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城戸朱理のブログ

2017年05月26日

澁澤龍彦さんと同じもの

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わが家の居間のテーブルには、不思議な木製の球が置かれている。

古色を帯びた、この球の正体は、打ち上げ花火の芯で、マガジンハウスの編集者だった加藤恭一さんから、私の芸術選奨と現代詩花椿賞受賞のお祝いに贈られたもの。

加藤さんは、澁澤龍彦先生と親交があり、澁澤さんが、ふたりのお子さんの名付け親になっているほどだが、澁澤さんにも、泉鏡花賞受賞のお祝いに花火の芯玉を贈られたので、澁澤邸にも、わが家にも同じような芯玉がある。

ちなみに、澁澤邸では居間のテーブルにいつも置かれているので、澁澤さんも気に入られていたのだろう。


龍子さんに招かれ、澁澤邸には何度もお邪魔しているが、もうひとつ、私が持っているものと同じものがあった。

それが、写真のアイロン台である。

アメリカのGRISWORD TRIVET社製で、1920〜30年代のもの。

鉄だけに、ずっしりと重い。

私は鍋敷きに使おうと思ったのだが、澁澤さんは、おそらく、その鉄味を鑑賞されていたのではないだろうか。


花火の芯玉も鉄のアイロン台も、必需品ではない。

そして、どこにでもあるというようなものでもない。


それだけに、澁澤龍彦邸にお邪魔するたびに不思議な気分になるが、吉岡実さんも、毎年、恒例だった澁澤邸での新年会のたびに目にされていただろうと思うと、感慨深いものがある。
posted by 城戸朱理 at 10:25| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月25日

鎌倉で和食なら、空花〜その4

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すっかり、くつろいでいたら、照明が落ちたので何事かと思ったら、誕生日のサプライズでデザートが。


バンビは、さっそく撮影タイムである。


デザートは、酒粕のアイスクリームとアップルマンゴーとペリカンマンゴーのゼリー寄せで、隙がない。


こんなにいい店が、近所に出来たのは、嬉しいかぎり。


今度は、友人を誘って行ってみよう。
posted by 城戸朱理 at 10:10| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鎌倉で和食なら、空花〜その3

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焼き物は、さわらの味噌幽庵焼きで、たっぷりと盛られた菜の花のフリットの食感も楽しい。


さらに、お椀が出たので何かと思ったら、これが牛ほほ肉の赤ワイン煮で、こちらはフレンチの手法である。

そういえば、先付けのアスパラガスも、硬めのフレンチ風の加熱だった。

牛は宮沢牛で、とろけるように柔らかく、バンビが歓声を挙げていた。


食事は、土鍋で炊き上げたイクラ飯。

大粒の宝石のような白鮭のイクラが美しい。

イクラ飯に赤出汁、漬物で、贅沢な気分になり、なんと、ここでバンビがシャンパンのハーフボトルをオーダーした。
posted by 城戸朱理 at 09:15| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鎌倉で和食なら、空花〜その2

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和食の花のお椀は、とうもろこしのしんじょにうるいで、柚子の花が浮かべてある。

華やか蒔絵をお椀の蓋を取ると、うるいの緑が目に鮮やかだ。

柚子の花は、柚子の実よりも香り高いほどで、口のなかで香気がはじける。

ほどよく潰したとうもろこしの甘みも見事で、出汁も素晴らしい。


空花の料理長は女性で、ミシュラン3つ星の名店「元麻布かんだ」で修行し、「アコメヤ厨房」の料理長を経て、独立した方なのだとか。

鎌倉で和食といえば、鎌倉文士ゆかりの「天ぷら ひろみ」、鰻の「つるや」「茅木屋」から「寿司處もり山」を始めとする寿司屋、精進料理の「鉢の木」など、いい店はあるのだが、懐石ならば「空花」ということになりそうだ。

新たな鎌倉の名店である。


料理長が10年にわたって集めたという古器のあしらいも嬉しい。


続いて北寄貝の貝殻を器に、北寄貝とタコとワカメ。

揚げ物は、嬉しいことに稚鮎の天ぷらで、素揚げした蓼の葉が添えられている。

香魚ならではの苦みは、酒にこよなく合う。

染付の器は、古伊万里ではなく、京焼き。

千家十職の永楽善五郎の作だったが、明治時代の三代得全のものだろうか。

得全没後は、未亡人の悠が、四代妙全を継いだが、箱書きに悠の朱印があるものは、茶家に喜ばれる。
posted by 城戸朱理 at 00:26| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鎌倉で和食なら、空花〜その1

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5月23日は、私の誕生日だったので、バンビことパンクな彼女がお店を予約してくれた。

長谷の空花(そらはな)という店で、昨年の9月に開店したらしい。

築90年の民家を改装したというお店は、モダンなたたずまい。

料理も、本当に素晴らしかった。


まずは、プレミアムモルツで乾杯。

先付けは、焼き茄子とフルーツトマト、アスパラガスの白和えで、繊細なガラス器は、1940年代のアメリカのものだという。


お造りは、鰹とタコ、さわらにウニと芽ネギを真子がれいで巻いたもので、たまり醤油と生醤油が添えられている。

さわらは、皮目に包丁を入れ、軽く焙った丁寧な仕事ぶり。

これだけのお造りを出されたら、日本酒を頼まないわけにはいかない。

バンビは「鰹の隣の子も美味しいよ!」と喜んでいたが、タコと知って驚いていた。

タコのあの独特な風味は皮にあるので、皮を剥いたタコは、このうえなく上品な味になる。
posted by 城戸朱理 at 00:24| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月24日

クルベル・キャンで小憩

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この5年ほど、年間のホテル泊まりが80〜100泊に達するほど、出張や執筆のための缶詰めが多かったので、鎌倉にいるときは、外食することが、ほとんどなくなった。

以前なら、原稿を書き終えてから、週に4、5日は飲みに行っていたのだから、私にとっては、目覚ましい変化である。


家で晩酌するときは、もっぱら豆腐ばかり。

バンビことパンクな彼女に言わせると「城戸さんは、豆腐と野菜しか食べていない」ということになるが、連休明けの5月9日(火)は、代理人をお願いしている弁護士の二見宏史先生と打ち合わせのあと、久しぶりにバンビとクルベル・キャンに寄ることにした。


ビールで乾杯し、ジントニックのあとはシングルモルト。

軽く食事しようということになり、頼んだのが、真鯛のカルパッチョにミラノ風カツレツ、そしてトリュフ風味のスパゲッティ・カルボナーラである。


自宅以外だと、私は、クルベル・キャンがいちばん落ち着くようだ。
posted by 城戸朱理 at 18:24| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

笠井瑞丈「花粉革命」へ

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連休中は、原稿や打ち合わせに追われて、休日らしいことは、何もできなかったが、唯一、世田谷パブリックシアターのシアター・トラムで開催された笠井瑞丈さんの「花粉革命」を観に行くことができた。


「花粉革命」といえば、瑞丈さんの父であり、土方巽、大野一雄とともに舞踏草創期を担った天才、笠井叡さんの代表作のひとつ。

このステージも演出・構成・振付を笠井叡さんがされていたので、いささかシンボリックな意味合いを持つ公演だった。


いつもなら、無尽蔵のエネルギーを感じさせる瑞丈さんが、公演終了後は憔悴していたので逆に驚いたが、体力の限界を超えて、踊り切るようなダンスだったというしかない。


客席には、野村喜和夫さんの姿も。


笠井叡さん、久子さんとも久しぶりにお会いしたが、笠井叡さんから富岡幸一郎さんと一度、話したいと言われて、バンビことパンクな彼女が、セッティングすることになった。


後日、ベルギー滞在中の瑞丈さんから、公演を終え、次の目標を立てたいというメールが。

「花粉革命」の後に、瑞丈さんが何を踊るのか、今から楽しみだ。
posted by 城戸朱理 at 17:38| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

前衛活動家、マッド・バンビ???

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「バンビコ、バンビコ、バンビコ♪」

毎度おなじみ、バンビことパンクな彼女のテーマ曲である。

「バンビコ、バンビコ、バンビコ♪」
・・・

「バンビコ、ピコバン、バンビコ♪」
!!!

ひっくり返って、ピコバンになっているぞ!

「ピコバン、ピコバン、ピコバン♪」
・・・・・・

「コピンバ〜♪」
!!!!!!

今度は、コピンバである。

アナグラムのように「バンビコ」を変化させているが、いったい、どうしたのだろう?


「バンビのテーマ曲は、新國誠一先生の音声詩みたいなものなんだよ!」
!!!!!!

「前衛活動家だからね!」
・・・・・・


わが国のコンクリート・ポエトリー(具体詩)の創始者、新國誠一は、フランスのピエール・ガルニエとの共同作業によって、国境を超える「超国家詩」を唱え、さらに音声詩も試みた。

しかし、まさかバンビのテーマ曲が、音声詩化するとは。

いや、騙されてはいけない。

たんに遊んでいるだけなのである。


ヘンなテーマ曲を歌ってはいるものの、感心なことに、バンビは写真データを整理したり、校正をしたりと、連休中も仕事に励んでいた。

私も連休は仕事で終わってしまうことになったので、連休資金として用意したお金が、ほとんど減っていない。

そこで、バンビにお小遣いとして、3万円をあげることにした。


「やったね!
お小遣いだよ!」


バンビは喜び、カメラの機材をPRADAのバックパックに詰めると、どこかにパタパタと行ってしまったのである!

お小遣いをあげると、どこかに遊びに行ってしまうというのがパターン化しているような気がするが、パンクだから仕方がない。

どこかで「前衛活動」に励んでいるのだろうが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 17:37| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ここまで片付けたら

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写真は、「暮らしの手帖」2014年10-11月号で、取材を受けたときのわが家の居間。

これくらい、すっきりしているといいのだが。


テーブルは、20世紀初頭の英国製で、グラス類を収納しているサイドボードがわりの棚は、戦前、大正から昭和初期のもの。


このときの撮影時にはサルバドーレ・ダリのリトグラフ2点が飾られていたが、現在はヨーゼフ・ボイスのサイン入りマルチプルとアレン・ギンズバーグのリトグラフが出してある。


だが、本が増えすぎて雑然としているので、片付けと整理は、まだ、しばらく続きそうだ。
posted by 城戸朱理 at 13:33| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

整理開始!



書斎ばかりか、居間まで、本や雑誌、展覧会の図録に書類が山を成し、手がつけられなくなってしまった。

「Edge カニエ・ナハ篇」でも、書庫をはみ出した本がリビングを占領していたが、わが家は、さらに混沌たる有り様である。

5月12日(金)にフェリス女学院大学の講義を終えて帰宅してから、週末は、整理&大掃除にとりかかった。


とりあえず、ダンボール3箱分の本を古本屋に送り出し、不要になった書類をまとめていく。

処分した本や書類は、およそダンボール5〜6箱分くらいの容量になっただろうか。


ようやく、通路を確保できたという感じなので、本格的な整理は、これからになるのだが、今回は、引越しするつもりで、荷物を半分まで減らすのが目標なので、しばらくは、片付けを続けることになりそうだ。

片付けも、仕事のかたわらで進めるしかないので、時間がかかる。
posted by 城戸朱理 at 11:56| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブログ再開のお知らせ



連休は休みがなく、それから本や書類の整理に追われているうちに、ブログのことを、すっかり失念していた。

面白いもので、毎日、更新しているときは、それが当たり前になるのだが、数日、間が空くと、ブログをやっていたことまで忘れてしまったりする。

それだけ、別のことに熱中していたということなのだが、今日から緩やかに再開したいと思っているので、お付き合い下さい。
posted by 城戸朱理 at 11:54| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月11日

冷蔵庫の中には?

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何かを冷凍するとき、ラップしただけだと、何か分からなくなって、冷凍庫の化石となってしまうことがある。

だから、ときどき冷凍庫を覗いて、整理するのだが、妙なものが出てきた。

「ぼくカツヲだよ」と書いてあるではないか!

もちろん、バンビことパンクな彼女の仕業である。

鰹のサクを買ったとき、半分だけ刺身に引き、残りを冷凍しておいたらしい。


さらに、冷蔵庫を整理していたら、「くま」と書かれた容器が。

何なんだ、これは?


「それは、京都の大原の朝市で買った熊の脂だよ!」
!!!


そういえば、御主人が猟で仕留めた熊から取った脂を売っている御婦人がいたっけ。

さらりとしてベタつかない脂なので、東直子さんも、ヘアメイクの有路涼子さんも一緒に買っていたような気がする。


こうして、わが家の冷蔵庫には「ぼくカツヲだよ」だったり、「くま」だったり、中身が明記されているにもかかわらず、わけの分からないものが増殖していくのだった。


パンクだから、仕方がないが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 17:02| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月10日

山藤の季節

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5月の連休のころ、鎌倉では山藤が満開となり、山々の至るところが紫にけぶったようになる。

鶴岡八幡宮に至る段葛を歩いていては分からないが、北鎌倉で下車すると、見ることができるし、名月院に至る道も山藤が見事だ。


私の住まいだと、書斎からも、ベランダからも、木々に絡みついて花を咲かせる山藤を望むことができるが、見とれて、放心してしまうことがある。

放心、つまりは心がここにないこと。

西行は鴫立沢で「心なき身にもあはれは知られけり」と詠ったが、「心なき身」という言葉の重さを、改めて想ったりする。
posted by 城戸朱理 at 08:30| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月09日

珍しい買い物

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私のワードローブは、イタリアのモード系がもっぱらで、アメリカン・カジュアルを身につけることは滅多にない。

だが、10代のころには、アメリカン・カルチャーに憧れを持った世代ではあるので、アメカジには奇妙な懐かしさを感じるのも事実だ。


以前、画家の久保田潤さんと話していたとき、いかにもアメリカのワークウェアという感じのインディゴ染めのダンガリーシャツの話題になって、久保田さんが「無性に着たくなることがありますよね」と語っていたが、それが納得できるところがあったりする。

私より若干、年上の久保田さんなら、学生時代にアメカジの洗礼を受けた世代だから、なおさらだろう。

日本的原型に骨太に回帰した日本画家の瓜南直子さんでさえ、芸大時代は、スケートボードで大学構内を走り回っていたというのだから。

ちなみに、久保田さんは、芸大で瓜南さんの一級、上になる。


そんなことを思い出していたせいか、アメカジ・ショップに入って、私にしては珍しい買い物をした。


いまだにメイド・イン・USAにこだわり、米軍の納入メーカーでもあるCAMCOのダンガリーシャツ、VANSのフラガールを編み込んだソックスに、米軍のファースト・エイド・キット用のポーチである。

こうして並べてみると――やはり、奇妙な買い物だと思う。

アメリカ製は、タフ&ラフが身上で、作りは雑だが、ひたすら頑丈だったりする。

しかも、雑なところが魅力だったりするが、それが、世界最大の経済大国の工業製品の特徴だというあたりが面白い。

これは、ヨーロッパや日本のように職人が存在しないのが、その理由なのだろうし、実用第一というプロテスタント的なプラグマティズムが背景にあるのだろう。

実際、アメリカでは例外的に熟練した職人のハンドメイドであるオールデンの靴も、イギリスやイタリアの名門に比べると仕上げは雑で、靴なんだからこれくらいでいいと言わんばかりである。

すると、私がアメリカ製に見出だしているのは、「これくらいでいい」という感覚なのだろうか?
posted by 城戸朱理 at 08:19| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月08日

Edge公式ホームページについて



リニューアル公開されたEdge公式ホームページは、トレーラー付きで、番組の一部が試聴できるようになったが、もうひとつ特徴がある。


それぞれのコンテンツの紹介を、新たに、石田瑞穂、菊井崇史氏ら気鋭の執筆陣に依頼し、たんなる紹介に終わらないドキュメンタリー批評をアップしていくというのが、それである。


私も企画・監修者として、紹介を担当しているコンテンツがあるが、連休中にカニエ・ナハ篇、新國誠一篇の紹介を執筆したので、まもなくアップされると思う。

これから、これまで制作されたコンテンツが、順次、アップされていく予定なので、ぜひ、アクセスしてもらいたい。

Edge公式ホームページのURLは下記の通り。



http://edgeofart.jp



開始から16年、Edgeは、新たなフェーズを迎えた。
posted by 城戸朱理 at 09:43| Edge | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Edge水原紫苑・桜三部作のこと

IMG_6562.jpgアート・ドキュメンタリー「Edge」が、2001年にスタートして、ポエトリー篇10本が完成した後、翌年から、詩人以外のアーティストを対象とするEdge2が始まった。
このコンテンツで、企画・監修者として私が最初に提案したのが、歌人、水原紫苑さんが吉野山に桜を前に即詠するという企画だった。

これは、水原さんの初期歌集の桜を詠んだ名歌から発想したものだが、訪れた吉野山は、西行が庵を結んだ奥千本が満開。撮影が終わってから、水原さんと前登志夫さんをお訪ねしたのも懐かしい。

翌年は、水原さんが、岩木山、弘前で桜を見てから、青函連絡船で津軽海峡を渡り、五稜郭の桜を見るという北国の桜篇を撮影。

三年目は、日本三大桜として知られる根尾谷の薄墨桜(岐阜県)、山高神代桜(山梨県)、三春の滝桜(福島県)を訪ねてもらうという念願の企画が実現した。


水原紫苑・桜三部作のディレクターは井上春生氏。

今や、ディレクターとして活躍している平田潤子氏は、当時はまだアシスタント・ディレクターだったっけ。

それから、10年近くを経て、今度は岡崎の真澄寺別院・流響院を舞台に、水原さんが京都の桜を詠む「H(アッシュ)」がスタートしたわけだが、こちらは、現在、3本目。

再び、井上春生氏がプロデューサー兼任でディレクターをつとめる。鬼気迫る歌が次々と生まれているが、最後は、やはり、豊臣秀吉の「醍醐の花見」の舞台となった醍醐寺の桜を見て、短歌を詠んでもらう番組を企画している。

また、桜守として名高い十六代佐藤藤右衛門さんと水原さんの対話が実現できたらと考えてもいる。

(写真は流響院での水原紫苑さん。撮影=小野田桂子)
posted by 城戸朱理 at 09:43| Edge | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月07日

旅に出た連休、その2





5月4日、連休中日。

世間は連休だが、私の連休はどこかに行ってしまったので、この日は打ち合わせと会議が続いた。

起床して、まずはバンビことパンクな彼女と経費及びギャラの請求書の起票作業。

私のように文筆業の場合、原稿料などは新聞社・出版社が登録してある私の銀行口座に各社の規定にそって、自動的に振り込まれるのが普通だが、請求書を提出しなければならないケースもかなりある。

この場合は、請求書が届いてから処理されることになるので、請求書を起票しないかぎり、ギャランティは支払われない。

一昨年など、忙しさのあまり、請求書を書く余裕がなくて、年が明けてから半年分ほどたまった分の請求書を起票したら、数百万になったものだから、これで、しばらく仕事をしなくても暮らしていけると安心したりしたのだが、結局、消費税と市民税で、半分以上が吹っ飛んでしまったので、結局、私の生活は、何も変わらなかった。


バンビが、PCで次々と打ち込んでいってくれたので、3時間ほどで終わったが、やはり手間がかかる。


そのまま、食事を取る暇もなく、東京へ。


4時に立川に到着し、まずは、テレコムスタッフの寺島高幸プロデューサーと平田潤子ディレクターによるEdge公式ホームページのプレゼンテーションと、修正箇所の確認をする。

開設から一週間で2000アクセスがあったそうだから、まずは順調というところか。


6時すぎに、寺島さん、平田さんが帰ってから、平島進史、西森基文、松浦梓、Edgeの担当3氏と、今後の展開、及び懸案事項についての会議。

そして、場所をかえ、7時からEdge立ち上げ時のプロデューサーである設楽実氏と打ち合わせになった。

この日は、ワシントンホテル泊まり。

部屋に戻ってから、綾野剛主演の「日本で一番悪い奴ら」(白石和彌監督)を観てしまったので、休んだのは午前2時。

綾野剛の狂気を孕んだ演技は、やはり特筆に値する。

藤沢周氏原作、綾野剛主演『武曲(むこく)』の公開が待ち遠しい。
posted by 城戸朱理 at 09:47| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月06日

旅に出た連休?



いよいよ、ゴールデンウィーク。

鎌倉は、たいへんな混雑ぶりで、街に出ても身動きが取れない。

ならば、自宅でくつろいでいられるかというと、そうは行かなかった。


4月30日は、まず「岩手日報」投稿欄の選評2回分を執筆して、メール。

仙台に鯨井謙太郎(正しくは良扁に邑)のソロ公演「灰のオホカミ」を撮影に行っていたバンビことパンクな彼女が、夕方、帰宅したので、土産話を聞きながら、仙台土産の牛舌で晩酌する。

このあたりから、体調がおかしかったのだが、翌朝、起きたら、完全に失調していた。

やや熱っぽく、関節が痛み、身体に力が入らないので起きていることが出来ない。

風邪だろうか?


そんな状態なので、横になったまま、「現代詩手帖」大岡信追悼特集の原稿を書く。

昼過ぎに、所定の枚数を書き上げることが出来たのでメールし、そのまま『現代詩文庫 三井喬子詩集』の作品論に取りかかる。

こちらも、横になったまま、なんとか、夕方に書き終えることが出来た。

体調が悪いとはいえ、自分でも納得できる原稿を20枚ほど書くことが出来たので、気分はいい。

『現代詩文庫』は、昨年から『田野倉康一詩集』『広瀬大志詩集』『渡辺玄英詩集』と作品論・詩人論の執筆が続いているが、『三井喬子詩集』の次は、『和合亮一詩集』の解説を書くことになる。

連休明けには、編集部に渡すつもりだが、私自身、楽しみだ。


とはいえ、この日は入浴も控え、酒も飲まなかったのだから、やはり風邪だったのだろう。


5月2日は、本調子ではないものの、やや回復の気配が。

この日は、「Edge カニエ・ナハ篇」と「Edge Special 新國誠一篇」のDVDを見直し、Edge公式ホームページのための紹介を執筆した。

午後になって、体調がよくなってきたので、突発的にカレーを仕込む。

カレーが食べたかったわけではないのだが、病人は何をするか分からない(?)。

「美味しいカレーだね!」とバンビが喜んでいたので、よしとしよう。


5月3日になって、ほぼ復調。

この日は、「洪水」のための嶋岡晨編によるアンソロジー『詩国八十八ヵ所巡礼』の書評を書き始めた。


しかし、これでは――どう考えても連休ではない!


ゴールデンウィークに旅に出るのではなく、私のゴールデンウィークの方が、どこかに旅立ってしまったらしい。
posted by 城戸朱理 at 12:12| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月05日

連休を前に



野村喜和夫・眞理子夫妻のエルスール財団記念館にお邪魔したあとは、タクシーで新宿に出て、つな八本店で、天ぷらの昼食。

それから、設楽実氏のリクエストで、靴好きの聖地、ISETANメンズ館地下一階の紳士靴売り場へ。

設楽くんは、パリ出張のときに求めたJ.M.ウェストンの修理代を確認するのが目的。

設楽くん、ウェストンの代表的なモデル、Uチップのゴルフを3足、すでに廃盤になった貴重なキャップトウ(ストレートチップ)と合わせて4足も持っているのだとか。


私は、イタリアきっての靴職人、シルヴァノ・ラッタンジのキャップ・トゥのあまりの美しさに見とれていたのだが、値段を見て愕然とした。

靴一足が45万――

「でも、片方だけなら22万5千円と思えば納得できるな」と設楽くん。

ちょっと待ってくれ、靴は片方だけあっても何にもならないではないか!

しかし、シルヴァノ・ラッタンジといえば、わが国の人間国宝に当たるようなイタリアの職人だから、手仕事の工芸品と思えば、納得できないわけではない(?)。

納得するのと、買うか、買わないかは、また別の話だが(要するに買えない)。

私が持っているラッタンジは、だいぶ前に求めたローファーだけだが、当時はジョン・ロブと変わらない値段だったと思う。

全体に値上がりした感があるのは、円安のせいだろうか?

イタリアの靴ならば、エズラ・パウンドも顧客だったストール・マンテラッシが好きなのだが、最近、日本では見かけないのが、残念だ。


旧友と、いかにも連休前といった時間を過ごしたが、悲しいことに、連休は気分だけなのが、じきに判明することになるのだが。


翌日、28日(金)は、フェリス女学院大学で講義。

今年は、土曜日の女子美術大学大学院の講座が開設されないことになったので、気楽である。
posted by 城戸朱理 at 10:30| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月03日

鎌倉で筍掘り

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今年は、例年より桜の開花が一週間ほど遅れたが、筍も5月の連休前まで掘ることができた。

ちゅうど頭を出したくらいの筍のまわりを掘っていくと、若茸が姿を現す。


掘った筍は、すぐに糠と鷹の爪を入れて茹で、火が通ったら、糠臭さを抜くために、水から煮る。


わが家の筍御飯は、出汁・酒・醤油で炊き上げるが、筍御飯じたいは薄味なので、油揚げを加えたり、鳥そぼろを添えることも。

今年は、2本掘ったが、筍掘りをする余裕は、この何年もなかったような気がする。
posted by 城戸朱理 at 14:54| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする