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城戸朱理のブログ: 春の「ごだん宮ざわ」で、その3

2016年03月28日

春の「ごだん宮ざわ」で、その3

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揚げ物は、本もろこと甘草の天ぷら。

琵琶湖産の本もろこは、小さいが鯉の仲間で、鯉科でもっとも美味とされる高級魚である。

ますます酒が進んだが、器は、鉄釉をあしらった古九谷の吸坂手の写しだった。

これは、加藤静允(きよのぶ)氏の作だという。

小児科医で、陶芸家、白洲正子さんの称揚によって広く知られるようになり、個展は内覧会だけで売り切れるという人気作家だけに、宮澤さんは、よく手に入れたものだと感心した。


続いて、赤貝と菜の花の酢味噌和え。

初見の交址焼写しの皿は、楽五代宗入の作で、宮澤さんが去年、入手したものだという。

私の隣席は御夫婦だったのだが、御主人が宮澤さんに「器代が大変だね」と言うと「本望です」と宮澤さん。

宮澤さんにとって、器は料理と一体のものなのだろう。

私は、例によって、ぐい呑みを持参して使っていたのだが、今回は、古唐津でも、もっとも古い岸岳の山瀬窯のの斑唐津盃で、桃山の古作である。

隣の御主人が、私のぐい呑みに興味を持たれ、あれこれお話したのだが、陶芸のみならず文学にも造詣が深い方で、詩人では鮎川信夫がお好きだという。

名刺を交換したのだが、伏見で精神科医をされている方だった。


おしのぎは、炊き上がったばかりの餅米に自家製カラスミを乗せた飯蒸し。

何度いただいても感嘆するが、織部の蓋物が初めて見るものだったので、尋ねたら、瀧川恵美子さんの作だった。

桃山陶を手本に、織部と志野を焼く瀧川さんは、銀座の黒田陶苑でも毎年、個展をされている陶芸家だが、これは3日前に買ったものだという。

宮澤さんが、どれだけ器に入れ込んでいるかが、よく分かるというもの。


最後は、熊肉と九条ネギの小鍋立て。

熊肉は二度目だが、実に味わい深い。
posted by 城戸朱理 at 14:19| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする