サーチ:
キーワード:
Amazon.co.jp のロゴ
城戸朱理のブログ

2016年03月28日

春の「ごだん宮ざわ」で、その4

__0826.jpg__0825.jpg__0824.jpg__08230001.jpg



客ごとに土鍋で炊き上げたばかりの御飯が運ばれてくる。

最初は煮えばなをひと口。

赤だしが出て、次には御飯を。

漬物はおかわりできるが、白味噌で炊いたじゃこが、また美味しい。

この日、私に出してくれた白磁彫り網手文徳利も、加藤静允の作だった。


水菓子は、苺が熊本の肥のしずくで、蜜柑が佐賀の佐用姫。

佐用姫は、愛媛の紅まどんなと並んで、ゼリーのような食感と気品ある香りが素晴らしい蜜柑だ。


桜型の最中のあと、お抹茶をいただいて、食事は終わった。


最後に、わが家では使わないので、青磁の人間国宝、中島宏作の青白磁小鉢五客を宮澤さんに贈ったのだが、気に入っていただけたようで、良かった。
posted by 城戸朱理 at 15:31| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

春の「ごだん宮ざわ」で、その3

__0830.jpg__0829.jpg__0828.jpg__0827.jpg



揚げ物は、本もろこと甘草の天ぷら。

琵琶湖産の本もろこは、小さいが鯉の仲間で、鯉科でもっとも美味とされる高級魚である。

ますます酒が進んだが、器は、鉄釉をあしらった古九谷の吸坂手の写しだった。

これは、加藤静允(きよのぶ)氏の作だという。

小児科医で、陶芸家、白洲正子さんの称揚によって広く知られるようになり、個展は内覧会だけで売り切れるという人気作家だけに、宮澤さんは、よく手に入れたものだと感心した。


続いて、赤貝と菜の花の酢味噌和え。

初見の交址焼写しの皿は、楽五代宗入の作で、宮澤さんが去年、入手したものだという。

私の隣席は御夫婦だったのだが、御主人が宮澤さんに「器代が大変だね」と言うと「本望です」と宮澤さん。

宮澤さんにとって、器は料理と一体のものなのだろう。

私は、例によって、ぐい呑みを持参して使っていたのだが、今回は、古唐津でも、もっとも古い岸岳の山瀬窯のの斑唐津盃で、桃山の古作である。

隣の御主人が、私のぐい呑みに興味を持たれ、あれこれお話したのだが、陶芸のみならず文学にも造詣が深い方で、詩人では鮎川信夫がお好きだという。

名刺を交換したのだが、伏見で精神科医をされている方だった。


おしのぎは、炊き上がったばかりの餅米に自家製カラスミを乗せた飯蒸し。

何度いただいても感嘆するが、織部の蓋物が初めて見るものだったので、尋ねたら、瀧川恵美子さんの作だった。

桃山陶を手本に、織部と志野を焼く瀧川さんは、銀座の黒田陶苑でも毎年、個展をされている陶芸家だが、これは3日前に買ったものだという。

宮澤さんが、どれだけ器に入れ込んでいるかが、よく分かるというもの。


最後は、熊肉と九条ネギの小鍋立て。

熊肉は二度目だが、実に味わい深い。
posted by 城戸朱理 at 14:19| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

春の「ごだん宮ざわ」へ、その2

__0835.jpg__0834.jpg__0833.jpg__0832.jpg__0831.jpg



明末清初の古染付に盛られたお造りは、三重県、安乗産の平目。

下にはウニが隠れており、花山葵、しその花、塩昆布、海苔があしらわれている。

これを混ぜていただくのだが、これでは、日本酒を頼まないわけにはいかない。


焼物は、鱒の木の芽焼きで、器は尾形乾山、色絵若竹図色紙皿である。

木の芽の香りが立ち、皮目はパリッと、身はふうわりと焼き上げられた鱒と乾山の絵皿が、五感で春を感じさせてくれる。


ふきのとうの天ぷらをあしらった名物の焼き胡麻豆腐は、胡麻豆腐自体にもふきのとうが練り込まれていて、胡麻の豊かな風味に、ほのかな苦みが隠れた逸品。


端正な高麗青磁で供された筍は、洛西、塚原で採れる白子筍。

甘みがあって柔らかく、筍の最高級品とされるが、雑味がまったくない、すっきりとした出汁が、また見事だった。
posted by 城戸朱理 at 14:05| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

春の「ごだん宮ざわ」へ、その1

__0839.jpg__0836.jpg__0838.jpg__0837.jpg__0822.jpg



京都に着いた日の夕食は、ごだん宮ざわを予約しておいた。

今回は、御主人の宮澤政人さんに撮影をお願いしているので、個人的に御挨拶をしておこうと思ったのである。

軸は本阿弥光悦、その前には尾形乾山の香炉が置かれていたのだが、私の席からは見えない。

残念。

まずは、宮澤さん手ずから食前酒を一献。

酒は、岐阜の義侠である。


華やかな古伊万里色絵蓋物の先付けは、白魚と菜の花の玉締めで、梅肉が添えられ、実に春めいた気分。


お椀は、蛤のしんじょと生きくらげで、吸い地が沁みわたる。
posted by 城戸朱理 at 14:03| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

京都へ

__0845.jpg__0841.jpg__0842.jpg__0843.jpg



24日(木)は、朝から、あわただしかった。

トランクに荷物をパッキングして、東京駅に向かい、3時20分の新幹線で京都へ。

車中で書きかけだった「毎日新聞」の月評を書き上げてメールし、やっと、ひと息つくことが出来た。


京都の常宿、糸屋ホテルにチェックインしたのは、6時前。


外国人観光客があまりに増えたため、京都のホテルは、本当に予約がとりにくくなった。

宿泊費も高騰しており、ハイシーズンだと、あのアパホテルが、一泊、3万円もするのだから、たまらない。

糸屋ホテルは、その点、良心的で、しかもプチホテルだから静かで、くつろげる。


もともと、欧米からの観光客が多かったが、「ミシュラン 京都・大阪2017」にも掲載されたので、さらに、その傾向が強くなっているようだ。


糸屋ホテルは、バスルームとトイレが別で、しかも、バスタブと洗い場が別になっている。

インテリア・デザイナー、森井良幸氏が手がけただけあって、このあたりも配慮が行き届いている。

デスクも広く、吉増剛造さんは、このホテルだと仕事が出来ると喜ばれていた。


部屋には急須も常備されており、ティーバッグの緑茶とほうじ茶は、表千家がよく使う宇治の小山園。

ミネラルウォーターは、毎日2本、補充されるので、買う必要がない。


去年は、糸屋ホテルにひと月ほど泊まったのではないかと思うが、いつも同じ部屋を用意してくれるのも、ありがたい。
posted by 城戸朱理 at 12:24| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする