

コッコ・バンを仕込む間に、ホタルイカと空豆のオリーブオイル炒めを作った。
オリーブオイルでみじん切りにしたニンニクとアンチョビを炒め、アンチョビが溶けたところでホタルイカと、茹でて皮を剥いた空豆を加える。
これは、昨年も作ったが、澁澤龍子さんが気に入られていたので、今年もメニューに加えた。
もう一品は、ミスティカンツァ。
ミスティカンツァとは、イタリア中部で、さまざまな野草を混ぜたものを言う。
日本の春の七草のようなもので、サラダで食べることが多いが、今回は、ニンニクと鷹の爪をオリーブオイルで炒め、キャベツ、小松菜、アスパラガス、蕗の薹を炒め煮にした。
軽く塩・胡椒で調味するのだが、これを薄切りのバゲットにのせ、アンチョビをひと切れのせて食すると、ワインに合うのだ。
家庭料理というものは、どの国であっても完成されたレシピがあるものだと、しみじみ思う。
澁澤龍彦邸でのパーティーは、龍子さんの好みに合わせて、赤ワインに合うものを作るようにしている。