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城戸朱理のブログ: 吉増剛造『火の刺繍』(響文社)

2018年07月30日

吉増剛造『火の刺繍』(響文社)

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「枕にでもして。
そうでなきゃ、そのへんに放っておいて」


吉増剛造さんから、お電話をいただいたので、「幻を見るひと」が第42回モントリオール世界映画祭のコンペティション部門に選ばれたことをお知らせして、吉増さんの新刊『火の刺繍』のお礼を言ったとき、吉増さんがおっしゃった言葉である。


総ページ数は1240を超え、辞書のように分厚い。


2008年から2017年にかけての吉増さんの詩とエッセイ、対談を集成する書物だが、毎年の吉増さんの肖像写真がモノクロで挟み込まれており、凝った造りになっている。


普通ならば、書物というものは、詩集、評論集、随筆集、対談集といったように内容にそってまとめられるものだが、吉増さんの場合は、もはや吉増剛造の本としか呼びようがない。


ここでは、書物という概念が変容し、起承転結のない時間性が書物という形態を取ったようにも思われるが、吉増剛造における時間意識と時間性は、新たな吉増論の主題たりうるのではないだろうか。



『火の刺繍』が届けられてから、しばらく机上に置いていたのだが、本来ならば本に挟まれているはずの献呈札が、後日、別に送られてきた。

しかも、本の版型より大きい和紙なので、折らないと挟むことができない。


何もかもが型破りな書物である。


posted by 城戸朱理 at 10:56| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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