サーチ:
キーワード:
Amazon.co.jp のロゴ
城戸朱理のブログ: 注目する詩誌〜「ガニメデ」第41号

2008年03月07日

注目する詩誌〜「ガニメデ」第41号

080307_0707~0001.jpg


「ガニメデ」は、400ページに及ぶ
大冊で、
しかも発行部数が3千部という怪物的詩誌である。

今号も、たなかあきみつによる巻頭翻訳、
アレクセイ・パールシチコフから始まって、
藤本真理子によるイーデス・シイットウェルの翻訳連載詩、
小笠原鳥類の連載エッセイ「動物、博物誌、詩」、
田中亜美の小句集、そして、時評に詩作品と圧倒的な質量を誇る。

そして、少なからぬ人が、「ガニメデ」が届いたとき、
最初に、編集人、武田肇氏による「編集後記」に
まず目を通すのではないだろうか。

言語芸術に過激に邁進する氏の言説は、
凡庸さを苛烈に攻撃してやまないが、
その無私の姿勢は、すがすがしい。

私にとっても、「ガニメデ」は貴重な詩誌であり、
これまで、詩作品のみならず、
エッセイや翻訳詩をたびたび寄稿させてもらっている。

エズラ・パウンドの「ペリゴール近郊」と
「セクストゥス・プロペルティウスへの讃歌」の翻訳も
同誌に発表したものであり、
「ガニメデ」がなければ
『エズラ・パウンド長詩集成』(思潮社)は、
まだ、まとめることが出来なかっただろう。

ほかにも、T.S.エリオット『聖灰水曜日(アッシュ・ウェンズデイ)』(第33号)、
ウィリアム・ブレイク『天国と地獄の結婚』(第34号)の試訳も、
「ガニメデ」に発表したものであり、
これらにも、いずれ形を与えたいと思っている。

さらに、プロジェクト・アララットの
マニュフェストたるエッセイ、
「プロジェクト・アララット」(第32号)や
高橋昭八郎展のドキュメント、
「始まりつづけるもののために」(第34号)も
「ガニメデ」に寄稿したもので、
私にとって重要な仕事の
発表場所になっていることは間違いない。

しかし、私が寄稿するかどうかより、
「ガニメデ」が高踏的な姿勢で、
その異様なまでの質量を貫いていることが、
何よりも貴重だと思う。
posted by 城戸朱理 at 07:08| 詩誌・詩集評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする