サーチ:
キーワード:
Amazon.co.jp のロゴ
城戸朱理のブログ: 瀬尾幸子『みそ汁はおかずです』(Gakken)

2019年11月21日

瀬尾幸子『みそ汁はおかずです』(Gakken)

Effect_20191119_133719.jpg



コンビニで偶然、見かけて立ち読みしてみたら意表を突かれ、つい買ってしまったのが、瀬尾幸子『みそ汁はおかずです』。

帯に踊る「20万部突破」とか「第5回料理レシピ本大賞受賞」といった惹句にひかれたわけではないし、そもそも、そんな賞があることさえ知らなかったが、実にユニークなレシピ本である。



料理研究家の土井善治さんは「一汁一菜」を家庭料理の基本として提案している。

御飯に具沢山の味噌汁、それに漬物なり何なりのおかずが一菜あれば充分だということだが、鎌倉時代の禅寺から始まった「一汁一菜」というスタイルは、たしかに和食の基本であり、忙しい現代人にも向いている。

しかし、実際は現代人の食卓には味噌汁もなくなりかけているそうで、もはや身近なものではなくなりつつあるのかも知れない。


ところが『みそ汁はおかずです』では、まず味噌汁とは「材料を切る・煮る・味噌を溶く」という3行程で出来る簡単な料理であることを強調し、
味噌汁を作るうえで、いちばん手間がかかる出汁も、顆粒出汁でも出汁パックでもよければ、「耐熱容器に鰹節を入れ、熱湯を注いで3分」とか「煮干と昆布を水に浸けひと晩置く」という具合にハードルを下げるところから始まっている。


味噌汁の構成要素は、味噌・出汁・実(具材)・吸い口の四つ。

この本では実と吸い口の取り合わせが実に面白い。

たとえば「じゃがいも+玉ねぎ+バター+カレー粉」「すりじゃがいも+粒コーン+バター」「白菜+鶏もも肉」「ごぼう+牛こま切れ肉+万能ねぎ」「ブロッコリー+魚ボール+長ねぎ」といった具合に、肉や魚、ソーセージなどを具材として使うのが特徴で、吸い口にはバター、オリーブオイル、胡椒やカレー粉など洋風のものも利用する。

漬物やさば缶などを使うレシピもあって、柔軟な発想が楽しい。


私などは味噌汁の実は二種類までと思ってしまうほうだが、たしかに具沢山で「おかず」になる味噌汁のレシピ本である。


私が試してみたのは、今のところ「かぼちゃ+玉ねぎ+バター」と「まいたけ+ランチョンミート+こしょう」というふたつのレシピだけだが、家人には好評だった。


7月以降、毎日の炊事をほとんど私がこなしているので、目についたのだろうが、この本を読むと、要するに冷蔵庫にあるものなら何でも味噌汁の具になることに気づくことになる。
posted by 城戸朱理 at 13:02| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする