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城戸朱理のブログ

2018年08月11日

神田みますやで

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日暮里に向かう前に立ち寄ったのは、創業、明治38年(1905)の老舗居酒屋、みますや。


太平洋戦争のさなか空襲で焼けそうになったが、この店が焼失したら飲むところがなくなると、近所の人がバケツリレーで火を消し止めたという逸話がある。

「どぜう」と書かれた赤ちょうちんが、何とも気分だ。


私は生ビール、バンビことパンクな彼女はレモン酎で暑気払い。

頼んだのは、冬瓜の煮物、どじょうの丸煮、牛肉豆腐に名物の馬刺。

この店の馬刺は、都内屈指だと思う。


近所の常連とおぼしき人が、ひとりで入店し、締め鯖やヌタで飲んでいる様子が、実に渋い。

生ビールのあとは、日高見を二合だけもらったが、近所にあったら日参したくなる居酒屋だ。
posted by 城戸朱理 at 10:22| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

笠井叡「土方巽幻風景」公演へ

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日暮里のd-倉庫の「ダンスがみたい!」20の企画として、土方巽『病める舞姫』を、伊藤キム、黒田育世ら七組のダンサーが上演することになった。

その掉尾を飾ったのが、笠井叡による「土方巽幻風景」である。

8月4日が19:30から、5日が15:30と19:30からの3公演。

バンビことパンクな彼女と全3公演を見るべく、地球が発狂したような猛暑の東京に出かけた。


まずは、神田淡路町のホテル・ベルケン神田にチェックイン。

前日に急ぎの原稿2本を書き上げて送ったので、公演に専念できる。

日本最古の居酒屋みますやで軽く飲んでから日暮里に向かった。


「土方巽幻風景」は、笠井叡さんを始めとして笠井瑞丈、笠井禮示の笠井兄弟に寺崎礁、定方まこと、鯨井謙太郎(正しくは良扁に邑)と天使館のメンバーによるもので、白塗りはせず、黒のショートタイツ、ときに肌襦袢をはおってダンサーが踊るなか、笠井禮示だけが学生服で象徴的な役を演じた。

いつもの天使館の天上を目指すような垂直方向の動きではなく、重力を意識したかのような振り付けは、土方巽の舞踏を笠井叡流に解釈したものなのだろう。

公演は、異形の者の祝典と化し、吉岡実「僧侶」をダンサーたちが踊る。


最後に笠井叡が「ちょっと待った! きっかけが違うだろう! こっちは命がけでやってるんだ! と土方巽は言った」という言葉で幕を閉じた。


1回目は最前列左側で、2回目は最後尾右側で、最後は中央で見たのだが、後方から見ると全体の構成が見えてくるし、最前列だとダンサーの肉体の風圧を感じるし、やはり全公演を見たのは正解だった。


圧巻だったのは、残ったエネルギーをすべて振り切るかのような最終公演。

照明が落ちても拍手が鳴り止まなかった。


初日に野村喜和夫・眞理子夫妻にお会いしたが、詩人の姿がほかには見当たらなかったのが残念だ。

最終公演に遠藤朋之和光大准教授が合流できたのは何よりだったが。


公演終了後は打ち上げに参加させてもらって、興奮を抱えたままホテルに戻った。
posted by 城戸朱理 at 10:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

北鎌倉の鉢の木で、その2

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お椀は、湯葉に金目鯛、白瓜。

湯葉がどっさり入っていて、食べ応えがある。

お造りは抜群に鮮度のいい鮪と帆立で、日本酒しか考えられない。


御飯は京都風に、実山椒入りのじゃこでいただくようになっていた。


水菓子はメロンのムースと西瓜である。


「お父さんは、この席にいられなくて悔しがっているかも知れないね」とバンビは言っていたが、苦笑するお父さんの顔が目に浮かぶようだった。
posted by 城戸朱理 at 09:56| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

北鎌倉の鉢の木で、その1

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義父の四十九日は家族だけで営み、それから親類を招いて、北鎌倉の鉢の木で会食をした。

鉢の木はミシュラン・ガイドで星を獲得している精進料理の名店だが、お母さんとバンビことパンクな彼女が相談して、精進料理ではなく会席料理をお願いした。



鉢の木といえば忘れらないのは、東日本大震災のあとのこと。

鎌倉も計画停電で、家電が使えない時間帯があったが、それが夕方から夜にかけてだと炊事ができなくなる。

そんなとき、鉢の木さんは、北鎌倉の駅前で、炊事ができない人のために800円という価格でお弁当を売ってくれた。

お店で出すのとかわらないきちんとした取肴のお弁当だったので赤字だったのではないかと思うが、北鎌倉で半世紀続く老舗ならではの粋なはからいに助けられた人は少なくない。


まずは八寸。

会席だけに牛のたたきもあったが、胡麻豆腐と炊き合わせが嬉しい。

向付けの汲み上げ湯葉も絶品だった。
posted by 城戸朱理 at 09:54| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする