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城戸朱理のブログ

2017年01月03日

念持仏〜不動明王

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書斎のデスク右側、ジャスパー・ジョーンズのマルチプルの奥は、私の念持仏の座である。

念持仏とは、寺ではなく自宅に祀る仏のことで、略して持仏とも呼ぶ。


仏教における尊格は、如来・菩薩・明王・天部の諸神に分かれるが、このうち明王は密教だけに固有の尊格である。

つまり、不動明王を始めとする明王は、真言宗か天台宗の寺院にしかない。

生まれ年の干支によって、守護仏は決まっているが、どの尊格を持仏にするかは、各人の好みもあれば、出会いもある。


私の持仏は、円空作と伝えられる不動明王。

像高は、約47cm。

円空の場合、宝剣を眼前に掲げた不動明王の作例はほかにもあるものの、きわめて珍しい。

珍しいなどということは、どうでもいいことだが、円空は、用材にこだわることなく、むしろ、材木ごとに、そこに潜む仏の姿を彫り出していった人だから、こうした像容になるべき木があったということなのだろうし、それを思うと興趣が尽きない。


密教において、不動明王とは、度しがたい衆生を救済するために、大日如来が憤怒の姿を取った教令輪身(きょうりょうりんじん)とされるが、この不動尊は怒りまで静かで、相対していると、心は鎮まっていくものの、何か逸っていく力を感じるのだ。
posted by 城戸朱理 at 10:32| 骨董・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする