サーチ:
キーワード:
Amazon.co.jp のロゴ
城戸朱理のブログ: 『田村隆一・鎌倉地図』

2013年02月10日

『田村隆一・鎌倉地図』



飲食店の業界では、二月と八月が閑散とする月と言われている。

いちばん寒い月と、いちばん暑い月だけに、みんな、外出を控えるからだろう。

出版業界でも、二八(にっぱち)と言って、二月と八月は、本が売れないとされており、この時季の出版は避ける傾向がある。


だからというわけでもあるまいが、私も、最近、外出が得意ではない。

鬱々としているのは理由があるが、寒いせいもあるのだろう。

先週は、ライターの秋山真志さんから、田村隆一の4番目の妻だった田村和子さんが、2月6日に亡くなったという連絡があった。

和子さんとは面識がないが、御冥福をお祈りする。


田村隆一の最期を看取った悦子夫人、著作権継承者の美佐子さんから、いろいろとお話は聞いているが、
田村さんに関しては、まだまだ公にできないことが多い。

それが明らかにできると、世間に流通している田村隆一像も変わるだろうが、
「現代詩読本 田村隆一」や『田村隆一全詩集』で年譜・書誌を担当した田野倉康一くんが、
いずれ田村隆一の評伝を書く予定なので、その刊行を待つしかない。


私も鎌倉で、田村さんのさまざまなエピソードを聞くたびに、ノートに整理しているが、
これは、「田村隆一・鎌倉地図」として、いずれ、まとめたいと思っている。

本当に地図付きにして、田村さんの足跡を鎌倉でたどることができるものにするつもりだが、
地図の作製は、鎌倉在住の画家、吉野晃希男さんにお願いしてある。

もっとも、酒の席だったので、吉野さんは忘れているかも知れない。


田村さんが生前、刊行した単行詩集は、23冊、エッセイ・対談集は42冊。

ところが、50歳までに刊行されたのは、詩集4冊とエッセイ集1冊だけなので、
田村さんは、鎌倉に転居してから多産で豊穣な時期を迎えたことになる。

『田村隆一・鎌倉地図』のために、エッセイ集は目につくたびに求めてきたが、完集まで、あと一歩。

田村さん自身が、御自分のエッセイを雑文と読んでいたが、雑文を集めた本を雑本と呼んだのも田村さんが最初かも知れない。

この雑本が、逆に手に入りにくいのが、古書業界の常識。


それだけに探す楽しみもあるが、完集とともに、執筆に入ることにしよう。
posted by 城戸朱理 at 09:21| 城戸朱理の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする