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城戸朱理のブログ: 辻清明/協『肴と器と』(講談社)

2017年01月19日

辻清明/協『肴と器と』(講談社)

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先に辻協の料理本、『存分に恵みの食卓』を紹介したが、本書は辻清明と協夫妻による料理本で、器にも重心が置かれている。

というよりは、前者が実用的な料理本なのに対して、本書は、むしろ器の取り合わせを楽しむものになっている。

いや、たしかに料理本なのだが、ハモやウツボなど、入手が難しい食材が多いので、簡単には再現できないのだ。


たとえば、伊勢海老を何匹もぶちこんだ磯鍋。

これは伊豆大島の泉津漁協に頼んで入手した活きのいい伊勢海老、ぞうり海老、蟹、サザエ、とこぶしに海藻などを鉄鍋で煮て、味噌・酒・粗塩だけで調味したもの。

これを仲間と囲み、焼酎を酌み交わすというのだから、真似できない。


だが、器使いを見ているだけでも楽しい。

韓国風サラダを18世紀のオランダ、デルフトの色絵皿に盛り、狩野川の鮎のひと干し開きは、ツワブキの葉に。

李朝、信楽、備前、漆器もあればガラス器もある。

古器に、辻清明・協夫妻の自作が混じり、料理が実によく映える。


玉子の黄身の味噌漬けや蒸しアワビなら、私も作ることがあるが、本書は、むしろ、陶芸家の器使いを見る本だろう。
posted by 城戸朱理 at 09:00| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする