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城戸朱理のブログ

2017年06月14日

メイド・イン・オキュパイド・ジャパン

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第二次世界大戦後、1945年から1952年まで、日本はアメリカの占領下にあったわけだが、1947年から52年までの5年間、日本からの輸出品には「Made in Occupied Japan」(占領下の日本製)と入れることが義務付けられていた。

ほとんどがアメリカ向けの輸出品だったが、この「オキュパイド・ジャパン」ものは、製造期間が5年間だけだったこともあって、アメリカではコレクティブ・アイテムとなっており、日本でもコレクターが少なくない。


私が、このオキュパイド・ジャパンの存在を知ったのは、1980年代のことで、下北沢や西荻窪あたりのアンティークショップでは、よく見かけたものだった。


私はコレクターではないので、オキュパイド・ジャパンものを集めようとは思わなかったが、当時、買ったものが、いくつかが手元にある。


最初のカップは、西荻窪のアンティークショップで3客あったものを求め、後に骨董市で見つけて、6客組みにしたもの。

デミタスカップのサイズで、ぐい呑みにも使えるが、本来の用途は分からない。

エッグスタンドかと思ったのだが、玉子を入れると安定しないので、やはりカップなのだろう。

絵付けは雑で手早く、戦後の混乱期を偲ばせる。


次の6枚組みの皿のほうは、精巧な出来で、ケーキ皿に適寸。

やはり、西荻窪で求めたものだが、これはバンビことパンクな彼女のお気に入りである。


最後の直径30cm近い大皿は、阿佐ヶ谷のアンティークショップで山積みになっていたもの。

銅版転写による印判手だが、ムラがあり、一枚ずつ確認して、発色のいいものを2枚選んだのを思い出す。

2羽の鳥と柳を配したパターンは、中国の悲恋物語に由来するもので、「ブルー・ウィロー」と呼ばれる。

18世紀なかばにイギリスで生まれ、19世紀の西欧におけるシノアズリーの流行によって、世界に広まった。

イラストレーターの安西水丸さんは、「ブルー・ウィロー」のコレクターとしても有名だったが、コレクターも少なくない。

今でも、食器の定番としてイギリスのバーレイ社などが製造しているが、たしかに魅力的な図柄だし、料理の和洋を問わないところがいい。

仕切りがあるので、朝食用のプレートとして、しばらく愛用したものだった。


日本が貧しかった時代に作られたオキュパイド・ジャパンものは、一生懸命、西洋的なものを作ろうとしているところがあって、切なくも、いとおしい。


ただ、わが家では、もう使うことがないので、気に入ってくれる友人がいたら、プレゼントしようと思っている。
posted by 城戸朱理 at 11:26| 骨董・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする