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城戸朱理のブログ: 贅沢な本

2015年12月29日

贅沢な本

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鎌倉の小町通りの書店で新刊の文庫本をチェックし、3冊を購入した。

レジで支払いをしていたとき、目についたのが、レジ後方の棚の山田和『夢境 北大路魯山人の作品と軌跡』(淡行社)である。

今年の8月に京都国立近代美術館で「魯山人の美 和食の天才」展を見たとき、この本が刊行されることを知って楽しみにしていたのだが、1000点を超える図版とともに魯山人の作品が紹介されており、圧巻。

これまでも魯山人に関する本はかなりの数が出版されているが、生涯で18万点とも言われる作品を残した魯山人の作品を編年体で紹介する初めての本である。

しかも、決定版とも言うべき伝記『知られざる魯山人』の著者、山田和によるものだから、作品集としても、望みうる最良のものと言えそうだ。


その隣にあったのが、林屋晴三『名碗は語る』(世界文化社)。

茶の湯の文化の体系化に功績が大きい林屋晴三が、茶の湯の名碗に解説を寄せたもので、青磁の銘「馬蝗絆(ばこうはん)」、喜左衛門井戸、小井戸の銘「老僧」といった唐物や高麗茶碗の名品から長次郎の銘「無一物」「大黒(おおぐろ)」、光悦の銘「富士山」「毘沙門堂」あるいは志野の銘「卯花墻」、奥高麗の銘「深山路」「菖蒲刀」といった国焼きまで、名高い名碗が並ぶ。

戦前ならば名家に秘蔵され、見ることもかなわなかったような名碗が、写真とはいえ拝見できるのだから、時代の変化というものは、私たちが漠然と思っているよりも激しいのかも知れない。


どちらも図版がメインの大判の美術書だから、一般書より値は張るが、自分への御褒美に購入することにした。


年末年始にじっくりと読み、かつ眺めたいと思ったのだが、贅沢な時間を約束してくれそうな本だけに、重さまで心地よかった。
posted by 城戸朱理 at 13:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする