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城戸朱理のブログ

2019年11月06日

『文選』全6巻(岩波文庫)

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昨年1月に第一巻が刊行されて以来、私の座右の書となっているのが『文選』だ。

中国の南北朝時代、梁の昭名太子によって編まれた隋唐以前の中国古典の精髄であり、春秋戦国時代から梁まで、文学者131名の詩・賦・文章を収録している。


清少納言『枕草子』には「文は文集、文選」という一節があるが、唐代の詩人、白居易(白楽天)の詩文集である『白氏文集(もんじゅう)』と並んで、『文選』はわが国の平安文学に大きな影響を与えた。

中国においては、隋唐から清時代まで、およそ1300年にわたって、官僚登用試験として科挙がおこわなれたが、これは詩文の試験であり、『文選』は必須の教養とされ、唐の大詩人、杜甫も『文選』を愛読したことが知られている。


むしろ、今まで岩波文庫に入っていなかったことが不思議なほどだが、昨年の1月から今年の6月までで全巻が刊行されるという異例のスピードで完結を迎えたので、長年にわたって準備が進められてきたのだろう。


新元号「令和」が『万葉集』の大伴旅人、山上憶良らの「梅花の宴」からとられたことが話題になったが、同時にそれは『文選』に収録されている張衡『帰田賦』を踏まえたものであり、
わが国でも人気が高い『三国志演義』で、魏の武帝、曹操が赤壁の戦いを前に歌ったことになっている「短歌行」や、蜀の丞相、諸葛亮(諸葛孔明)が蜀帝、劉禅に奉った「出師の表」も収録されている。

屈原「離騒」、曹植「洛神賦」、陶淵明「帰去来の辞」など馴染み深い名篇もあるし、6人の訳編者には、若いときに交流があった浅見洋二氏が名を連ねているのも感慨深い。
posted by 城戸朱理 at 13:04| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ストーンクラブの週末

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振り返ってみると、7月から食事の準備は、ほとんど私がやっている。

バンビことパンクな彼女はすっかり味を占め、ちょこんと座って料理が出来上がるのを待っているようになってしまった。


ブロッコリーやアスパラガスを茹で、茄子を焼き、ピーマンを炒め、カボチャをそぼろ餡かけにするなど、野菜がつねに4、5品並ぶのだが、バンビが「野菜ばっかり食べてるとウサギになっちゃうよ!」と不満顔なので、厚切りの豚ロース肉を味噌漬けにしたり、ステーキを焼いたり、ぶりを幽庵焼きにしたり、なにかしら肉か魚の主菜も作るようにしている。


バンビが久しぶりに蟹を食べたくなったらしく、ストーンクラブを取り寄せたので、週末は久しぶりのストーンクラブでささやかな宴会となった。


ストーンクラブ(石蟹)は、天敵のタコから身を守るためハサミが異様に発達しており、ハサミだけを収穫して海に放すと、またハサミが生えてくるのだとか。

殻は石のように硬く、木槌で割って供する。


この日はバンビが準備してくれたのだが、ストーンクラブには溶かしバターとレモン、あとはトーストとシャンパンがあれば何も言うことはない。

バンビが、アボカドやルッコラのサラダにフルーツも整えてくれた。


ストーンクラブは日本のずわい蟹や毛蟹のような繊細さこそないものの、豪快な旨さで、とりわけ溶かしバターがよく合う。


「んふ! やっぱり美味しいね!」


今年は1月に福井で越前蟹を、5月にハワイでダンジネスクラブを食べたが、ストーンクラブには、また違った味わいがあって楽しい。
posted by 城戸朱理 at 13:03| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする