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城戸朱理のブログ: 詩の容器

2017年06月09日

詩の容器

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フランスのロディアのメモ帳をよく携帯している。

耐水ペーパーだから、雨にも強く、旅行のときは欠かせない。

ミシン目があって切り離せるのも便利だが、逆に、せっかくのメモが散逸してしまうこともある。

そこで、書きとめた詩のメモを、蓋付きのガラス瓶に入れておくことにした。

この戦前のガラス瓶は、京都、寺町の古家具を主に扱うクラフト・キャンディ・ジョイで見つけたもので、吹きガラスだけに気泡が入り、味わい深い。

ここに詩のメモを投げ込んでいくと、ガラス容器じたいが、書物とは違った詩の器になっていくようでもある。


そこで、ふと思い出したのが、子供のころの憧れだった「おもちゃの缶詰め」のこと。

そう、森永チョコボールを買って、金のくちばしなら1枚で、銀のくちばしなら5枚でもらえた、あの「おもちゃの缶詰め」である。

もらった人と会ったことがないので、どんなおもちゃが入っていたのかは分からないが、おもちゃが缶詰めになっているというところが、子供には魅力で、憧れの的だった。

人間には袋であれ、缶であれ、箱であれ、何かしらの容器に入ったものに惹かれる習性があるのかも知れない。

マルセル・デュシャンの代表作のミニチュアを詰めたトランクは、ボックス・アートの先駆的作品だが、その制作をジョセフ・コーネルも手伝っている。

コーネルもまた、ひたすら箱のなかに世界を作ろうとしたアーティストだった。


「詩のガラス瓶」は、別に作品ではなく、あくまでも詩作のための準備だが、それでも、ボックス・アートと同じような欲求が潜んでいるのだろうか。
posted by 城戸朱理 at 18:37| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする