2020年02月07日
中国の新型コロナウイルスとアメリカのインフルエンザ
新型コロナウイルスの感染が拡大している。
もっとも、当初からウイルスのアウトブレイクのピークは3月から4月と予想していた有識者も少なくないので、しばらくは感染が拡大することになるのだろう。
ただし、新型コロナウイルスの発症は99%が中国本土であり、それ以外の国では、いまだにアウトブレイクを思わせる事例はない。
WHOのグローバル危機準備担当局長、シルビー・ブリアン医師は、新型コロナウイルスに関して、根拠のない情報が大量に拡散するインフォデミックが起きていると警告を発したが、たしかにネットでは、どれが信頼できる情報なのか分からなくなっている。
不確かな情報に惑わされずに、インフルエンザが流行したときと同じ姿勢で過ごすのが正解だろう。
インフルエンザよりコロナウイルスのほうが恐ろしいと思っている人もいるかも知れないが、2009年に世界的なパンデミックを記録した新型インフルエンザの場合、アメリカでは1万2千人もの死者が出ており、日本では198人の死亡が記録されている。
また、コロナウイルスの影になって日本では話題になっていないが、アメリカでは、この冬、インフルエンザが猛威を振るっており、全米で1900万人が感染、すでに1万人を超える死者が出ており、中国の新型コロナウイルスをしのぐエピデミックとなっている。
アメリカ疾病対策センター(CDC)は、このインフルエンザによる死者が最終的に2万人に達する怖れがあると警告しているが、毎年、冬になると流行する季節性インフルエンザに比べて、毒性の強い新型インフルエンザは、新型コロナウイルスと同じほどには恐ろしいことを認識しておく必要がある。
結局、私たちに出来るのは、免疫を下げないように食事と睡眠をきちんと取り、不要不急の外出を避けること、それに外出後の手洗いくらいしかないのだから、騒いでも仕方がない。
中国、そして武漢での新型コロナウイルスの沈静化を祈りつつ、日々を過ごしている。