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城戸朱理のブログ: 風が吹けば、桶屋が儲かる?

2008年10月24日

風が吹けば、桶屋が儲かる?

アメリカは長期の景気後退が見込まれており、
当初は勝ち組と思われていた
大手証券会社ゴールドマンサックスが、
社員の10%に当たる3千人のリストラを、
GMは、事務系職員の15%のリストラを、
クライスラーは工場閉鎖を前倒しにすることを発表した。

こうした大企業の景気後退対策を受けて、
ニューヨークの株式の乱高下は止まず、
先行き不透明なアメリカ経済への不安から、
ドルを売って、円を買う動きが進み、
円高はバブル期なみの1ドル=95〜96円に。

円高が進むと、対米輸出は減少し、
トヨタなどは、円高1円につき約400億の減収になる。

当然、日本企業も景気後退が予測されるため、
東京証券取引所でも株価は、またもや下落。

日経平均株価8000円割れ目前というなか、
24日午前中の取引は終わった。

この世界的な金融危機は、
アメリカのサブプライム・ローンに端を発したわけだが、
それを促進する政策を取った
FRB(連邦準備制度理事会)グリーンスパン前議長は、
自らの政策の過ちを米下院で認めたという。

金融機関が莫大な利益を上げているあいだは、
経済の専門家も含めて、誰にも、わずか数年先を予想する
想像力さえなかったわけだから、
グリーンスパン前FRB議長の責任は重いとはいえ、
彼ひとりに責任を問うわけにもいかない。

結局、住宅バブルに踊ったすべてのアメリカ人と、
ハイリスクの投資に走った欧米の全金融機関の責任なわけで、
欧米にくらべて、サブプライム・ローンの被害を
ほとんど受けなかった日本は、金融システムが安定しているため、
アメリカやヨーロッパが失速すると、
円が買われて、円高が進み、
結局、日本の景気も後退を余儀なくされることになる。

これでは、まるで「風が吹けば、桶屋が儲かる」なみに
理不尽な話だが、アメリカはコロラド州あたりの住宅ローン債権を
アイスランドあたりの銀行でさえ、保有していたという異常な事実が、
サブプライム問題を、ここまで
世界的なものにした理由なわけだから、
世界経済は、まさに「風が吹けば、桶屋が儲かる」式の
グローバリゼーションのなかにあったことになる。

その終わりが、現在のような
金融危機というかたちを取るのも、
考えてみれば、当たり前だが、
アメリカのレーガン大統領と
イギリスのサッチャー首相以来、
世界に蔓延してきた小さな政府と市場の放任という
ネオ・リべラリズム(新自由主義)は、
その矛盾と欠陥をさらし、終焉を迎えつつあるものの、
それに替わるシステムは、いまだに見えてこない。

それが、さらに不安材料となって、
金融危機が収束しないという
側面があるのではないだろうか。

そんなことを考えていたら、
ついに、日経平均株価は8000円を割り込み、
終値は7600円まで下落。
円高は、さらに進んで、1ドル、94円に。

この事態に対して、担当大臣は、
企業も国も耐えるときと発言。

それって、打つ手がないから我慢しろということか。
posted by 城戸朱理 at 16:04| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする