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城戸朱理のブログ

2017年03月04日

久保田潤個展「海や雲」へ

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鎌倉では古民家を改装したカフェやレストランが増えたが、江ノ電、稲村ヶ崎駅に近い骨董屋Rも、古民家をうまく使った店。

R No2は、線路ぞいにあるが、奥行きのない不思議な建物で、大工さんの作業場として作られたものなのだとか。


久保田潤さんの個展「海や雲」は、このR No2の二階で、3月1日から12日まで開催されている。

梯子のような階段を昇ると、そこは屋根裏部屋のようなスペース。

天井が低く、私などは立ち上がれないほどだが、低い椅子が何脚か置かれていて、ゆっくり鑑賞することができた。


ところどころが剥げた白いペンキの壁面に、久保田さんの水彩画はよく似合う。

作品は、タイトル通り、海と雲を描いたもので、稲村ヶ崎や江之島など、鎌倉の住人なら、すぐにそれと知れる景色もあった。


時が止まったような静かな空間に並ぶ静かな絵。

この感覚は、ギャラリーでは得られないものだろう。


旧友のライター、丸山あかねさんが、すでに到着しており、なんと3点を大人買いしていた。

私がいちばん気に入った作品も、丸山さんが選んでしまったので、私は見るだけ。


昨年は、原宿の表参道画廊で個展をしたので、久保田さんの鎌倉での個展は2年ぶりになる。

一昨年のドゥローイングギャラリーでの個展は、油彩だったが、R No2の空間には、やはり水彩画だろう。


稲村ヶ崎は、かつて田村隆一が暮らしたところだが、小町のあたりとは違って、時間までゆるやかに流れているようだった。
posted by 城戸朱理 at 10:28| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

季節と酒器

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先に織部梅文六角盃のことを書いたが、梅が咲くころに使う盃が、ほかにもある。

李朝染付梅文盃と瀬戸染付梅文盃である。


そして、こうした酒器は、この時季以外に取り出すことはない。

桜文の器なら春に、薄(すすき)が描かれた器なら秋に。

器まで季節とともにあるのは、日本ならではの感覚だろう。


李朝染付梅文盃は、やはり李朝の白磁徳利と合わせる。

この徳利は、李朝中期の官窯だった金沙里窯の産。


幕末の瀬戸梅文盃は、骨董市で見つけたものだが、改めて眺めてみると、手早くも見事な絵付けだと思う。

もっとも、この盃を見つけたとき、ちょうど梅の季節だからと購入を決めたので、夏や秋なら買わなかったかも知れない。


それほどまでに、季節感というものが、身体化していることの不思議さは、骨董を買うようになってから痛感したが、逆に、だからこそ、松尾芭蕉が語ったように「夏炉冬扇」が風雅の道となるのではないだろうか。
posted by 城戸朱理 at 09:14| 骨董・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする