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城戸朱理のブログ

2017年04月13日

水原紫苑さんと「ごだん宮ざわ」へ、その3

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続いて、古染付に盛られた氷魚(鮎の稚魚)の大根おろし和え。

氷魚は琵琶湖産だろうが、これも春の味覚である。


さらに、みんなが唸ったのが、新ワカメとフキの小鍋立て。

叩いたホタルイカの旨みと溶け合った出汁に、ふわふわとはかなげなまでに柔らかい新カワメが泳ぐ。


最後は土鍋で炊き上げた御飯だが、水原紫苑さんが好きなカラスミをひと切れ追加してもらった。

この御飯も本当に美味しいのだが、すでに満腹なので、あまり食べられないのが悩ましい。

と思ったら、いつの間にか井上春生監督が5膳もおかわりしていた――

もっとも、井上監督は以前、8膳食べたことがある。


水菓子は、佐用姫みかんと佐賀ほのか、ともに佐賀県の名産。

ルネ・ラリックのクリスタルに盛られた水菓子は、美しい。

皮を炭火で焙った桜最中は、尾形乾山の土器皿で。


抹茶は、替え茶碗で出されるが、私には古唐津の皮鯨小服が出た。


翌日になっても、水原さんと井上監督が、美味しさを反芻していたが、こうして、ロケ初日の夕食は終わったのだった。
posted by 城戸朱理 at 10:23| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

水原紫苑さんと「ごだん宮ざわ」へ、その2

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「城戸さん、宮澤さんの料理をいただいていたら、肩凝りが消えました!」と井上春生監督。

そういえば、初めて「ごだん宮ざわ」に来たときも、井上監督は扁頭痛が消えたことがあったっけ。

吉増剛造さんを初めて、ごだん宮ざわにお連れしたときも「お薬のような料理だねえ」とおっしゃっていたが、宮澤さんの料理には、ヒーリング効果があるのかも知れない。


燗をつけてもらったら、明の染付けの瓢徳利が出た。

私は、自宅では備前や唐津など土物の徳利を使っているが、この徳利は、わずかに首が傾ぎ、いかにも酒席にふさわしい姿で、磁器の徳利も悪くないと思わせるほど魅力がある。


焼物は、サワラの塩焼き。

身はぎりぎりの加熱で、ふうわりと、皮目はよく焙ってぱりぱりに仕上げられている。

たんなる焼魚が、こんなに美味しいというだけでも驚くが、水原紫苑さんも感嘆の声を挙げていた。

バンビことパンクな彼女は、珍しい雲型の器を気に入っていたが、これは明代に龍泉窯で焼かれた青磁で、七官青磁と呼ばれるものである。

たしか、宮澤さんが上京したおりに、日本橋の骨董屋で求めたものだったはず。


続いて、蕗の薹を練り込んだ焼き胡麻豆腐。

焼き胡麻豆腐は、「じき宮ざわ」が開店したときからの名物だが、宮澤政人さんにとって二軒目の店となる「ごだん宮ざわ」になってから、季節の野菜を練り込み、さらに素晴らしい風味が味わえるようになった。


おしのぎは、自家製カラスミをたっぷりとすりおろした手打ち蕎麦。

カラスミが李朝初期の白磁皿に映える。

水原紫苑さんが喜ばれていたが、水原さん、カラスミがお好きらしい。


揚物は太刀魚の天ぷらで、新タマネギのお浸しが添えられている。

太刀魚はもちろん、甘酢で和えた新タマネギも好評だった。

器は、初見の楽焼きだったが、これは楽十二代弘入だろうか。

料理に気を取られて、確認しなかったのが情けない。
posted by 城戸朱理 at 10:22| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

水原紫苑さんと「ごだん宮ざわ」へ、その1

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撮影は順調に進み、糸屋ホテルに戻って小憩。

夕食は、水原紫苑さんのために「ごだん宮ざわ」を予約した。


まずは、楽九代了入の赤楽筒で煎米茶が出て、先付けは、贅沢にも蒸しアワビ。

ウルイと叩きワラビがあしらわれている。

アワビは、なんとも柔らかく、豊かな味わいだったが、丹波産とのこと。

器は明末清初の古染付だが、これは、昨秋に、宮澤政人さんが行きつけの骨董屋さんで撮影したとき、宮澤さんが一目惚れして買われた絵替わり羅漢図の五客のうちのひとつ。

私が教えたら、「気づかなかった!」と井上春生監督が喜ぶ。


華やかな秀衝塗りのお椀は、鯛とウルイ、百合根のすり流しで、みんな、目を閉じて味わっていた。


お造りは、無農薬の藁で、軽く焙ったシビマグロと北海道産塩水ウニ。

山口県安岡産の地ネギとミョウガがあしらわれている。

マグロのなかでも、もっとも珍重される黒マグロは、本マグロとも呼ばれるが、出世魚で、京都で好まれる幼魚がヨコワ、さらにメジマグロ、チュウボウマグロ、100kg以上になるとシビマグロと呼び名が変わる。

マグロの旨みを藁の香りが包み、みんなから歓声が挙がった。

器は李朝初期の刷毛目鉢。

聞くと、出会うたびに求め、今では刷毛目鉢は4客あるそうだ。
posted by 城戸朱理 at 10:21| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする