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城戸朱理のブログ

2019年11月05日

「現代詩手帖」と「詩と思想」11月号

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「現代詩手帖」と「詩と思想」の11月号が届いた。

「現代詩手帖」は「瀧口修造、没後40年」と「追悼・長谷川龍生」の二本立ての特集、「詩と思想」は特集「詩人・画家の死生観」で、私は「現代詩手帖」に長谷川龍生さんの追悼文を寄せ、「詩と思想」の特集の座談会に参加している。


「瀧口修造コレクション」が刊行される前、私は『現代詩読本 瀧口修造』の著作一覧のコピーをいつも持ち歩き、古本屋で、単行本のみならず瀧口さんが寄稿した雑誌まで探して歩いたほど瀧口さんの仕事に敬意を抱いていたので、「現代詩手帖」の瀧口修造特集が実現したのは、本当に嬉しい。


また、高校時代、私は詩を書き始めるとともに「ユリイカ」に投稿を始めたのだが、そのときの選者が長谷川龍生さんだった。

そして、長谷川さんに「新鋭詩人」に選んでいただいたのが今日に至る発端となったわけだから、その長谷川さんの追悼文を自分が書くことになったのも、感慨深いものがある。


一方、「詩と思想」の特集の巻頭座談会は小川英晴さんの司会で、ジャーナリストの徳山喜雄さんと私によるもの。

徳山さんが語る死と隣合わせた戦場取材のことや、闘病生活のはてに3月に亡くなられた奥さんの和美さんをめぐる小川さんのお話には深い感銘を受けた。

「詩と思想」には、私の学生時代からの詩友である田野倉康一氏も寄稿しているが、かつての「詩と思想」と「現代詩手帖」の対立としか言えない関係を思うと隔世の感がある。


今年の第30回歴程新鋭賞では、永方佑樹『不在都市』、佐々木貴子『嘘の天ぷら』、おふたりの受賞が決まったが、永方さんは第22回、佐々木さんは第26回の「詩と思想」新人賞を受賞されている。

歴程新鋭賞は、どちらかと言えば「現代詩手帖」寄りの詩人が受賞する傾向があったが、こうしたところからも、かつての垣根がなくなりつつあるのを感じる。

また、詩歌・評論と文学の諸領域をともに深めながら、旺盛な活動を展開する山崎修平氏が、SNSで「現代詩手帖」「詩と思想」両誌の12月号の「展望」の原稿依頼を受けたことを語られていたが、これも、今日の詩壇の有り様を示す出来事なのではないだろうか。

こうした動きは歓迎すべきことだと思う。
posted by 城戸朱理 at 03:14| 詩誌・詩集評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする