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城戸朱理のブログ: 鞄というアポリア

2006年03月12日

鞄というアポリア



ある大手出版社の担当編集者が、こぼしたことがある。


「みんな、鞄には苦労してますね」



編集者となると、ふだんから、かなりの量の本やゲラなどの書類を持ち歩かなければならない。

ところが、大量に荷物が入って、なおかつ軽量で頑丈な鞄は、なかなか見当たらない。

物書きの行動パターンも同じようなものだから、私も頭を悩ますことが多い。



大量に荷物が入るといえば、トートバッグだが、トートバッグはカジュアルすぎるうえ、蓋がないタイプが主流なので雨の日には向かない。

以前、蓋が付いた黒のナイロン製の頑丈なトートバッグを見つけて、求めたことがある。


アメリカのブリーフィング社製で、ミルスペック(アメリカ陸軍装備品規格)をクリアする頑健このうえない代物、
「FIGARO japon」誌に「城戸さん愛用の古本屋回り用トートバッグ」(2000年12月20日号)として紹介されたことがあるのだが、
たくさん、入るものだから、古書店回りをしていて、調子に乗って、あれこれ本を買い込んだら、持ち上がらなくなってしまったことがあった。

鞄は大きければいいというものではない。

ただし、このトートバッグ、2、3泊の小旅行には重宝している。


バックパックで背負ってしまうと、いちばん楽だが、それでは、あまりに気楽すぎるではないか。

こんな調子で、どんな鞄も一長一短なのである。


私の経験だと、常時、本を4、5冊持ち歩いていると、たいていの鞄は、1年ほどで取っ手の部分が壊れてしまう。

そうなってから探しに行っても、なかなか適当な鞄は見つからず、苛立つことになる。


私がいちばん、よく使うのはナイロン製のブリーフケースだが、軽くて意外と本は入るものの、床に置いたときに自立しないのが、欠点。


自立すると言えばアタッシュケースで、ゼロハリバートンのアルミのアタッシュを使っているが、電車で原稿を書くときに膝に乗せて簡易デスクにはなるものの、大きさのわりには容量が小さく、本当に書類とPCしか入らない。


軽くて、本が4、5冊入る適度な容量があって、しかも自立するような鞄はないものだろうか?

もし、御存知の方がいたら、ぜひメールで御教示いただきたいものである。



ここ、しばらく、めっきり春らしくなってきた。

以前、哲学研究者の東浩紀氏がボディバッグ(薄型のショルダーバッグ)を愛用されていたのを思い出して、私も最近、散歩のときはPRADAのボディバッグを使っている。


身軽で軽快な気分にはなるものの、この鞄のときに本を買うと、結局、手に持つしかなくなる。


なんと、面倒なのだろうか、鞄というものは。
posted by 城戸朱理 at 15:42| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする