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城戸朱理のブログ: 「みなみのかぜ」第4号

2018年08月10日

「みなみのかぜ」第4号

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熊本大地震をきっかけに、熊本にゆかりのある詩人たちが集う「みなみのかぜ」の第4号が刊行された。


参加同人は、村上由起子・麻田あつき・菊石朋・清水らくは・津留清美・平川綾真智・広瀬大志・豆塚エリ。


だが、必ずしも被災地の現状や悲嘆が語られているわけではない。

むしろ、大震災という日常の亀裂を見つめることで、非日常を生きるために紡がれた言葉なのではないだろうか。



村上由起子「再会」の第一連を紹介しておこう。


偽りの建造物が次々と
建てられてゆく
それを命じたのは私で
突き崩すのもまた私
全てが無になるまで
導かれてここに在る
打ち上げられたこの身を
怖れがふたたび包む時



「打ち上げられたこの身を」といった一行に、実は依るべない存在の本質が露出する。


平川綾真智による破天荒な作品「おつかい郵便」や力作評論「瀧村鴉樹と音声詩の越境」も読み応えがあった。


「みなみのかぜ」が運んでくるもの、それは危機に隣り合わせた私たちの生の息吹にほかならない。
posted by 城戸朱理 at 08:49| 詩誌・詩集評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする