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城戸朱理のブログ

2017年04月08日

うこぎのほろほろ

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「うこぎのほろほろ」は、岩手の郷土料理。

生垣などにも使われるうこぎの新芽を摘んで、さっと茹で、みじん切りにした鬼グルミ、大根の味噌漬けを混ぜ、これを炊きたての御飯にのせて食べる。

盛岡だと、八百屋でもうこぎの新芽が売られているが、ほろ苦いうこぎと濃厚なクルミの旨みに味噌漬けがアクセントになる春の味覚だ。

とはいえ、小学校の低学年のときに食べたのが最後だったかも知れない。


「うこぎのほろほろ」は、その名の通り、クルミも味噌漬けもほろほろになるまで細かくみじん切りにするのがコツ。

塩味は、味噌漬けの量で調整する。


『聞き書き 岩手の食事』(農文協)によると、岩手では、戦前まで「美味しい」という意味で「クルミの味がする」と言ったそうだ。

昔は、不足しがちだった脂肪分を多く含んでいるからだろうが、石川啄木や宮澤賢治も「うこぎのほろほろ」を食べたのではないだろうか。

子供のころ、母に言われて、うこぎの新芽を夢中で積んだのも懐かしい。


鎌倉では、うこぎは目にしないし、八百屋で売っているはずもないが、うこぎの新芽をセロリの葉で代用できると聞いて、試しに作ってみた。


セロリの葉を洗って、さっと茹でてから水に放ち、細かく刻む。

さらに、バンビことパンクな彼女が取り寄せたクルミを刻み、やはりバンビが盛岡で買った3年物の大根の味噌漬けを刻んで混ぜた。

セロリ特有の香りはあるが、うこぎに似たほろ苦さもあって、たしかに「うこぎのほろほろ」に近い。


バンビに試食させたところ、「これは美味しい! 何なのかな?」と好評だった。

セロリの葉は、野菜屑のフォンを取ってミネストローネを作るときや、夏野菜の煮込み、カポナータを作るときしか使わないが、こうして「セロリの葉のほろほろ」を作ると美味しいうえに、無駄にならない。

これからも、セロリを買ったときは作ることにしよう。
posted by 城戸朱理 at 17:34| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする