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城戸朱理のブログ: 若者のジーンズ離れ

2019年11月20日

若者のジーンズ離れ



「若者の車離れ」とか「若者の海外旅行離れ」とか、若い世代の消費動向について、さまざまなことが言われてきたが、当事者である若者の側から「若者のお金離れ」、つまりは自分たちにはお金がないんだという反論があって、すべて決着がついてしまった感がある。


だが、「若者のジーンズ離れ」は、いささかニュアンスが違うかも知れない。

「AERA」11月11日号でも若者のジーンズ離れについての記事が掲載されていたが、ジーンズの売り上げは20年前の50%まで落ち込み、とくに若者のジーンズ離れが目立つらしい。


さらに品川のジーンズ・ショップでは、いちばん買いにくるのが70歳前後の男性というのだから面白い。

かつては「若さ」と「自由」、さらには「反逆」のシンボルだったジーンズは、今や、団塊の世代の高齢者の日常着になってしまったことになる。


10年ほど前に、GUが中国製生地をアフガニスタンで縫製した990円のジーンズを、さらにSEIYUがバングラデシュ製のジーンズを850円で売り出し、とどめにドンキホーテが690円という底値のジーンズを売り出すなど、ジーンズも価額破壊が進んだ。

一方、Levi's、Lee、EDWINといった1万前後のメジャーブランドの売り上げは低迷し、ジーンズ・ショップも売場を縮小したり、ジーンズ売場自体を撤廃したりしているというのだから驚く。


若者のジーンズ離れは、ジーンズ以外の選択肢が増えたからではないかという分析もあるが、それだけではないような気がする。

今や、若者が「昭和的」とか「昭和っぽい」と語るときには、旧弊であり、時代遅れという否定的な意味で使われることが多い。

彼らにとっては、ジーンズも「昭和っぽい」もののひとつであり、団塊の世代の老人たちが着る「ダサい」ものになってしまったのではないだろうか。


これはジーンズに限った話ではないが、今や消費は二極化し、高価なものと低価格のものが売れ、かつてはデパートの主力商品だった中間の価格帯が痩せ細っている。

ジーンズの場合も同様で、ファストファッションの低価格のものと、職人の技術に裏打ちされた岡山の児島ジーンズのような数万円の高級品という二極化が起こっているのかも知れない。
posted by 城戸朱理 at 12:03| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする