がいいか分かる。

青貫水産の干物は塩が浅めで、天日干しだけに旨みが凝縮しており、これまた絶品なのだ。


さっそく、干物を焼き、京都の漬物を出し、こちらも頂き物のみずみずしい大根で味噌汁を作って朝食にしたのだが、干物と漬物があれば、何もいらないと思ってしまうのは、年齢のせいではなく、青貫水産の干物が美味しいからだろう。
posted by 城戸朱理 at 18:06| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ありがたい到来物、その1

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帰宅した翌日、思いがけない荷物が届いた。

京都のバー、祇園サンボアの女将さんが「京つけもの きたの」の漬物を送って下さったのである。


バンビことパンクな彼女が銭洗い弁天の御札をお送りした返礼である。



「御札をお送りしたら、漬物になって帰ってきちゃったよ!
恐縮しちゃうなあ!」


バンビはすぐに女将さんに電話でお礼を言っていたが、千枚漬けや辛子菜、白菜などの詰め合わせで、ありがたくいただくことにした。
posted by 城戸朱理 at 18:03| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月14日

原成吉『アメリカ現代詩入門』刊行記念トークイベント!

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原成吉先生による『アメリカ現代詩入門』(勉誠出版)が、ついに刊行された。

「モダニズムの巨匠エズラ・パウンドから、現代の吟遊詩人ボブ・ディランまで」、20世紀アメリカ詩の精髄を通覧しつつ、その真価を問う決定版と言えるだろう。



出版を記念して、原先生と私によるトークベントが開催される。



日時/2020年2月24日 15:00~17:00

会場/BAG ONE
  渋谷区松濤1-4-8 

出演/原成吉×城戸朱理

チケット/¥1500(1ドリンク別料金)



お申し込みは下記から。


https://peatix.com/event/1424371



白熱必至のトークイベント、ぜひ、御参加を!
posted by 城戸朱理 at 00:06| イベント告知など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

打ち上げは渋谷、麗郷で

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バンビことパンクなプロデューサーとしては3作目、ディレクターとしては2作目となる番組「故郷を生きる」のMAも無事に終了し、打ち上げは、恒例となった台湾料理の麗郷で。


ビールで乾杯し、紹興酒をボトルでもらう。


まずは、肉員(バーワン)をひとり一個ずつ。

このクラゲのような得体の知れない料理は、肉と茸や筍の餡を米粉でくるんで蒸し上げたもので、井上春生監督やバンビのお気に入りである。


ニンニクの効いたシジミも定番だが、この汁を焼きビーフンにかける食べ方は、肉員を教えてくれた常連の御夫婦から教わった。

青菜炒めとレバニラ炒めをもらって、さらに蒸した白海老を。

この海老、味が濃く、甘みがあって歯応えもよい。


さらに鴨の薫製を頼んだのだが、井上監督がひと口食べて「これは旨いわ!」と歓声をあげた。


4人いると、あれこれ頼めるが、中華はやはり人数が揃わないと楽しめないのを痛感する。


野口泉さんがオイリュトミーの公演を催したときのクラウドファンドの詳細や井上監督のクラウドファンドの現状などを聞きながら、紹興酒とビールを交互に飲む。


最後にチマキと春巻までもらって、さらに飲み、渋谷の夜は更けていったのだった。
posted by 城戸朱理 at 00:05| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月13日

昼食難民になって

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2月9日、バンビことパンクなディレクターは、渋谷のNITROで編集の井上春生監督と10時に待ち合わせ。

私は昼食を取ってからスタジオ入りすることにしていたのだが、10時半にホテル・モントレをチェックアウトしてみたら、半蔵門では日曜日に開いている店がない。


とりあえず、渋谷に向かい、NITROの近くで食事をしようと思ったのだが、目につく店は焼肉やハンバーグなど。

NITROが入ったビルの裏手にチェーン店の寿司屋「つきじ喜代村すしざんまい」があったので、軽くつまむことにした。

築地場外から始まったチェーン店だが、まぐろを得意にしている寿司屋だけに、大トロ、中トロから始めて、小肌に穴子を握ってもらう。

穴子をツメなしでと頼んだら「塩にしますか」と板前さん。

このあたりの呼吸は、チェーン店といえども職人を感じる。


さらに北寄貝、ヤリイカ、甘海老を頼んで、イクラを。

巻物はかっぱ巻にした。


マグロは見事だったし、時間の余裕がないときには、寿司を軽くつまむのも悪くない。



寿司とひと言にいっても、「おまかせ」のみ、あるいは「おこのみ」のみの高級店から、それに準じて、なおかつ並・上・特上などの握りもある店、もっと手軽なチェーン店、そして回転寿司と実にさまざま。

ネタでいうと、庶民的な店ほど軍艦のバリエーションが豊富になり、サーモンや「えんがわ」がメニューにあるのが特徴だろう。

高級店でも自家製の漬物が出ることはあるが、茄子漬けの握りなどは庶民的な店ならではという気がする。



面白いのは「えんがわ」である。

本来の「えんがわ」は、平目のそれで、一尾から4貫分が取れるかどうかという代物だから、メニューに載せられるようなものではない。

回転寿司やチェーン店が出している「えんがわ」は平目よりはるかに大きいカラスガレイやアブラカレイ、さらに巨大なオヒョウといった輸入魚の縁側である。

オヒョウはカレイの仲間で、漢字だと大鮃と書くが、全長4メートルに達することもある巨大な魚で、オホーツク海やベーリング海など北の海に生息している。

こうしたカレイの「えんがわ」は平目の「えんがわ」とは似て非なるものだが、脂がよく乗っているうえに、こりこりとした歯応えがあって、好む人も多い。

要するに値段とは関係なく、それぞれの楽しみ方があると思えばいいのだろう。


寿司や蕎麦は不思議と飽きることがないが、バンビには「また、お寿司を食べたの!?」と呆れられた。
posted by 城戸朱理 at 13:42| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

町中華で大失敗!?

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ホテルの部屋に戻って試写の結果をまとめ、20時近くなってから出かけた。

お昼は寿司だったので、夜は気楽に町中華にしようということになり、四つ角飯店へ。


まずは焼き餃子に水餃子。

餃子はニンニクがガツンと効き、ビールと最高の相性で、町中華の醍醐味。

ここまでは良かったのだ。ところがーー


ニラレバ炒めも、薄切りで柔らかく仕上げたレバーとシャキッとした野菜で、ビールに合う。

だが、量が半端ではない。

普通の町中華の倍以上あるのではないだろうか。


バンビことパンクな彼女が「フレッシュザーサイと蟹玉をもらうよ!」と注文してしまったので、多すぎるのではないかと思ったが、その通りになってしまった。

ザーサイなど、瓶詰めにしたら、ふた瓶ほどの量がある。


そして湯麺とミニ炒飯。



「ミニ炒飯もミニと言いながら普通の炒飯くらいのポーションだよ!
どこがミニなのかな!?」



明らかに頼みすぎである。

幸い、中華の場合は汁物意外は持ち帰り出来るので、ザーサイ、ニラレバ炒め、炒飯は包んでもらうことにした。

湯麺は、野菜が麺の倍以上入っており、白湯には野菜の旨みが溶け出して、優しくも味わい深い。


いい店だったが、注文する段階で、盛りが多いのを教えて欲しかった。
posted by 城戸朱理 at 10:53| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月12日

2日続けて錦寿司へ、その2

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井上春生監督からニューヨーク・ロケの話を聞きながら、箸休めの漬物で燗酒を酌み、握りは車海老、そしてヤリイカを。

続けて、赤貝とひらめをもらったのだが、赤貝の鮮度はいいし、ひらめはバンビに言わせると「むちっとしている」。

ひらめの握りにしては厚く引いてあるが、寝かせたものなのだろう、しっかりとした旨みがある。


イクラと極上のウニは、クラシックな軍艦、巻物はネギトロにしたのだが、巻物の切り口の鮮やかさはどうだろう。



井上監督も寿司を堪能し、御家族の分の折を作ってもらっていたが、錦寿司のおかげで、町中華ならぬ町の寿司屋というものを考えてしまった。

きっと、どこの町でも、いい仕事をしている寿司屋があるのではないだろうか。
posted by 城戸朱理 at 10:29| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする