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城戸朱理のブログ

2015年09月30日

JFKへ

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今回のフライトは、デルタ航空。

日程がなかなか決まらず、JALが取れなかったためだが、初めての航空会社というのは、快適かどうか、乗ってみるまで分からない。

幸いJALのプレミアム・エコノミーに当たるコンフォート・シートを取ることができた。

しかも、コンフォート・シートの最前列を予約できたので、身長182cmの私でも足を伸ばせるほど広い。

ニューヨークまでは、12時間のフライトなので、座席に余裕があるかどうかは死活問題だったりする。


少しでも眠って、時差に備えなければならないので、夕食のあとは、眠くなるまで、ビデオサービスで映画を観て過ごす。


まずは、「マッドマックス 怒りのデスロード」。

まったく、落ち着きのない映画である(笑)。

マックスがあまり強くないのが物足りないが、主役はマックスではなく、シャーリーズ・セロン演じるフェリオサなのだろう。

だが、やはり、「マックス」ことマクシミリアン・ロカタンスキーは、V8インターセプターに乗っていて欲しい。

あのフォード・ファルコンにV型8気筒5800ccを搭載したモンスターマシンである。

続けて、「ターミネーター ジェネシス」。

これも、落ち着かない。

映画の選択を間違えたおかげで、なかなか眠れなかった。


朝食のあと、次第に機はJFK国際空港に向けて降下していく。


はるか彼方にマンハッタンが見える。
posted by 城戸朱理 at 16:50| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

成田エクスプレスに乗るまで



とにかく、あわただしかった。


ニューヨークに行く前に、どうしても済ませなければならないことが山積していたのだ。


小林正典写真集に寄せるエッセイ2本を毎日新聞出版に送り、立替ていた経費の精算を始めたのは9月16日で、ようやく一段落したのが翌日の夕方。

事務仕事は苦手なので、やたらと時間がかかってしまうのは、どうしようもない。


18日は起きて、まずは荷物をトランクにパッキング。

これだけ移動の多い暮らしをしていると、パッキングも手慣れたもので、最近は海外旅行でも1時間かからない。

そういえば、このパッキングが異様に苦手なのが、柳美里さんである。


さらに「毎日新聞」の詩の月評を執筆、なんとか書き上げてメールしたときには、11時になっていた。

12時に予約していたタクシーで、鎌倉駅に向かい、バンビことパンクな彼女と合流して、大船から成田エクスプレスに乗り込む。


昼食は、大船駅中の千寿司で買った寿司折りを車中で。

バンビは白ワイン、私はビールである。


成田エクスプレスに乗ってしまったら、焦ったところで、もうどうしようもない。

ようやく、ひと息つくことができた。
posted by 城戸朱理 at 16:47| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月29日

今日の「毎日新聞」夕刊に詩の月評が掲載



今日、9月29日の「毎日新聞」夕刊に月評「詩の遠景・近景」が掲載された。

今回、取り上げたのは、以下の4冊。


沓掛良彦『黄金の竪琴』

三角みづ紀『舵を弾く』

川口晴美『Tiger is here 』

寳玉義彦『Picnic』


碩学、沓掛良彦先生による西欧古典から近代に至る詩華集から、福島第一原発事故で避難生活を余儀なくされた若い詩人の第一詩集まで。

降り積もる歴史性を負荷された言葉の現在を見る。


興味のある方は、御一読を!
posted by 城戸朱理 at 22:27| 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

イチローズモルト

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今や、日本のウィスキーは、スコッチ、アイリッシュ、バーボン、カナディアンと並んで、世界の五大ウィスキーに数えられるまでになった。


サントリーやニッカといった大企業以外でも、秩父にあるベンチャーウィスキーの「イチローズモルト」は、海外にもコレクターがいるほど、ウィスキー好きの間で高い評価を誇っている。


クルベル・キャンでは、アルコール度数56%のカードシリーズを飲んだことがあるが、これは樽ごとにトランプのカードをラベルに配したシングルカスクである。


今回は、イチローズモルト・ダブルディスティラリーズを。


ダブルディスティラリーズは、その名の通り、羽生蒸留所の原酒に秩父蒸留所の原酒をブレンドしたもので、イチローズモルトを特徴づけるミズナラ樽で熟成させた秩父蒸留所の原酒のお香を思わせるオリエンタルな香りが、
パンチョン樽とシェリー樽を使った羽生蒸留所の原酒の甘やかさを引き出し、絶妙なハーモニーと対位法を奏でる。

ワールドウィスキーアワード(WWW)で、ベストジャパニーズ・ブレンデットモルトを受賞した銘酒である。


ウィスキーで酔いを深めていくと、躰の奥底は、逆に醒めていくようなところがあって、私には好ましい。
posted by 城戸朱理 at 18:30| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

仙台ポエトリー・フェスティヴァルからクルベル・キャンまで

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京都から戻ってからも、あわただしい日が続いた。

9月5日(土)は、一方井亜稀さんが手がける仙台ポエトリー・フェスティヴァルを観るべく仙台へ。

バンビことパンクな彼女は、あらかじめ予定に入れていたが、私はスケジュールが立て込んでいるだけに、迷いに迷ったあげくの仙台行きだった。

しかし、及川俊也「現代祝詞」と天使館の鯨井謙太郎(正しくは良扁に邑)、詩とダンスのコラボレーションは、やはり観ておきたい。

カニエ・ナハ、暁方ミセイ、TOLTA(河野聡子)と刺激的なステージは、ポエトリー・リーディングが新たなフェーズに入ったことを感じさせるものだった。


フェスティヴァル終了後は、会場での打ち上げのあと、鯨井くんの生後3ヵ月からの旧友(?)、富田真人氏がやっている仙台駅前のK's Barへ。

10代から吉岡実を読み、鯨井くんとともに詩作を始めたという富田氏のバーは、本格的で、くつろげた。

ホテルに一泊し、翌日は真っ直ぐ鎌倉へ帰る。


その2日後は、東京で井上春生監督による「H(アッシュ)」吉増剛造・春篇と東直子・夏篇の試写と落ち着かない日々が続いた。


ようやく休むことができたのは、9月13日のこと。


バンビことパンクな彼女が、若宮大路のユアーズに髪を切りに行くというので、私の予約も入れてもらい、バンビのあとに、カットとヘッドスパをやってもらった。


終わってから落ち合って、久しぶりにクルベル・キャンへ。


以前ならば、日中は原稿に追われても、夜は週に3、4日はクルベル・キャンで飲む余裕があったのだが、最近は月に2、3回しか寄れなくなってしまった。

今年は海外、国内とも出張が多いので仕方がないが、もう少し、鎌倉に腰を据えた生活をしたいものだ。


この日、頼んだのは、ジャガイモのフリットとミラノ風カツレツ。

薄く叩いた鶏肉のミラノ風カツレツは、ビールにもワインにも合う。


今月のメニューからは、長野産トウモロコシのリゾットと宮崎産活きワタリガニのトマトソースのスパゲッティを。


ジントニックのあとは、ラフロイグを少量のソーダで割ってもらう。


リゾットは、トウモロコシがお菓子のように甘く、活きワタリガニのパスタも素晴らしかった。


蟹やロブスターが出てくると、必ずじゃんけんを始めるのが、バンビの特徴である。

相手はチョキしか出せないのに、ときどき負けているのは、パンクだからだろうか?
posted by 城戸朱理 at 18:29| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月28日

mad_bambiのmy世界遺産、その2???

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バンビことパンクな彼女のmy世界遺産には、秋山祐徳太子の作品も4点あるが、
何と言っても多いのは、柳美里さんからいただいたものだろう。


柳さんは、国内でも海外でも、旅をしたときには必ずお土産を下さるのだが、食べ物以外は、バンビのmy世界遺産コーナーに収蔵されている。


誕生日プレゼントにいただいた英国製のストールや同じく誕生日プレゼントに書いていただいた色紙から、スウェーデン土産のテーブルコーナーまで、多彩な内容だが、
とくに大事にしているのは、柳さんが南相馬に引っ越すときに、バンビに手渡してくれた真珠のブレスレットだろうか。


これは、柳さんが芥川賞を受賞したときに、ひと粒、ひと粒、真珠を選んで、ネックレスとともにオーダーした基調なものなので、柳さんのネックレスとお揃いになっている。

柳さんが引っ越してからは、しばらく身につけていたが、今は大切にしまってあるようだ。


バンビは、「my世界遺産」だけではなく、「my人間国宝」も勝手に指定しているようだが、何人いるのか、私も知らない。


誰にも大切にしているものはあるだろうが、「my世界遺産」と呼び方を変えるだけで愉快な気分になるのは間違いない。
posted by 城戸朱理 at 19:40| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

mad_bambiのmy世界遺産、その2???

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バンビことパンクな彼女のmy世界遺産には、秋山祐徳太子の作品も4点あるが、
何と言っても多いのは、柳美里さんからいただいたものだろう。


柳さんは、国内でも海外でも、旅をしたときには必ずお土産を下さるのだが、食べ物以外は、バンビのmy世界遺産コーナーに収蔵されている。


誕生日プレゼントにいただいた英国製のストールや同じく誕生日プレゼントに書いていただいた色紙から、スウェーデン土産のテーブルコーナーまで、多彩な内容だが、
とくに大事にしているのは、柳さんが南相馬に引っ越すときに、バンビに手渡してくれた真珠のブレスレットだろう。


これは、柳さんが芥川賞を受賞したときに、ひと粒、ひと粒、真珠を選んで、ネックレスとともにオーダーした基調なもので、柳さんのネックレスとお揃いになっている。

柳さんが引っ越してからは、しばらく身につけていたが、今は大切にしまってあるようだ。


バンビは、「my世界遺産」だけではなく、「my人間国宝」も勝手に指定しているようだが、何人いるのか、私も知らない。


誰にも大切にしているものはあるだろうが、「my世界遺産」と呼ぶと愉快な気分になる。
posted by 城戸朱理 at 19:35| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

bambi in Vivienne Westwood???

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今年は、東京で2回、京都で1回、バンビことパンクな彼女とヴィヴィアン・ウエストウッドを覗き、春夏物の新作から15点を買ってあげたのだが、これはワン・シーズンでは最高記録。

もう収納できないくらいなので、当分、ヴィヴィアンも行かなくていいだろうと思っていたら、ニューヨーク行きのあれこれを手配している最中に、秋冬物のカタログが届いた。

しかも、今期のコレクションには、バンビが以前から欲しがっていたトレンチコートがあるではないか!


「ニューヨークに行くのにトレンチコートが必要だね!」
・・・

「黒がいいけど、トレンチなら、やっぱりベージュのほうがいいかな?」
・・・・・・

「両方、大人買いという手もあるね!」

困ったことに、買ってもらう気になっているのである。


たしかに9月後半のニューヨークは、一気に秋の気配が強くなる。

朝晩は冷え込むので、トレンチはあったほうがいいかも知れない。


かくして、東京で試写があったときに、バンビを連れて、パンクの聖地、ヴィヴィアン・ウエストウッドへ。


お目当てのトレンチコートは、いかにもヴィヴィアンらしいシルエットで、黒だとモード、ベージュだとデザインされたトレンチという感じ。

同じデザインなのに、色が違うと、まるで別の雰囲気になる。

結局、2着とも購入することにした。


今期のヴィヴィアンのコレクションは、実に冴えていて、目を引くものが多い。

黒のヴェルヴェットの可愛いドレス(写真3枚目)が気になったので、これも買ってあげることにした。

計3着の買い物だが、かさばるので、自宅に送ってもらうことに。

ほかにもレザージャケットも良かったし、まだ入荷していないものもあるので、また、覗いてみる必要があるかも知れない。


ちなみに、バンビはニューヨークにベージュのトレンチを着ていったのだが、JFK国際空港で「素敵ね!」と声をかけられていた。


私が買うのは、本くらいだが、こうしてバンビのヴィヴィアンだけは、なぜか増えていくのだった。

いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 12:58| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

mad_bambiのmy世界遺産???

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バンビことパンクな彼女は、「my世界遺産」と称するあれこれを集めている。


あくまでも、パンクな基準による勝手な世界遺産だから、他人が見ても分からないものが少なくない。

たとえば、スーパーボール。

何なんだ、これは???


「これは、晩年の大野一雄先生が、車椅子で上半身だけで踊りながら、客席に投げたスーパーボールなんだよ!」
!!!!!!


こんな調子で、ローリングストーンズのコンサートでゲットした紙吹雪の紙きれとか、オジー・オズボーンのサインといったロックなものから、アート関係まで、バンビの好みだけで選び抜かれた代物、それが「my世界遺産」なのである。


なかには、伝説のヴィジュアルポエット、高橋昭八郎さん、伊藤元之さんの作品やお手紙、バンビが以前から親しくさせていただいている白石かずこさんの自筆原稿、卒論で200枚のオスカー・ワイルド論を書いたバンビらしく、オーブリー・ビアズリーの版画といったものもあるのだが、最近、さらに増加傾向にあるのだ、この「my世界遺産」が。


発端は、吉増剛造さん提唱のローライ同盟結成のため、吉増さんとバンビが毎日のようにやり取りしているFAX。

これをファイリングしているのはもちろんだが、8月の京都では、パナソニックのHDムービーカメラを、さらに新作の自筆原稿までいただいて、コーナーはさらに拡充。


おまけに、吉増さんが原稿や手紙、FAXに使われている日付印や、ポケットに入れて、いつも持ち歩いていたミキモトのルーペまで、バンビはいただいてきたのである!

日付印は、私も10年ほど前にハワイの文具店で同じものを購入して使っているが、これは「my世界遺産」コーナーには収蔵せず、得意気に使っているようだ。


京都から帰って、翌日は高田馬場で「詩と思想」の座談会に出席し、その日は九段下のホテルに泊まって、やっと帰宅。

ようやく落ち着いてきた8月28日のこと。

吉増さんから宅急便が届いた。

何かと思ったら、バンビがいただいたムービーカメラの充電器と、吉増さんが愛用していたバッグが入っているではないか!?

このバッグ、文具好きの吉増さんが銀座のITOYAで求められたもので、それを聞いたバンビもさっそく色違いの同じバッグを注文していたが、どうしたのだろう?


「吉増先生のバッグが傷んできたから、新しいのを贈って、古いほうはmy世界遺産にいただいたんだよ!」
!!!!!!


どうやら、吉増さんも、バンビの「my世界遺産」というコンセプトを面白がっている気配が。


こうして、バンビのmy世界遺産は増えていくのである。

パンクだから仕方がないが、これはこれで――面白い(笑)。
posted by 城戸朱理 at 10:53| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月27日

紫野 和久傳のお弁当

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すべての撮影を終えた翌日、8月23日は帰えるだけだったので、私とバンビことパンクな彼女は、朝食のあと錦市場へ。

一夜干しの甘鯛や若狭の浜焼き鯖、鮎の塩焼き、水茄子の漬物など、帰宅してからの食材を購入する。


昼に吉増剛造さんと京都駅に向かい、私はISETANの老舗弁当売り場に、予約しておいたお弁当を受け取りに行ったのだが、
バンビによると、新幹線を待つわずかな時間にも、吉増さんは「詩の傍らで」を書きたいとおっしゃり、カフェで、制作にいそしんでいたらしい。



車中のお弁当に用意したのは、紫野和久傳の二段弁当。

酢と醤油で下味をつけた御飯に鯛の薄造りを敷き詰めた鯛の黒寿司が目につくお弁当である。

出汁巻玉子の風味もよいし、焼き物も美味しい。



本当ならば、土日限定で予約できる瓢亭のお弁当にしたかったのだが、室町時代から続く老舗は、夏場だけお弁当を作らないのだとか。

吉兆やつる屋も、夏期のお弁当はお休みだったし、春には吉増さんに、たん熊北店のお弁当を用意したので、今回は和久傳にすることにしたのだった。


「こんなお弁当を食べたら、10日くらいもう何も食べなくていいねえ」と吉増さん。


たしかに、鯛の黒寿司で飲む日本酒は、実に美味かった。


そして、吉増さんは車中でも原稿用紙を広げて、「詩の傍らで」を書き続けていたのである。


今や、吉増さんにとって「世界の傍らで」を書くことは、世界と自己の均衡を保つために、欠かせない営為になったのかも知れない。
posted by 城戸朱理 at 21:27| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

糸やホテルの朝食

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ここのところ、京都の常宿は、糸やホテルになっている。


2013年2月にオープンし、翌年の8月に柳美里さんと山折哲雄先生の対談のために、バンビことパンクな彼女が初めて予約したのだが、
柳さんも気に入ってくれたので、それ以来、予約が取れるときは、糸やホテルに部屋を取るようになった。


その名の通り、組紐や飾り紐など糸の加工業を営む、創業145年の糸文が開業したホテル。

シンプルな内装で、バスルームも広く、しかもトイレとは別の造りになっており、隠れ家的なプチホテルである。

インテリア・デザイナーの森井良幸氏がデザインを手がけたデザイナーズホテルなのだが、和風を基調にしており、ヨーロッパからの観光客にも人気が高いため、フロントは英語ができるスタッフが揃っている。


烏丸通りに面しており、ごだん宮ざわまで徒歩数分という立地も、私にはありがたい。


吉増剛造さんは、デスクが広く、「詩の傍らで」の制作や執筆に没頭できるため、出来るなら次回も同じ部屋にして欲しいとおっしゃったので、バンビがさっそく支配人と交渉していた。



糸やホテルでは、朝食は予約制。

ロケがあるときは、朝が早いので、朝食を食べる機会は、これまでほとんどなかったが、今回は東直子篇、吉増剛造篇と2本分の撮影のため、
9泊10日に及ぶ滞在になったため、余裕のある日は、ホテルで朝食を取ることができた。


特徴は、たっぷりと盛られた味噌汁。

好みで黒七味をかけるのだが、油揚げのほかに2〜3種類の野菜が入り、野菜料理の趣きがある。

不足しがちな野菜を、味噌汁で取ってもらおうという献立なのだろう。


小鉢も焼き胡麻豆腐や茄子の素揚げと手をかけており、だし巻き玉子も割烹並みの美味しさ。

焼き物も、鮭から帆立と変化がつけられ、飽きない工夫がされている。


いかにも、ホテルの造りにふさわしい朝食で、いいものだった。
posted by 城戸朱理 at 21:23| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ごだん宮ざわで、その3

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料理を食べ終えるころを見計らって、土鍋で炊きあげられる御飯。

料理に満足したあとでなければ、この御飯だけでもいいと思わせるほどだ。


カラスミをサービスしてくれたが、すぐ食べてしまうのが、井上春生監督。

最後まで残して、酒を酌むのが私である。


水菓子は、爽やかな青梅の蜜煮。

最中のあとの抹茶は、尾形乾山の茶碗でいただいた。


瀬戸内寂聴は、湯豆腐順正の創業者で趣味人だった上田堪庵のところで、尾形乾山の銹絵染付葦鶴文茶碗を見せられ、「これで御飯が食べたいな」とつぶやいたことを書いている。

その随筆の最後の段落は次のようなものだ。

「いつの日か、乾山の茶碗に玄米飯をもり、乾山の鉢に寂庵の畠の大根や蕪を煮つけてたっぷり盛り、
ひとり毎日食べたら、極楽に行くであろうか、地獄へ堕ちるだろうか」

作家がそんな気持ちになるのも無理はない。

だが、ごたん宮ざわでは、瀬戸内寂聴の夢が現実になってしまうのだから、恐ろしさと喜びがせめぎあうような気持ちになる。
posted by 城戸朱理 at 18:33| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ごだん宮ざわで、その2

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焼き物は、のどぐろの若狭焼き。

若狭焼きは、醤油と酒を合わせて掛け回した焼き方で、ぐじなどによく用いられるが、のどぐろも見事だった。

器は、北大路魯山人の木の葉皿だろう。


焼き胡麻豆腐のあとは、定番の自家製からすみの手打ち蕎麦。

宮澤さんがソウルの骨董街、長安坪(チョンアンピン)で、掘り出してきたという李朝初期の堅手皿が、カラスミの色合いと響き合う。


ほかのお客さんがいなくなったのを見計らって、吉増剛造さんが解説を加えながら、書き上げたばかりの新作を朗読。

なんと愉しい夜だろうか。


さらに、贅沢にも蒸しアワビの唐揚げが出る(写真なし)。

これは魚醤で味付けした茄子が添えられていた。


そして、焼き穴子、茄子、あられ麩の炊き合わせ。

これも滋味あふれるひと皿だった。
posted by 城戸朱理 at 18:33| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ごだん宮ざわで、その1

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貴船での撮影が終わって、ホテルに戻ったのだが、夕食前に2時間ほど休憩する余裕があった。


ところが、吉増剛造さんは、部屋で休むのではなく、なんと新作に挑戦。

書いたばかりの原稿用紙を持って、ロビーに現れた。

東直子さんが、京都滞在中に30首を超える新作を書かれたのを知って、刺激を受けたのだとか。


1時間をかけた作品は、吉増さんが、「これは詩になるかも知れないね」と語るほど、濁点を飛び石にするような、不思議な響きに満ちていた。


東さんは、宮澤政人さんの料理から詠んだ歌を清書して宮澤さんに贈ったが、吉増さんも、新作をコピーして宮澤さんに贈ることに。

ちなみに、この新作には「ごだん宮ざわ」や「われらが麗しのバンビ」(!)も書き込まれていて、自筆原稿は吉増さんが、バンビことパンクな彼女にプレゼントしてしまったのだった!?

いいのだろうか、それで?


この日の先付は、赤しその芽が添えられた鰻と冬瓜。

冬瓜から透けて見える鰻は、まるで和菓子のようだ。


素晴らしい日月椀で供されたのは、スズキと椎茸、それに水菜のお椀。

スズキは美味しい魚だが、宮澤さんの手にかかると、いよいよ美味い。

出汁の表面に浮かぶ脂を見ると、スズキがどれだけ脂が乗った魚なのかが分かるが、宮澤さんのおかげで魚の本当の美味しさを教えてもらっている気がする。


お造りは、ぐじ。

もっとも珍重される赤甘鯛ではなく、白甘鯛だったが、包丁の冴えと素材の新鮮さが相まって、素晴らしい。

甘鯛はうろこと皮も味わい深いが、お造りには、揚げた皮が添えられ、合わせ酢でいただくようになっていた。

ルネ・ラリックのクリスタル皿が、夏のお造りによく似合う。
posted by 城戸朱理 at 18:32| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ふじやの川床

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貴船の川床は、京都の夏の風物詩。

貴船川に渡された床で、涼を取りながら、会席料理をいただく。


夏のかきいれ時だけに、どの店も撮影には応じてくれなかったが、ふじやの御主人は、吉増剛造さんならばと快諾して下さった。

元祖、川床のふじやは、富岡鐵斎が憩い、川端康成が訪れた宿でもある。


川床は、流水とともに冷気が流れるかのようで、実に気持ちがいい。


撮影のためのセッティングに時間がかかったので、吉増剛造さんは、しばし午睡。

昨日の撮影でお疲れになったのだろう。

その様子を激写していたのが、バンビことパンクな彼女である。


吉増さんが、川床で会席料理を食する場面を撮影して、貴船ロケは終わった。
posted by 城戸朱理 at 18:32| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

貴船神社奥宮

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本殿の撮影のあとは、さらに上流の奥宮へ。

かつては、ここが本宮で、自然石を積み上げた舟形の「天の磐船」があるが、
ここでも、吉増剛造さんが感応したのは、杉の古木だった。
posted by 城戸朱理 at 18:31| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

貴船神社へ

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8月22日は、京都の奥座敷、貴船での撮影だった。

地名は、「きぶね」だが、水神を祀る貴船神社は、濁らず「きふね」と読む。

古くは「気生嶺」「気生根」とも書き、万物の根源である「気」が生まれる「山」であり「根源」とされていたらしい。


あたりに立ち込める清涼の気。

貴船神社が現れるもっとも古い記録は、白鳳6年(666)年。

古代人も、この土地に尋常ならざる気配を感じたのだろう。


吉増剛造さんは、いくつもの枝が、八方に上昇運動を描くかのような御神木の桂に、激しく反応していた。
posted by 城戸朱理 at 18:31| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

京都で思いがけない人と

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流響院で撮影中に、吉増剛造さんの携帯に林浩平さんから電話が入った。

なんと、林さんも音楽評論家の細川周平さんと会うために京都にいらしているというではないか。


吉増さんが、流響院にいると伝えたら、「どうして、流響院に入れたんですか?」と林さん。

林さんは、東大卒業後にNHKに勤められたが、当時の後輩が、最近、流響院の番組を作ったらしく、流響院が一般公開されていないのを御存知だったらしい。


夕食のあと、山口瞳が愛した祇園のサンボアで落ち合うことにした。

サンボアに着くと、すでに林さんと細川さんはグラスを傾けている。

林さんとは、舞踏の会場でよく顔を合わせるが、京都で、しかもバーでお会いすることになるとは考えてもみなかった。


吉増さんも、「ウィスキーを飲むのは久しぶりだなあ」と言いながら、山崎のソーダ割りを。

細川さんは、ひと足先に帰られたが、結局、深夜まで、グラスを片手に語り合うことになった。
posted by 城戸朱理 at 14:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

祇園、梅の井で、その2

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ようやく、鰻の白焼きが出て、日本酒が進む。

蒸し上げてから焼く江戸前の鰻だが、東京の一流店と比べても遜色がない。


箸休めに、温泉玉子を添えた魚そうめんが出て、鰻重。


吉増剛造さんは、鰻がお好きなようだったので、バンビの選択は正しかったことになる。

最後に水菓子とアイスクリーム。


夏らしいガラスの器使いが、涼しげだった。
posted by 城戸朱理 at 13:49| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

祇園、梅の井で、その1

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夕食は、バンビことパンクな彼女が予約した祇園の梅の井で。

創業100年目に円山公園に移転したという蒸してから焼き上げる江戸前の蒲焼きを出す舗の鰻屋である。


贈呈式のあと、作業を終えた井上春生監督も合流。


梅の井は、割烹と鰻を謳っているだけに、鰻以外の料理も素晴らしかったが、鰻がなかなか出てこない。


海鮮ともずくにオクラの先付けに続いて出てきたウニと生の鳥貝、アワビが美味しかった。


お造りは、まぐろに鯛、そして鱧の落とし。

炊き合わせの冬瓜と柔らかい蛸もよかったが、鰻までの道のりは遠い。
posted by 城戸朱理 at 13:49| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする