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城戸朱理のブログ

2016年11月17日

神保町のランチョン・ビアホールで

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歴程祭の翌日、12日は、お茶の水インをチェックアウトしてから、神保町のランチョン・ビアホールで昼食を取ることにした。


ランチョンは、明治42年(1909)の創業。

当事は、洋食屋じたいが珍しかったため、「洋食屋」と呼ばれていたらしいが、名前がないのは不便だというので、東京音楽学校(現東京藝大)の学生が、「ランチョン」と名付けたという。


かつては、ランチョンのビールを愛した作家・評論家の吉田健一が、毎週、木曜日に担当編集者とともに過ごしたことで有名だが、
1990年代までは、入澤康夫、渋沢孝輔、飯島耕一ら、詩人やフランス文学者がよく集った店でもあった。

最近は、よく利用する文学者が、野村喜和夫さんだけになってしまったのが、少し淋しい。


ランチョンで、小宮山書店や田村書店を始めとする神田の古書店を見下ろしながら、ビールを飲みつつ、買ったばかりの古書を開くのは、私にとっても至福の時間である。


ランチョンの名物といえば、吉田健一のオーダーで生まれたビーフパイに、牛肉のカツレツやアイスバイン。


まずは、生ビールを頼み、アイスバインを。

バンビことパンクな彼女は、白ワイン。

食事は、バンビが牡蠣フライ、私がランチを頼んだのだが、この日のランチは、海老グラタンにハンバーグだった。

例によって、バンビとシェアしたのだが、大粒の牡蠣フライも、グラタンもハンバーグも、いかにも日本の洋食という味で、懐かしくも美味しい。


ランチョンの生ビールは、市販されていない業務用のアサヒのラガー。

四代目が注ぐビールは、こんもりと白い泡の帽子をかぶったようで、名人芸の域と言ってよい。


この日は、午後3時から、中野のテルプシコールで、鯨井謙太郎(正しくは良扁に邑)の初ソロ公演「灰のオホカミ」があったので、昼食のあとは、古本屋を何軒か覗いてから、中野に向かった。
posted by 城戸朱理 at 13:23| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月16日

素振り刀の顛末???

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私が、赤樫の木刀で素振りを始めたのは、夏のこと。

一時、中断していたが、また再開した。

素振りは、毎日、500回。

夏場だと、200回を超えたあたりから、汗が噴き出し、500回を終えると、Tシャツが絞れるほどだったが、冬だと、500回でも汗ばむていど。

それから、入浴するのだが、風呂上がりのビールが、このうえなく美味い。


ただし、濡れそぼってまで素振りをする気はないので、雨の日は休みになる。

すると、ある日、バンビことパンクな彼女が――


「いいものを見つけたから、買ってあげたよ!」
???

いったい、何だろう。

「室内でも素振りが出来る短い素振り刀が、あったんだよ!
これで、雨の日でも、ふりふりできるね!」
!!!!!!

そんなものがあったとは!


見れば、竹刀風のしつらえにはなっているものの、ツチノコのような膨らみが。

これは――木刀というよりはこん棒である。

しかも、私が使っている赤樫の木刀より重いではないか!

鈍器のような迫力があるが、短いので、室内でも素振りが出来る。

かくして、雨の日は、室内で、この素振り刀を振ることになったのだが――


ある日のこと。

隣の部屋から、パタパタと怪しい音が聞こえてきた。

当然、犯人はひとりしかいない。

こっそり、覗いてみたら――


バンビが、素振り刀を持ち出して、素振りの真似をしていたのである!

しかも、やり方を知らないものだから、ペコちゃんのように舌を出して、素振り刀であちこちを突ついているではないか!


私が素振りをしているのを見て、面白そうだと思ったのだろうが、そう思ったら、最後、パンクだから、自分もやってみなければ気がすまないのである。


そして、翌朝――


「んふう。
痛いよ〜、痛いよ〜
筋肉痛だよ〜」


重量のある素振り刀を振り回して遊んだものだから、バンビは筋肉痛に悩まされることに。


パンクだから仕方がないが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 15:45| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月15日

歴程祭へ

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「週刊 現代」の書評ゲラを戻し、カニエ・ナハさんから打診があった東京都現代美術館の松尾芭蕉をめぐるイベントについて、キュレーターと連絡を取り、さらに今年度分のCS放送番組の追加企画書を書き上げてメールし、一段落したところに、アメリカ合衆国大統領選で、トランプ候補勝利の激震が走った。

これは、グローバリズム終焉の始まりになるのだろうか。


しかし、嬉しいこともある。

今年は、山内功一郎氏の鮎川信夫賞受賞、高岡修氏の現代俳句協会賞受賞と、友人の受賞が続いたが、さらに、石田瑞穂氏の『耳の笹舟』が第54回藤村記念歴程賞に決まった。

しかも、同時受賞は、岩佐なを氏。

岩佐さんは、詩と銅版画の全業績による受賞である。

さらに第27回歴程新鋭賞は、平田詩織さん、河口夏実さんに。


贈賞式を兼ねた歴程祭は、11月11日に、ホテル・メトロポリタン・エドモントで行われた。


司会は、川口晴美さんで、新藤涼子さんの挨拶から歴程祭はスタート。

選考委員長の野村喜和夫氏が、渋滞に巻き込まれ、遅刻するという、いかにも「歴程」らしい一幕も。


石田瑞穂氏についてのスピーチは、恩師の原成吉獨協大教授。

石田瑞穂くんが、学生時代、W.C.ウィリアムズの研究に没頭し、ウィリアムズの詩に影響された短篇映画を制作、学生映画祭で入賞したという知られざるエピソードを紹介してくれた。

アメリカ詩が専門で、ゲーリー・スナイダーと親交が深い原先生は、ノーベル文学賞受賞が決まったボブ・ディランの研究者でもあり、メディアからの取材に忙殺されている。

この日も、NHKの収録のあと、駆けつけられたそうだ。

会場には、遠藤朋之、山内功一郎、山中章子さんと、大学で教鞭をとる原ゼミ出身のメンバーも結集。


さらに平田詩織さんについては、吉田文憲さんが、河口夏実さんについては、稲川方人さんがスピーチした。


私は、当日0時に新藤涼子さんから電話で依頼され、乾杯の挨拶を。


受賞者が異例の4人だけに、たいへんな盛会で、バンビことパンクな彼女は、写真を撮るのに夢中だったが、田野倉康一氏もバンビと並んで、まるでカメラマンのように写真を撮りまくっていたのが面白い。


二次会は、ホテル2階の宴会場で。


さらに原先生と石田瑞穂くんを囲んで、三次会まであったので、この日はお茶の水のホテルに泊まった。
posted by 城戸朱理 at 09:02| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月14日

マッド・バンビGO???

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ハワイ、ワイキキのシーサイド・アベニューを歩いていたときのこと。

バンビことパンクな彼女が、歓声をあげた。


「ピカチュウが出てきたよ!」


ポケモンGOをやっていたら、ついにピカチュウが出てきたらしい。

そして、バンビは、無事、ピカチュウを捕獲。


「やったね!
ピカチュウを捕まえたよ!
ハワイまで来たかいがあったなあ!」


どうやら、バンビはハワイでポケモンGOをやって、レアなポケモンをゲットするのが目的だったらしく、ダイアモンドヘッドに登ったときもポケモンを捕まえていた。


そもそも、バンビがポケモンGOを始めたのは、解禁の一週間後のこと。


決して熱中しているわけではないが、旅先でも、よくポケモンを捕まえている。


世界中のあちこちで、ポケモンが出没するのだから感心するが、よくよく考えてみると、バンビもポケモンに似ていないこともない。


福島県の南相馬に現れ、珍念さんと記念撮影したかと思うと、翌日には会津の只見に行き、柳美里さんとツーショット、京都から戻った翌日には、及川俊哉氏のイベント「よみがえりの風」を撮影するために福島へ。

イベント制作に関わった和合敦子さん、わが国の音楽写真の第一人者、菅野秀夫さんと一緒に撮った写真が送られてきた。


今年は、澁澤龍彦没後30年。

8月に山の上ホテルで、澁澤先生を偲ぶ会があった。

私は、出席できなかったのだが、バンビも澁澤龍子さんから案内をいただいていたので、カメラ持参で参加。


「麿赤兒先生と笠井叡先生から、城戸さんはお元気ですかって聞かれたよ!」

澁澤先生の会なら、お二人がいるのも当然だろう。

「それとね、大岡玲先生が、バンビを見て、〈伝説のマッド・バンビ! パンクな彼女!〉って、とっても喜んで下さったんだよ!」
・・・・・・


いつの間に「伝説」になったんだ!?

大岡玲さんも、このブログを見て下さっているのだろうか?


それにしても、これだけ、あちこちに出没していると、ポケモンGOならぬマッド・バンビGOというゲームのような気がしてくるのは否めない。


パンクだから仕方がないが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 08:42| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月13日

香箱蟹が届いたので

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ズワイガニの雌は、いろいろな呼び方がある。

越前蟹の産地、福井県なら、せいこ蟹、京都府や兵庫県など松葉蟹の産地なら、せこ蟹。

石川県だと、香箱蟹と呼び、雄のズワイガニよりも安価で、味は濃厚。

未成熟の卵、内子を腹中に、腹の外に外子と言われる卵を抱えている。

漁期は冬で、解禁は11月6日。


去年、文芸評論家、新保祐司夫人の智子さんが、出張先の北陸から送って下さって、バンビことパンクな彼女が感激したものだから、いつの間にかバンビが注文していて、解禁の翌々日、8日に茹で立ての香箱蟹5杯が届いた。


ストーンクラブを食べるとき同じように、トーストとスパークリングワインを用意して、葡萄と柿にサラダを用意する。

解体して、食卓に並べたのは4杯。

蟹味噌が素晴らしいので、日本酒も合う。

つい、飲みすぎてしまった。
posted by 城戸朱理 at 09:02| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月12日

『村上隆のスーパーフラット・コレクション』(カイカイキキ)

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横浜美術館で開催された「村上隆のスーパーフラット・コレクション――蕭白、魯山人からキーファーまで」展のカタログがようやく完成、手元に届いた。


欧米的な既成の美術観や価値観を転換すべく「スーパーフラット」という概念を打ち出した村上隆は、自らも美術品のコレクター、しかも尋常ならざるコレクターであり、北大路魯山人旧蔵の志野呼び継ぎ茶碗を入手したのが、蒐集にのめり込むきっかけであったという。

それにしても、常軌を逸した収集というしかない。

厳選したうえで、横浜美術館に展示された作品だけでも、1300余点を数えたのだから。

村上隆氏は、コレクション収蔵のために、東京近郊に倉庫を6つも借りているというのだから、その総数は、数万点を数えるのではないだろうか。


コレクションは、アンディ・ウォーホール、アンゼルム・キーファー、ジェフ・クーンズ、大竹伸郎、奈良美智ら現代美術から、一休宗純、豊臣秀吉、曽我蕭白、白隠慧鶴などの書画、縄文土器、弥生土器、六古窯の壺、桃山時代の茶碗から北大路魯山人の骨董、はては民具にまで及ぶ。


カタログもまた、450ページの大冊。

これでは、会期に間に合わないのも仕方がないが、カタログを開いているだけでも「スーパーフラット」の意味するところは見えてくる。


旧来のコンテクストからは切り離されて、村上隆というアーティストの脳内で共存し、美術館の空間を同じくする作品群、それは、新しい視覚とコンセプトによって選ばれるとともに、新しい視覚を要求するものなのだろう。
posted by 城戸朱理 at 09:32| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月11日

冬を迎えて



朝晩は、ずいぶん冷え込むようになった。

鎌倉では、いきなり、冬を迎えたような空気が張り詰めている。


芸術選奨と読売文学賞の推薦依頼も届いているし、「週刊文春」の「ミステリー・ベストテン」のアンケートも届き、年の瀬という気分も強くなってきた。


11月5日は、「岩手日報」投稿欄の入選作品を選び、2回分の選評を執筆。

翌日は、入選作品を宅急便で送り出し、真保裕一『脇坂副署長の長い一日』(集英社)を再読、講談社の「週刊 現代」に依頼された書評を書く。


夜は、ローライ同盟の次回、撮影会の打ち合わせで、バンビことパンクな彼女が吉増剛造さんに電話したのだが、私も、久しぶりに吉増さんの声を聞いた。

吉増さんは、ロサンゼルスでマイケル・パーマー夫妻に会ったとのこと。

パーマー氏は、山内功一郎氏が『マイケル・パーマー』で、鮎川信夫賞を受賞したことをたいへん喜ばれていたそうだ。

それから、ニューヨークに移動した吉増さんは、ジョナス・メカスと再会。

「メカスは、ばんばん映画を撮ってたよ。
われわれもあきらめちゃいけないね」と吉増さん。

ジョナス・メカス、94歳にして、いまだ現役とは!

来年、春夏秋冬、京都で4回、吉増さんと私が対談するという企画が実現しそうなので、それをお伝えしたら、「夢が叶ったねえ」と吉増さんも喜ばれていた。

翌朝、喜びの声を記したFAXが、届いたほどである。


ローライ同盟の撮影会の件で、鎌倉文学館館長の富岡幸一郎さんに連絡したら、快諾してくれたので、次の撮影会は、鎌倉文学館が起点ということになりそうだ。

ちなみに、吉増さんから提案があったローライ同盟の次回のテーマは、「自分の今年一年を振り返る」である。


7日は、書評原稿を見直し、文字数を調整してメールしてから、「現代詩手帖」12月号「年鑑アンソロジー」のための詩篇をFAXし、スーツに着替えて、青山のテレコムスタッフに向かった。


4時から「Edge 暁方ミセイ篇」の試写。

撮影は、横浜で、富士の樹海で、さらには中国、雲南省で行われた。

雲南省の省都、昆明から南下して、ベトナムとの国境の元陽に向かい、そして、元陽から夜行列車で10時間、850km離れた少数民族ナシ族の古都、麗江に向かうという過酷なスケジュール。

さらに、ナシ族が崇拝する神々の山、玉龍雪山に登る。

5596mの山頂は、いまだに未踏峰だが、暁方ミセイさんと平田潤子ディレクターは、なんと標高4680m(!)の展望台まで登ったという。

暁方さんは、高山病でふらふらになりながらも健闘し、帰国してから七篇もの新作詩を書き上げてくれた。

もっとも、雲南省は、暁方さん自身の希望で、私が提案したのは、韓国の慶州、平田ディレクターが提案したのはタイのバンコクだったのだが。


「Edge 暁方ミセイ篇」の音楽は、今のところ、平田ディレクターが愛してやまない武満徹の楽曲を当ててあるが、著作権の関係上、使うことができない。

幸運にも、暁方さんの第一詩集『ウィルスちゃん』からの愛読者だという作曲家、大友清心(きよみ)さんが作曲してくれることになり、平田ディレクターが連絡を取りながら進めているところである。


試写終了後は南青山のしまだで打ち上げ。

しまだは、一時期、テレコムスタッフの社員食堂化していたが、Edgeのプロデューサーでテレコムスタッフ社長の寺島高幸さんも久しぶりだという。

「世界の車窓」からを立ち上げ、近年は「世界の街道をゆく」の撮影のため、一年の大半を海外ロケに過ごす狩野喜彦ディレクターと、宮内撮影監督とも久しぶりに再会した。
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2016年11月10日

藤沢で焼肉屋に

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「映画のあとは焼肉を食べさせてあげて!」
・・・・・・


バンビことパンクな彼女は、焼肉が好きである。

ただし、炉端焼きの店で魚介類を焼くのも好きなので、自分で何かを焼くのが好きなのかも知れない。


というわけで、映画のあとは、藤沢まで戻って、焼肉屋を探し、「ホルモン酒場まるぞう」という新しい店を見つけて入った。


牛肉は熟成が必要だが、ホルモンは鮮度が命。

その点、この店は、厚木食肉センターから直接、仕入れしているとあって、鮮度がいい。

ポテトサラダにキムチ、ガツぽん酢などで乾杯し、お勧めのホルモン9種盛りとカルビを頼む。

国産牛肉のカルビも肉質が良かったので追加し、鶏肉も頼む。


ゆっくり、一枚ずつ焼くのがバンビ流。

私は一日中歩き回ったり、泳いだあとでないと、肉はほとんど食べないが、バンビが楽しげに焼いていたから、よしとしよう。
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クリント・イーストウッド監督「ハドソン川の奇跡」へ



平塚市美術館のあとは、辻堂のテラスモール湘南へ。

全10スクリーンを有するシネマ・コンプレックス、109シネマズで、クリント・イーストウッド監督の「ハドソン川の奇跡」を観るため、ウェブで予約していたのだが、上映まで時間があったので、ユニクロを覗いてみた。


昨年から今年にかけて、ユニクロは、エルメスのクリエイティブ・ディレクターだったクリストフ・ルメールとのコラボレーション「ユニクロ・ルメール」で、大いに話題を呼んだ。

当初は、2015年の秋冬物と16年の春夏物のみの予定だったが、ルメールがユニクロのパリR&Dセンターのアーティスティック・ディレクターに就任、今年の秋冬物から、パリ発の新ライン「ユニクロU」が発売されることに。

バンビことパンクな彼女は、すでに銀座のユニクロで、ユニクロUをチェック、セーターやワンピースを買って、部屋着にしているが、私は初見である。

ルメールらしいミニマルで、微妙な色彩のコレクションだったが、辻堂では取り扱い商品が少なかった。


「ハドソン川の奇跡」は、2009年1月 15日、バードストライクによって両エンジンが停止、推力を失ったUSエアウェイ1549便が、機長の判断でニューヨークのハドソン川に着水、乗客155人全員が生還した実話を元にしている。

サリー・サレンバーガー機長を演じたのは、トム・ハンクス。

ちなみに、原題は「サリー」である。


以前、松浦寿輝さんが、クリント・イーストウッドのことを、「ハワード・ホークスなど歴史的な名監督に肩を並べる人」と語っていたが、まったく同感。

私は、中学生のころからイーストウッドのファンだが、「ハドソン川の奇跡」も、素晴らしかった。

イーストウッド、86歳にして現役。

しかも、次回作の企画もあるという。
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2016年11月09日

平塚市美術館・開館25周年記念「香月泰男と丸木位里・俊、そして川田喜久治」展

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11月4日は、急ぎの締切がなかったので、バンビことパンクな彼女と、平塚市美術館に出かけた。

開館25周年記念の「香月泰男と丸木位里・俊、そして川田喜久治」展を観るためである。

香月泰男(1911〜1974)は、1943年の応招から始まって、47年までのシベリアに抑留の経験を描いた全57点の連作「シベリア・シリーズ」から、34点。

丸木位里(まるき・いり、1901〜1995)、俊(とし、1912〜2000)夫妻は、広島の原爆投下の惨禍を描く屏風形式の全15部の連作「原爆の図」から6作が、
そして、川田喜久治(1933〜)は、原爆ドームのしみや特攻隊員の遺影など、歴史の不条理を写した、初期の代表作である写真集『地図』が展示されており、
洋画、日本画、写真という三つのジャンルによって、とらえられた戦争体験を主題に据えた企画展の視覚的な重量は、言葉を失うほどだった。


とりわけ、「シベリア・シリーズ」は、個人的かつ極限的な体験を超えて、絵画としての普遍性を獲得しており、添えられた画家自身の言葉とともに、圧巻だった。


展示を見てから、土方明司館長代理と学芸員室で話していたら、鉛筆画の木下晋さんが来館され、紹介してもらったのだが、木下さんは、最近、鎌倉のある寺院の天井画を手がけられたとのこと。

これも、見に行きたいものである。
posted by 城戸朱理 at 18:15| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月08日

トリ・リチャードのアロハシャツ

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ハワイでは、ワイキキ国際空港に向かう前に、ロイヤル・ハワイアンのなかにあるトリ・リチャードを覗いた。

創業60年、オアフ島でリゾート・ウェアを扱う高級店である。


ハワイでは、当然のことながら、アロハシャツを扱う店が多い。

とりわけ、名高いのはハワイ島のシグ・ゼーンだろう。

シグ・ゼーンは、ハワイの植物をモチーフに、シルクスクリーンでコットンにプリントする。

ひとつのパターンにつき、5枚しか作らないので、希少性が高い。

私も10年前にハワイ島でキラウェア火山をトレッキングしたとき、シグ・ゼーンに寄って、2着購入したが、カラーはボタンダウンで、モダナイズされたアロハシャツである。


それに対して、オアフ島のトリ・リチャードは、厚手のレーヨン製でココナッツボタン。

オープンカラーで、古典的なハワイアンシャツを踏襲しているのが特徴だろう。

しかし、デザインは、実に洒落ていて、クリスマス用に毎年、リリースされるアロハシャツは、刺繍で模様がほどこされている。


今年のクリスマス・ヴァージョンは、サーフィンをするサンタクロースと、なんとゴッホの「星月夜」にサンタクロースをあしらった2パターン。

色は、黒とネイビーだった。


MOMA(ニューヨーク近代美術館)で観たゴッホの「星月夜」を思い出し、私も一着を購入。

しかし、クリスマス用とはいえ、半袖である。

ハワイでは、クリスマスでも半袖で過ごせるが、日本では、いつ着たらいいのだろうか?
posted by 城戸朱理 at 15:35| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月07日

静かな仕事



最近、「静かな仕事」をしたいという想いが強くなった。


ひそやかに、誰にも伝えず、毎日、少しずつ進めていくような仕事である。


もちろん、文筆業で生きている以上、新聞社や出版社の原稿依頼には、これからも積極的に応えていくし、ブログも更新していくことだろう。

しかし、そうした顕在化しやすい仕事だけではなく、静かな仕事もひそかに続けていきたいと思う。


思えば、私にとって『漂流物』は「静かな仕事」だった。

鎌倉の海岸を歩き、打ち寄せられた漂流物を、ひたすら撮影する。

当時は、デジタルカメラを使っていなかったので、ライカで写した写真は紙焼きし、それを書斎で眺めているうちに、言葉を添えるようになった。

一冊にまとめることも考えていなかったし、発表する予定もなかったのに、私は、その仕事に熱中していたのを思い出す。


そんなふうに、静かな仕事にも打ち込みたいと思うのだ。



今年は、詩に関していえば、吉増剛造の年だったといえるだろう。

竹橋の国立近代美術館で開催された「声ノマ 全身詩人、吉増剛造」展と、それに合わせて刊行された『我が詩的自伝』(講談社現代新書)、『怪物君』(みすず書房)を始めとする9冊もの新刊は、やはり、圧倒的だった。

竹橋の展示では、東日本大震災以降、吉増さんが書き(描き?)続けた600枚を超える「詩の傍らで」が、目を引いたが、同時に、40年にわたって書き続けられた日記や、声のメモとしての1000本を超えるカセットテープに圧倒された人も少なくないだろう。

それは、日常を非常時として生き抜いてきた詩人の航跡であり、その波紋は、いまだに広がり続けている。

そして、吉増さんが続けてこられたのも、まさに「静かな仕事」だったのではないだろうか。
posted by 城戸朱理 at 08:17| 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月06日

夏の京都、ごだん宮ざわの昼食、その3

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最後の料理は、剣先イカと新蓮根の甘酢がけで、涼感のあるひと品。


土鍋で炊いた御飯と赤だしを、白味噌で炊いたじゃこと漬物でいただき、スイカと寒天のみつ豆と最中のあとに、お抹茶が出る。


茶碗は伝世で味のいい粉引の小服。

茶籠に仕込むのに適寸だが、小服で喫するお薄は、旅の気分がしていいものだった。
posted by 城戸朱理 at 08:19| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夏の京都、ごだん宮ざわの昼食、その2

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焼き物は、のどぐろの若狭焼き。

脂がのったのどぐろに、日本酒と醤油を合わせて、かけまわした若狭焼きは、よく似合う。

器は初見の尾形乾山作松絵角皿で、尋ねたら、嬉しそうに「昨日、買いました」と宮澤さん。

仁清、乾山から魯山人、古唐津に古染付と、これだけの器を揃えたら、出費が大変だろうが、以前、宮澤さんは「本望です」と言っていたのが印象深い。


そして、とうもろこしの焼き胡麻豆腐、おしのぎに、自家製カラスミをすり下ろした手打ち蕎麦と宮澤さんの定番が続く。


揚げ物は、なんと鮎餅とイチジクの天ぷら。

骨抜きした鮎の塩焼きを餅でくるみ、イチジクと一緒に揚げた天ぷらは、胡麻の風味も加わって、五味が混じり合う、複雑微妙な味わいだった。
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夏の京都、ごだん宮ざわで昼食、その1

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京都での最後の食事は、ごだん宮ざわでゆっくり過ごすべく、予約をしておいた。

パッキングしたトランクを宅急便で送り出し、糸屋ホテルをチェックアウトして、お昼にごだん宮ざわへ。


冷たい煎米茶のあとは、ビール。

ごだん宮ざわの生ビールは、ハートランド。
バカラのグラスで供される。


先付けは、枝豆のすり流しと毛蟹があしらわれた冷たい茶碗蒸し。

のど越しがなめらかで、香りも素晴らしい。

お椀は、鱧の落としと白瓜で、これも夏ならでは。


古染付で出されたお造りは、皮目を軽く焙った金目鯛とウニで、吉野葛でとろみをつけた土佐醤油がかけられている。

いわゆるお造りとは一線を画する、宮澤政人さんならではひと皿で、懐石をいただくときは、お造りが出たときにビールから燗酒にかえることが多い。


宮澤さんとは、鮎茶屋・平野屋の話で盛り上がった。

「お粥、美味しかったでしょう」と宮澤さん。

ご家族と平野屋を訪れた宮澤さんは、老舗の料理に感銘を受け、弟子を引き連れて再訪したのだとか。

宮澤さんが行ったときは、鮎の田楽や鮎飯は出なかったそうだが、女将さんが、鮎飯は鮎に脂がのる夏場だけと言っていたっけ。
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2016年11月05日

鮎茶屋、平野屋で、その3

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さらに、鮎の田楽、鮎と野菜の天ぷらが出たのだが、こんなに鮎を食べたのは、生まれて初めてである。


土鍋で炊いた鮎飯は、女将さんが、鮎の身をほぐしてくれたのだが、鮎の清烈さが御飯に絡み、絶品だった。

とはいえ、バンビも私もお腹がいっぱいで、軽く一膳しか食べられない。

残った鮎飯は折り詰めにしてくれた。


今の女将さんは十四代、十五代となる若女将とともに平野屋を切り盛りしているが、老舗だけに、お話が実に面白かった。

帰りには、屋号が入った提灯をもらって、キャンドル好きのバンビが喜ぶ。

なんでも、街灯がなかった時代は、お客さんに提灯を渡し、短い蝋燭2本が燃え尽きるころ、最寄り駅に着いたのだそうだ。

粋なはからいではないか。


ホテルに戻って、お土産を開けると、鮎飯だけではなく、屋号入りの手ぬぐいと志んこ餅も入っていた。

バンビはさっそく提灯に火を灯し、得意気だったが、パンクだから仕方がないのである。
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鮎茶屋、平野屋で、その2

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そして、いよいよ鮎の塩焼きが登場。

保津川水系の鮎は、まさに香魚の名にふさわしい。

鮎の塩焼きは、ビールにも日本酒にも合う。


汲み上げ湯葉は、口のなかで、ふうわり甘く溶けていく。

八寸には、鮎寿司、鮎の佃煮、鮎の白子などが。


そして、鮎がひと切れ入ったお粥が、おしのぎで出た。

口にするなり、「美味しい!」とバンビが驚きの声を。

やや強めに塩を効かせたお粥は絶品で、鮎は信じられないほどの甘みがある。

鮎入りとはいえ、たんなるお粥に、こんなに驚く日が来るとは思わなかった。
posted by 城戸朱理 at 14:34| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鮎茶屋・平野屋で、その1

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ヒュー・ジャックマンは、日本びいきで知られるが、来日して、銀座の「すきやばし次郎」で寿司を食べたり、息子と富士山登山をした様子をSNSにアップして、話題を呼んだ。

今や、寿司は海外でも和食の代表格なので、寿司好きの欧米人は珍しくないが、私が驚いたのは、トミー・リー・ジョーンズである。

好きな和食を聞かれたときの彼の答えが――鮎の塩焼き。

渋い。

渋すぎる。

私も、いちばん好きな焼魚は、鮎である。


夏の京都では、かねてから一度は行ってみたいと思っていた鮎茶屋・平野屋に予約を入れた。


平野屋は創業四百年。

愛宕神社の一の鳥居のふもとにある。

白洲正子さんもひいきにした店だが、なんとも風情のあるたたずまいで、バンビことパンクな彼女は喜んで、写真を撮っていた。


このあたりだと、京都市内とは違って、冷房が必要ないほど涼しい。


まずは、名物志んこ団子とお茶が出た。

平野屋は鮎問屋を営むかたわらで、愛宕神社の参拝客や旅人に、志んこ団子を供してきたのだとか。

ニッキが効いた素朴なお団子である。


ビールで乾杯し、最初は山菜、そして、お造りが、鯉の洗いと鮎。

鯉の洗いは、鹿児島の唐船峡の鯉と並んで、川魚特有の臭みもなく、鮎は清々しく、夏の味覚だった。
posted by 城戸朱理 at 14:33| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

錦市場の立ち食い寿司

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8月18日は、新京極の映画館で、11時半から、庵野秀明総監督、話題の「シン・ゴジラ」を見た。

最終形態のゴジラが上陸するのは鎌倉。

御成通り商店街の上を、巨大なゴジラの尻尾が通り過ぎて行く。

「シン・ゴジラ」を見たおかげで、わが家はにわかにゴジラ・ブームが到来してしまったのだった。


映画のあとは、久しぶりに寺町を散策、遅い昼食を錦市場の立ち食い寿司「英」を取ることにした。

6時から鮎茶屋・平野屋に予約を入れていたので、軽めのお昼にはちょうどいい。


あおりイカや生の鳥貝、中トロなど、ネタはいいし、地酒も揃っている。

軽く寿司をつまむには、いい店だと思う。


昼食後は、歩いてホテルに戻り、夕食前にゆっくり、お風呂に入った。
posted by 城戸朱理 at 14:28| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

祇園で餃子を

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美術館巡りのあとは、いったんホテルに戻ってシャワーを浴び、休息。

夏の京都は、東京以上の暑さで、ヨーロッパからの観光客が多かった。

ちなみに、Tシャツに短パン、足元がスニーカーだったら、たいていアメリカ人だが、短パンでも襟のあるシャツを着ているのが、ヨーロッパからの観光客、女性はスニーカーではなく、革サンダルといった出で立ちである。


日が暮れてから、バンビことパンクな彼女と散歩に出かけ、四条大橋を渡って、祇園へ。

夕食は、餃子の歩兵で取った。


歩き回ったあとなので、ビールがこのうえなく美味い。

まずは、もやしの肉味噌かけ、ポテトサラダ、壺キュウリを頼み、普通の餃子とショウガ餃子を。

歩兵の餃子は、ひと口サイズ、焼き加減も見事で、ビールによく合う。
posted by 城戸朱理 at 12:35| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする