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城戸朱理のブログ: 「エフーディ」vol. 1 松山・別子銅山吟行編

2015年01月08日

「エフーディ」vol. 1 松山・別子銅山吟行編

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去年、もっとも驚いた雑誌が「エフーディ」だった。

これは、石川美南(歌人)、川野里子(歌人)、神野紗希(俳人)、東直子(歌人)、平田俊子(詩人)、三浦しをん(小説家)という豪華メンバーが、
廃墟となった愛媛の別子銅山を訪ねて吟行した俳句・短歌・詩・エッセイをまとめたもの。


俳人・鈴木真砂女が開いた小料理屋、銀座の卯波で月一回、開かれているのが、エフーディの会で、句会と歌会を毎月交互に開催しているのだという。

会員は、ほぼ女性で、肩身が狭い男性会員が、野村喜和夫氏。

相変わらず場違いな感じが、さすが野村さんである。


ちなみに、エフーディとは、三浦しをんさんの詠草に登場するティッシュの妖精なのだとか。

ティッシュペーパーが取り出しやすいように箱のなかで手助けしてくれる妖精がいるとは知らなかった――


ここまでなら、分かる。

神野紗希さんによれば「異業詩交流歌会句会」が、エフーディ。

その例会で、なぜか廃墟の話で盛り上がって、別子銅山行きが決まったらしい。

ここまでも分かる。

せっかく行くのなら、吟行にしようというのも、エフーディの会なら当然だろう。


分からないのは、ここから先である。


四国旅行の詩とエッセイも書いて、冊子にして、秋の文学フリマで売ろうというあたりから、分からなくなる。

そう提案したのは、石川美南さんらしい。


文学フリマは、文芸同人誌の即売会だが、去年は全国から八百組が参加するほど盛況だったと聞いた。

とはいえ、いつも締切に追われているに違いない顔ぶれで、同人誌を作って、文学フリマで売ろうということ自体、意外すぎないか?

しかも、当然、このメンバーが売り子をするわけだから、豪華すぎないか?


文学フリマは、ちょうど東直子さんの京都ロケが始まる前日だったから、東さんも売り子をしてから京都入りしていたのだが。

しかも、東さんは東京に戻ったら、「エフーディ」の発送作業をするのだと言っていた。

旅先にまで、ゲラを抱えてくることが珍しくない東さんが、発送のための宛名書きをしているのを想像するだけでも愉快だが、
なにはともあれ、廃墟好きの廃墟紀行である「エフーディ」、作品もエッセイも面白く、読み耽ってしまった。

平田俊子さんの「いよいよ伊予」から。


男らの悪口いえば女らの旅の車内はいよよ華やぐ


野村さんの肩身の狭さが、充分にうかがえる一首である(笑)。


気になるのは、vol.1となっていること。

ということは、今年はvol.2が出るのだろうか?
posted by 城戸朱理 at 11:48| 詩誌・詩集評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする