サーチ:
キーワード:
Amazon.co.jp のロゴ
城戸朱理のブログ

2015年10月10日

さらに、ごだん宮ざわで、その4

__1376.jpg__1394.jpg__1396.jpg



こちらの食事の進み具合を見ながら、客ごとに炊き上げられた御飯は、土鍋ごと運ばれてくる。

最初は煮えばなをひと口。

お代わりをするうちに、お米が御飯に変わっていく。

この瞬間ごとの変化は、驚くほどだ。

自家製の糠漬け、泉州の水茄子、白味噌で炊いたじゃこと、いくらでもお代わりしたいくらいだが、御飯が出る前に、十分にいただいているので、そうはいかない。


水菓子と最中、抹茶で、さらに満たされ、帰途の足どりも軽い。
posted by 城戸朱理 at 07:54| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

さらに、ごだん宮ざわで、その3

__1390.jpg__13910001.jpg__1392.jpg__1393.jpg



続いて、鮮やかな轆轤の野々村仁清の器で、焼き穴子とアスパラガス。

叩いたオクラがかけられている。


さらに牛ヒレ肉の山椒焼き。

ウズラや鴨といった鳥肉を別にすると、ごだん宮ざわで、肉が出るのは珍しい。

実に柔らかいヒレ肉だったが、山椒焼きというのが酒好きにはたまらない。

器は、初代尾形乾山の和蘭陀写おもだか文の向付けと、器使いも間然とするところがない。


そして、パブリカと黒ニンニクを添えた鯵を黄身酢で。

李朝初期の白磁皿に、黄身酢が映える。


写真を撮る前に思わず箸をつけてしまったが、最後はぐじ(甘鯛)。

しかも、このこと葱味噌が添えられ、酒徒なら、陶然とならざるをえない。

このこは海鼠の卵巣を干した珍味だが、この珍味と甘鯛の健やかさが、駆け引きをするかのようだ。

味わいつつ飲むのに忙しく、今になって気づいたが、器は、野々村仁清か、それとも仁清が指導したという伝承がある明石焼きだろうか。
posted by 城戸朱理 at 07:53| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

さらに、ごだん宮ざわで、その2

__1385.jpg__1386.jpg__1387.jpg__13880001.jpg__1389.jpg



お造りは、本まぐろとさわらと赤ウニが、涼しげなルネ・ラリックのクリスタルで。

さわらには吉野葛でとろみをつけた土佐醤油が掛け回され、赤ウニ、八代の青海苔、どれを一緒に口にするかで味わいが変化する。

そして、極上の本まぐろは、四年物の根ワサビで。


焼き物は、トロ金目鯛の若狭焼きだった。

その名の通り、口のなかでとろけるような金目鯛を醤油と酒を合わせて焼く若狭焼きにしたひと皿。

身はぎりぎりの加熱で、皮だけ強めに焙ってあり、皮もまた美味しい。


器は初代尾形乾山の銹絵長方皿で、宮澤さんは絵替り十客を所持されているから、どの絵柄に当たるかも楽しみのひとつだ。


えんどう豆の胡麻豆腐は、土佐醤油仕立て。

火傷しそうなほど熱いので、少しずつ崩していただく。

いつもながら、胡麻の風味が素晴らしい。


箸休めに出た散蓮華のじゅんさいは、ショウガの風味が生きた出汁と酢の加減が絶妙で、身体にしみわたるようだった。


おしのぎは、蒸し上げたばかりの餅米に大きく切った自家製カラスミを乗せて。

餅米の熱で、カラスミが柔らかくなるとともに旨みが活性化していく。

「これだけでも十分、満足だよ!」とバンビことパンクな彼女。

たしかに、このカラスミだけで、いくらでも酒を飲めそうだ。

器は、指跡が残る北大路魯山人の備前である。
posted by 城戸朱理 at 07:51| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

さらに、ごだん宮ざわで、その1

__1379.jpg__1381.jpg__1382.jpg__1383.jpg__1384.jpg



俳人の高柳克弘・神野紗希夫妻と訪れた2日後、6月2日には、個人的に「ごだん宮ざわ」に予約を入れた。

プライベートのときは、頼むコースを変えるようにしている。


宮澤政人さんは、表千家の懐石料理を一手に担う柿傳で修行し、自分もお茶を習っていただけに、見事な栗の一枚板のカウンターの店内にも茶席の雰囲気が漂う。


床の間風に設えられた壁に相対する席だったので、本阿弥光悦のお軸を前に、まず煎米茶をいただいた。

煎米茶は、夏場は冷やして、ベネツィアングラスで供される。

食前酒に福島の「てふ」を一献。


それから料理が始まるのだが、先付けからして見事だった。

蒸しアワビに、わらびと梅肉、アワビの肝を叩いて和えた一品。

これでは最初から日本酒が欲しくなるではないか。

そういえば、京都は伏見という酒の産地が控えているだけに、京都市が「乾杯は日本酒で」と条例で定めたそうだ。


日月椀は、私の好きな器だが、この日のお椀は、木の芽を添えた鳥貝に金時草。

金時草は加賀の野菜で、木の芽の香りが立ち上がり、噛むほどに広がる鳥貝の甘みに驚く。
posted by 城戸朱理 at 07:50| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする