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城戸朱理のブログ: 韓国での翻訳と「毎日新聞」の取材

2019年12月29日

韓国での翻訳と「毎日新聞」の取材



石巻にいるとき、韓国の作家、カン・ヨンスク氏からメールで原稿依頼があった。

韓国で、もっとも権威がある文芸誌は「世界の文学」だと聞いたが、同誌の日本現代詩特集を含めて、これまで2回、私の詩が翻訳されたことがあるので、今回で3回目となる。


3篇をお送りすることにしたが、来年は、フィンランドで完訳版が刊行された『幻の母』に続く、海外での単行本となるアメリカでの選詩集の刊行に専念したいものだ。



そして、12月26日は、今年最後の仕事となる「毎日新聞」の取材を受けた。

私が指定したのは神田神保町古書店街。

古本屋をひと回りしてから、大井浩一編集委員と古瀬戸珈琲店で待ち合わせ、大井さんが一昨年から連載している「大岡信と戦後」のためのインタビューを受けた。

私への依頼は大岡さんの『蕩児の家系』について。

近代詩から戦後詩への動線をクリアに描き出し、大岡さんの同世代である50年代詩、さらには後続の60年代詩を位置づけた名著だが、1980年代以降、そうした仕事をするだけの能力をもった批評家がいなくなり、いまだに1980年代以降の現代詩、あるいは21世紀の現代詩を位置づけるに足る批評は現れていない。

かりに戦後詩を1970年代までとすると、すでにそれ以降の時間のほうが長くなっているのだが、これは批評の怠慢というしかないだろう。

大井さんによると、大岡信以降で、例外的にそうした仕事となったのが、野村喜和夫氏と私による『討議戦後詩』だったため、私にインタビューを依頼したとのことだったが、『討議戦後詩』が思潮社の戦後50年特別企画として「現代詩手帖」に連載されたのは、1995年、すでに四半世紀前になる。

それ以降に、これという仕事が見当たらないとは、どうしたことか。

私自身、考えていることはあるが、いずれ形にしたいと思っている。


インタビューを終えてから、三省堂書店の地下のビアホールで乾杯して、今日の詩について、大井さんと語りあった。
posted by 城戸朱理 at 14:46| 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする