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城戸朱理のブログ: エッセイ

2017年07月11日

電話とメールのマナー



電話とメールの使い分けに関して、若者と中高年の世代間ギャップが激しいそうだ。

コラムニストの石原壮一郎氏によると、おじさん世代は気にかかることがあると、すぐに電話してしまうきらいがあるが、それは、今やNGとのこと。

電話は相手の時間を奪うので、まずはメールで連絡するというのが、今日の若者の常識らしい。

また、仕事上の連絡を電話で済ますのは非常識であり、記録に残るメールが望ましいという声が目立つのだとか。

あの堀江貴文氏も、電話をかけてくる人とは仕事をしないとまで言っており、仕事の連絡を電話でするのは、今やデキない男のやることらしい。


たしかに、出版業界では、だいぶ前から、連絡はメールが常識になっているが、メールでやり取りしたうえで、さらに依頼書を郵送してくる編集部も珍しくない。

電話がかかってくるとしたら、校了間際に問題が見つかったとか、よほどの時だけである。


つまり、電話は仕事のツールとしては、緊急時限定のものになったということなのだろうか。

この緊急時も問題で、自分にとって緊急だとしても、相手にとって緊急だとは限らない。

電話の使い方も、難しくなったものである。


さらに、もの書きの場合は、執筆中に電話を受けると、意識が中断してしまうので、電話を取らないのが普通である。

私も執筆中は、携帯電話を書斎には置かないし、緊急の連絡であれば、電話に出なくても、メールなり何なりで必ず連絡が入るから、困ったことはない。


人生には、急ぐべきことなど、さしてないことも分かっているし、電話に頼らなければならないほど、切羽詰まっているとしたら、それはたんに仕事の段取りが悪いだけということだろう。


こうやって考えると、電話は必要ない気さえしてくるが、絶え間ない電話とFAXに悩まされる日も珍しくなかった20年ほど前のことを考えると、隔世の感がある。
posted by 城戸朱理 at 13:47| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月07日

蔵前の古本屋

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神田の古書店街で買ったばかりの本を開きながら、ランチョンでビールを飲むのは、私が愛して止まない時間である。

ランチョンは二階だから、古書店街を見下ろすことができるが、いつも気になるのは、田村書店。

どう見ても、右に傾いている。

本の重さのなせるわざなのだろうか。


蔵前で見かけた御蔵前古書房も、やはり傾いていた。

専門は、「大江戸 大東京 相撲文献」と、いかにも蔵前らしい。

なんとも言えないたたずまいである。
posted by 城戸朱理 at 07:38| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月03日

そのころ、鎌倉では――

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私が岩手日報随筆賞の選考会を終え、若者たちと乾杯していたころ、鎌倉のバンビことパンクな彼女は――


自撮りをして、遊んでいたのである。

そして、送られてきた写真が「サルバドール・バンビだよ!」
・・・・・・


バンビは、高校生のころから、ダダイストやシュルレアリストが大好きで、とりわけトリスタン・ツァラの写真に衝撃を受けたらしい。

もちろん、いつも目を見開いてポーズするサルバドール・ダリもお気に入りで、その真似をしたわけである。


ダリのトレードマークたるカイゼル髭は、髪の毛でコピーするというムダな努力の甲斐もあって、たしかにダリっぽい。

だが、持っているのは狛犬の団扇である。。。


パンクなだけに、「前衛活動」と称するお遊びのためには努力を惜しまないのだが、はたして、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 07:57| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月01日

水都、盛岡

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盛岡駅から北上川にかかる開運橋を渡り、大通りを真っ直ぐ歩いていくと、アーケードが左手、市街中心部に湧水がある。

これが、大慈寺清水、清龍水とならぶ盛岡三大清水のひとつ御田屋清水で、藩政期には盛岡城のなかの藩主別荘、御田屋に湧く城内の茶道用の水だったという。

昭和初期に現在のかたちに整備されたというが、私も子供のころは両親と元日の若水を汲みに行ったりしたものだった。


御田屋清水の先、右手は石垣を残す盛岡城跡で、お掘りが続き、城跡公園を過ぎると、秋には鮭が産卵のために遡上し、冬には白鳥が飛来する中津川が流れている。


盛岡を離れて、もう40年近くなるが、それだけに、戻る機会があると、水に恵まれた街であることをしみじみと感じながら、散策することになる。
posted by 城戸朱理 at 14:19| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月17日

バンビ、怒りの鉄拳???

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居間から奇声が聞こえてきた。

「あちゃ! あちゃ!」

バンビことパンクな彼女である。

「あちゃ! バシッ!
あちゃ! ビシッ!」

今度は効果音まで入っている。

「あちゃーーっ!!!」


覗いてみたら、バンビがペコちゃんのように舌を出して、ブルース・リーの真似をしていた。


完全に私の失策である。

バンビがブルース・リーの映画を見たことがないというので、Amazon Videoで「燃えよドラゴン」を見せたのが、運の尽き。

ブルース・リーのカンフーに興奮したバンビは、ほかの出演作を次々に購入し、毎日、ブルース・リー映画を見ては真似するようになってしまったのである――


「スターウォーズ/ローグ・ワン」を見たあとは「ジェダイ騎士 バンビ・ケノービ」になってしまったし、
「たそがれ清兵衛」を始めとする時代劇にハマったときは、「子供剣士・鹿千代」になってしまったが、今度は――


「ブルース・リーの中国名は李小龍だからね、
李小鹿でバンビ・リー、
李狂小鹿でマッド・バンビ・リー!!!」
・・・

「あちょぉーーっ!」
・・・・・・


毎日、奇声に悩まされることになってしまった。

そればかりではない。

「あちゃ! あちゃ!
あっ!」
???

「腕がつったよ!」
!!!

「痛いよ〜、痛いよ〜」
・・・・・・

無茶をするからである。

パンクだから仕方がないが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 20:38| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

変わらないことの凄さ



かつて、オーソン・ウェルズは、好きな映画監督を3人あげてくれという質問に対して、次のように答えたという。


「ジョン・フォード、ジョン・フォード、ジョン・フォード」


私はオーソン・ウェルズも、ジョン・フォードも好きなので、この答えには痺れたが、奇妙なことを連想した。

それは、白洲次郎の英国留学以来の親友、ロビンのことである。

彼は、後に七世ストラッフォード伯爵になるのだが、いつも同じ服を着ていたことを白洲正子さんが書いている。

同じと言っても着替えなかったわけではない。

ロンドンのサヴィル・ロウのテーラーで、同じ生地、同じ型で一週間分のスーツを仕立てていたのだという。

「ジョン・フォード」と繰り返すように、毎日、同じスタイルだったことになるが、おそらくは、白洲次郎も顧客だったヘンリー・プールで仕立てたスーツではないだろうか。

同じスーツ、同じシャツとネクタイを揃え、いつも同じ格好をしていたというのだから、それが英国貴族流なのかと驚いたことがあった。

着回しなどという庶民的な発想とは無縁のあたりが、やはり貴族的だが、ロンドンではラウンジ・スーツはベーシックでも、シャツは派手なストライプが好まれる傾向がある。

サヴィル・ロウ仕立てのスーツなら、シャツはジャーミン・ストリートのターンブル&アッサーを合わせたのだろうが、七世ストラッフォード伯爵は、どんなシャツとネクタイを選んでいたのだろうか。


オーソン・ウェルズとジョン・フォードから話が飛んでしまったが、ストラッフォード伯爵のスタイルには、変わらないことの凄みを感じたし、「保守」とは、そういう姿勢なのだと思う。
posted by 城戸朱理 at 18:59| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月11日

いかれバンビの悪だくみ???

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バンビことパンクな彼女は、紅茶党。

もともと、コーヒーはあまり飲まなかったのだが、最近、なぜか、コーヒーにハマり、あちこちから豆を取り寄せては、毎朝、ハンドドリップで淹れるようになった。

おかげで、美味しいコーヒーには不自由しなくなったのだが、コーヒーだけではなく、ひと晩かけて水出しした冷茶も、毎日、冷蔵庫に入っている。

ありがたいことだと思っていたら、冷蔵庫の脇に「冷茶制作」なるリストがマグネットでとめてあるのを見つけた。

作った日には、○が付いているのだが、余白には130円×116本=15080円という謎の計算が!?


「手作りだから、1本、130円として、このリストが埋まったら、15080円のお小遣いを城戸さんにもらおうという計画なんだよ!」
!!!!!!


なんと、バンビは冷茶を私に売りつけて、お小遣いをせしめようとしていたのである!!!


「ペットボトルは買わなくて済むし、美味しいお茶は飲めるし、バンビくんはお小遣いを貰えるし、一石三鳥というものなんだあ!」
・・・・・・


そう言われると、そんな気もするが、騙されてはいけない。

たんにお小遣いをゲットすべく、あの手この手を考えているだけなのだから。


パンクなだけに油断大敵、さらなる注意が必要である。
posted by 城戸朱理 at 13:47| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月07日

一生モノの意味



中沢けいさんが、ツイッターで、一生モノの買い物と言えば、20代のころなら耐用年数50年は考えなければならなかったが、
もうすぐ還暦となると、一生モノと言っても、せいぜい20年、いや10年の耐用年数があればいいといった主旨のツイートをされていた。

私は中沢さんと同い年なので、深くうなずいてしまったが、モノの意味が年齢によって変わっていくのは、実に面白い。


雑誌などが、高価なモノを「一生モノ」として推奨したりするが、実際は、一生使えるものなどめったにあるものではない。


身の回りを見回してみると、私が長年、愛用しているものと言えば、16歳のとき、父親が選んでくれたスウェーデン製のデスクがいちばん古く、40年以上になる。

20代なら、20歳のときに買ったアメリカのイーグル社製のデスクライトと資生堂ザ・ギンザで求めたブックエンドにペン立て、それにモンブランとオマスの万年筆くらいだろうか。

家電の耐用年数は10年ていどだし、洋服は流行があるから、一生モノと言えるのは、むしろ包丁や鍋などのキッチン用品だろう。

実際、20代なかばのときに求めた業務用のアルミの寸胴など、いまだにパスタを茹でたり、シチューを煮込むときに重宝しているし、鉄製のフライパンも現役である。

有次や正本の包丁を砥石とともに揃え、鋳物ならフランスのル・クルーゼやストゥブ、ステンレス多層構造の無水鍋ならアメリカのビタクラフトやドイツのフィスラーなどを若いうちに買っておくと、長く使えるわけだし、結局は得かも知れない。

つまり、一生モノなどといったものは、実はそれほどあるわけではないということになる。


例外は、やはり本だろうか。

書架を見ると、11歳のときに神田で揃えた『三国志』(岩波文庫・全10巻)や15歳のときに求めた蒲松齢『聊斎志異』(柴田天馬訳、角川文庫・全4巻)、

高校生のときに買った粟津則雄訳『ランボオ全詩』や父から譲られた『ヴィリエ・ド・リラダン全集』など、10代のころから持っている本も少なくない。

20代に求めた本となると、さらに多く、自分の思考の方向性を決定した感がある。

そう考えると、若いうちに「一生モノ」の本と出会うか否かが、いちばん大切なような気がする。
posted by 城戸朱理 at 07:27| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月29日

ネコが舌を出すとき???

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「にゃんこがくたっとして、舌をペロっと出していることがあるけど、あれは、かわいいね!」


バンビことパンクな彼女は、動物が好きである。

たしかに、舌を出したネコは愛らしい。

リラックスしているとき、ネコは筋肉が弛緩して、ペロっと出した舌をしまい忘れるのだとか。

つまり、舌を出したネコは、思いっきり和んでいることになる。


ところで、わが家にも、舌をよく出している生き物がいる。

しかも、ペコちゃんのように唇の端から舌を出しているのだが、バンビの場合は、和んでいるときではなく、イタズラを思いついたときに、嬉しくなって舌を出す傾向があるようだ。

ある日、バンビが自撮棒を買って、iPhoneを取り付け、遊び始めた。

気づくと、ペコちゃんのように舌を出しているではないか!?


自撮棒を持っていたら、自分を撮っているものと誰でも思うが、バンビは、その心理を逆手に取って、隙だらけの私を撮っていたのである!

それ以来、バンビが自撮棒を持っているときは注意しているが、パンクなだけに油断大敵、より一層の警戒が必要である。
posted by 城戸朱理 at 20:14| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月11日

冷蔵庫の中には?

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何かを冷凍するとき、ラップしただけだと、何か分からなくなって、冷凍庫の化石となってしまうことがある。

だから、ときどき冷凍庫を覗いて、整理するのだが、妙なものが出てきた。

「ぼくカツヲだよ」と書いてあるではないか!

もちろん、バンビことパンクな彼女の仕業である。

鰹のサクを買ったとき、半分だけ刺身に引き、残りを冷凍しておいたらしい。


さらに、冷蔵庫を整理していたら、「くま」と書かれた容器が。

何なんだ、これは?


「それは、京都の大原の朝市で買った熊の脂だよ!」
!!!


そういえば、御主人が猟で仕留めた熊から取った脂を売っている御婦人がいたっけ。

さらりとしてベタつかない脂なので、東直子さんも、ヘアメイクの有路涼子さんも一緒に買っていたような気がする。


こうして、わが家の冷蔵庫には「ぼくカツヲだよ」だったり、「くま」だったり、中身が明記されているにもかかわらず、わけの分からないものが増殖していくのだった。


パンクだから、仕方がないが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 17:02| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月09日

珍しい買い物

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私のワードローブは、イタリアのモード系がもっぱらで、アメリカン・カジュアルを身につけることは滅多にない。

だが、10代のころには、アメリカン・カルチャーに憧れを持った世代ではあるので、アメカジには奇妙な懐かしさを感じるのも事実だ。


以前、画家の久保田潤さんと話していたとき、いかにもアメリカのワークウェアという感じのインディゴ染めのダンガリーシャツの話題になって、久保田さんが「無性に着たくなることがありますよね」と語っていたが、それが納得できるところがあったりする。

私より若干、年上の久保田さんなら、学生時代にアメカジの洗礼を受けた世代だから、なおさらだろう。

日本的原型に骨太に回帰した日本画家の瓜南直子さんでさえ、芸大時代は、スケートボードで大学構内を走り回っていたというのだから。

ちなみに、久保田さんは、芸大で瓜南さんの一級、上になる。


そんなことを思い出していたせいか、アメカジ・ショップに入って、私にしては珍しい買い物をした。


いまだにメイド・イン・USAにこだわり、米軍の納入メーカーでもあるCAMCOのダンガリーシャツ、VANSのフラガールを編み込んだソックスに、米軍のファースト・エイド・キット用のポーチである。

こうして並べてみると――やはり、奇妙な買い物だと思う。

アメリカ製は、タフ&ラフが身上で、作りは雑だが、ひたすら頑丈だったりする。

しかも、雑なところが魅力だったりするが、それが、世界最大の経済大国の工業製品の特徴だというあたりが面白い。

これは、ヨーロッパや日本のように職人が存在しないのが、その理由なのだろうし、実用第一というプロテスタント的なプラグマティズムが背景にあるのだろう。

実際、アメリカでは例外的に熟練した職人のハンドメイドであるオールデンの靴も、イギリスやイタリアの名門に比べると仕上げは雑で、靴なんだからこれくらいでいいと言わんばかりである。

すると、私がアメリカ製に見出だしているのは、「これくらいでいい」という感覚なのだろうか?
posted by 城戸朱理 at 08:19| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月30日

お小遣いの行方?

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最近の調査によると、日本の家庭のお小遣いの平均月額は、夫が3万1764円、妻が1万8424円なのだそうだ(明治安田生命保険調べ)。

これは、過去最高だった2007年に比べて、約9千円〜1万3千円少ない結果なそうで、それは現在の景気に関わるものであるよりは、右肩上がりの経済成長が望めなくなった時代の、先行きの不安に起因するものなのかも知れない。


そして、わが身を振り返ってみると――文筆業という仕事柄、どこまでが経費で、どこからが小遣いなのか、自分でもよく分からないのだが、書籍代や文具代は紛れもなく必要経費だから、私が使うのは酒代くらい、ということは、酒代分が小遣いということになるのだろうか?


そこに、バンビことパンクな彼女が、嬉しそうな顔をしてやってきた。

こういうときは、注意が必要である。


「あのね、いいことを思いついたんだよ!」

いったい、何だろう?

「城戸さんは、毎晩、ビールから始めて日本酒で晩酌しているけど、健康のことを考えて少し酒量を減らしたらいいんじゃないかな?」

たしかに。

年齢を考えるなら、いや、考えなくても飲みすぎである。

「かりにエビスのロング缶を一本減らすだけでも、月に9千円、年間で10万ちょっとの節約になるんだよ!」

そんなことは、考えてもみなかったな。

「もし、2本減らしたら、なんと年間で20万超だよ!」

それは、凄い。

それだけあったら、また、お酒が買えるだろう(?)。


「それで、節約したお金を子供のお小遣いにあげるのは、どうかな?」

子供?

「そ。
バンビの仔のお小遣いだよ!」
!!!!!!

なんで、そうなるんだ!?

「お手々にのせてあげて!」
・・・

「たっぷり、のせてあげて!」
・・・・・・


勝手なことを言って、バンビはくるくる踊っているではないか!


パンクだから仕方がないが、より厳重な警戒が必要である。
posted by 城戸朱理 at 16:07| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月25日

衣替えをしていると





鎌倉では、桜が散ってウグイスが鳴き始めた。


さすがに暖かくなってきたので、冬物の衣類を順次、クリーニングに出し衣替えを始める。


春夏秋冬、四季があるのは素晴らしいことだが、こと衣類に関しては逆で、一年中、同じような気候なら衣替えの必要もないのにと思ってしまう。

おまけに日本だと、冬物と夏物は、まったく互換性がないし、春と秋は同じでもいいが、素材感で春に向かないもの、秋に向かないものがある。

つまり白いシャツやジーンズを除くと、春夏秋冬の衣類が必要なことになるわけで、効率がきわめて悪い。


スティーブ・ジョブズのように、いつも黒のタートルネック、ジーンズにニューバランスのスニーカーという私服の制服化をはかっても、日本の春夏にタートルネックは無理だろう。

私のように旅が多いと、帰宅してから衣類をクリーニングに出して戻ってくるまでの間の服が不足しないように揃えなければならないから、服が十着だけといったミニマリストにもなりようがない。


それでも、この季節になると、寒さで萎縮していた細胞が緩むような気分になる。


朝晩は若干、冷えるが、コットンのサマーセーターの肌触りが心地よい季節でもある。
posted by 城戸朱理 at 10:48| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月22日

一週間のワードローブ

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今回の京都滞在は、7泊8日。

着替えの衣類は、少なめにしたが、それでもそれなりの量にはなるので、あらかじめトランクにパッキングして宅急便で送り出した。


この時期は、いきなり冷え込むことがあるので、私も、バンビことパンクな彼女も薄手のコートを持参したが、これが正解で、京都では、最高気温が10℃を下回る日も。

「花冷え」「春寒」といった言葉が身に沁みた。


それだけに、ホテル内で羽織るつもりだったニットジャケットが役に立った。

エルメスのヴァージンウールの冬用だが、ニットジャケットは気楽に羽織れるので、旅先で重宝する。

ほかに、ジャケット&パンツとスーツ2着。

ジャケットは、カナダの現代画家クリス・ナイトの絵をシルクの裏地にプリントしたGUCCIで、これには、イタリアのPT01(ピーティー・ゼロウーノ)のグレイのパンツを合わせる。


スーツは、黒のジョルジオ・アルマーニと、ストライプのネイビースーツが、イタリアのパル・ジレリ。

パル・ジレリは、この一着しか持っていないが、職人の手縫いによるサルトリアーレ・ラインで、ブリオーニに生地を提供していることで知られるグアベロ社のsuper130sのストライプ地が気に入って求めたもの。

superという単位の繊度は、1kgの原糸を伸ばしたとき何kmになるかを表すもので、super130だと130kmになる。

この数字が高くなるほど糸は細くなり、生地は緻密で光沢を帯びるわけだが、150を超えると高級品、180〜200になると、カシミア・レベルになる。

super180〜200のスーツともなると、きわめて高価だが、生地が極薄なだけに弱く、皺になりやすいので実用的ではない。

普段、着るには130くらいが限界だと思う。


ほかに白のドレスシャツ7着に黒のタートルネックセーターと黒の海島綿の長袖ポロシャツが各1着。

旅慣れているはずなのに、ホテル内で着用するイージーパンツを入れ忘れた。


ジャケットやスーツはイタリアのものばかりだが、イタリア的なノリでは、井上春生監督にはかなわない。

ときどき、この人はホントはイタリア人なんじゃないかと思うことがある(笑)。
posted by 城戸朱理 at 07:46| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月19日

神野紗希さん&バンビ

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高柳克弘さんと神野紗希さんのロケのときには満開だった桜も散り始めた。

紗希ちゃんとバンビのツーショットが愉快だが、私もバンビも、洋服は黒が基調なのに対して、高柳家では、黒を着ることはないそうだ。

たしかに、神野さんは、いつも明るい色合いの服を着ている。


ちなみに写真のバンビは、ヴィヴィアン・ウエストウッドの襟元がリボンになったワンピースと、やはりヴィヴィアンのアイコン、襟がハート型のラヴ・ジャケット。

ラヴ・ジャケットは何着も持っているが、これは襟がヴェルベットになったモデルである。


京都での仕事を終えて、4月13日は帰るだけなので、ようやく解放された気分に。

荷物をパッキングしてから、バンビが友人に葉書を書いていたが、私もバンビもレターセットと切手は、いつも持ち歩いている。

私も久しぶりに、柳美里さん、そして吉増剛造さんに葉書を書いた。


トランクを宅急便で送り出し、糸屋ホテルをチェックアウト。

錦市場に向かう。
posted by 城戸朱理 at 10:47| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

着物を見たら外人と思え!?

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京都は、さすがに和服の女性が多い。

しかし、そのほとんどが――レンタル着物を着た海外からの観光客なのである。


中国、台湾からの観光客はもちろん、今回は親子で着物を着た韓国人一家も見かけた。

驚くことに、アジア系ばかりではなく、フランス人やドイツ人も。

比率で言うと、着物姿の女性が10人いたら、8〜9人は外国人といった感じで、ようやく歩き方や所作が日本人と思える美人を見かけたと思ったら、韓国の方で、英語で写真を撮ってくれと言われた。

バンビことパンクな彼女によると、韓国人は色白、中国人は美脚なので、それで見分けるのだとか。


京都もすっかり、伝統とカオスの街になってしまったらしい。
posted by 城戸朱理 at 08:44| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

祇園のエルメス

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6時からの打ち合わせは、建仁寺のそばなので、その前に、花見小路のライカ・ギャラリーを見ることに。

例によって花見小路は観光客でごった返していたが、エルメスのショップがあったので、入ってみることにした。


真夏のリゾートをイメージした店内は、ショップというよりは、展示場という感じで、水着やビーチタオルがあるが、商品はきわめて少ない。

聞けば、7月までの期間限定ショップなのだという。


2階のイベント・スペースは、砂が盛られ、ビーチ風に設えられている。

音楽を聞いたり、本を読んだりできるのだが、奥のデスクでは、ハガキが書けるようになっていた。

エルメスのカードをもらって、ハガキを書くとオリジナルの切手を貼ってくれる。

すべて無料で、私も友人にハガキを書いた。

切手を貼ってもらったら、エルメス・オレンジの郵便ポストに投函すると、スタッフが出してくれるというユニークなサービスである。


バンビもハガキを書いていたが、私宛てだったので、後日、届いた。

旅先で書く一通の葉書。

たとえ、メールとSNSの時代になっても、忘れたくないものだ。
posted by 城戸朱理 at 08:44| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月17日

撮影終了の記念品

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春夏秋冬といったようにシリーズ化した番組の出演者には、撮影終了のとき、記念品を渡すことにしている。

これまで、東直子さん、吉増剛造さんにも記念品をお渡ししたが、高柳克弘・神野紗希夫妻も今回で撮影終了となるので、井上春生監督から、記念品を頼まれた。

バンビことパンクな彼女と相談して、京都といえばこれだろうと、流響院入りする前に、知恩院前の一澤信三郎帆布へ。

昔ながらの「一澤帆布製」というタグのトートバッグにしたのだが、これなら外出するとき、紙オムツなどの赤ちゃんグッズを入れられるし、純くんが大きくなったら、男女兼用で仕事にも使える。

一澤帆布は防水加工がほどこされ、とにかく頑丈。

私もトートバッグやエプロンを使っているが、20年以上たつのにびくともしない。


迷ったのは、カラーである。

私は黄色もいいなと思ったのだが、バンビの「井上監督のハグマシーン・カラーの赤がいいよ!」のひと言で、赤に決定。


この日の井上監督の出で立ちは、赤のパンツに赤のスニーカー。

もはやテーマカラーである。


そのうち、井上監督にも赤い一澤帆布のバッグを勧めよう。
posted by 城戸朱理 at 09:06| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月15日

戦争の扉



アメリカのトランプ大統領は、カール・ビンソン空母打撃群を朝鮮半島近海に派遣、13日にはホワイトハウスで、記者団に対し、「北朝鮮は問題だ。問題は処理される」と発言した。

さらに、アメリカNBCテレビは、 北朝鮮が6回目の核実験を行うと確信した場合には、トランプ政権による先制攻撃の用意があることを複数の政府高官の談話として伝え、朝鮮半島をめぐる状況は、かつてのキューバ危機にも似た様相を呈している。


それに対して、北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部は、14日に「挑発を超強硬対応で粉砕する」と反発、在日米軍基地への報復を予告した。

今日、15日は、北朝鮮の金日成(キムイルソン)主席、生誕105年、25日は朝鮮人民軍創建85年と北朝鮮の国家行事が続くため、北朝鮮が核実験に踏み切る可能性は否定できない。

そうなった場合、トランプ大統領が、振り上げた拳を、そのまま下ろすだろうか?


アメリカが持つ原子力空母「ニミッツ級」は、10隻。

そのうち、ロナルド・レーガンは、横須賀を母港としており、現在、北東アジアには、ロナルド・レーガンとカール・ビンソン2つの空母打撃群が展開していることになる。

1996年、台湾総統選挙に圧力をかけるべく、中国軍が多数の弾道ミサイルを台湾近海に射ち込んだ台湾海峡ミサイル危機のとき、
アメリカはニミッツとインデペンデンス、ふたつの空母打撃群を台湾海峡に派遣、中国軍を沈黙させたことがあった。

その意味では、空母打撃群の派遣は、あくまでも抑止力としてなのだろうが、相手が金正恩委員長では、何が起こるか予断を許さない。

そして、かりに北朝鮮が核実験に踏み切った場合、カール・ビンソン第一空母打撃群まで派遣して、黙認してしまったら、アメリカの軍事的権威は失墜しかねない。


一方、最終的な衝突を避けるためか、14日にトランプ大統領は、アメリカが北朝鮮に要求するのは、あくまでも北朝鮮の核・ミサイル開発の放棄であって、金政権の存続は容認する考えを示した。


現状では北朝鮮が、6回目の核実験に踏み切るか、否かが事態を決定することになるのだろう。


戦争の扉は、思いがけないところにある。

どこにでもある。

批判という名のもとに何かを語るときでさえ。

何よりも、まず、日々の暮らしの場から、戦争を呼び込むような争いの言葉をできるかぎり、そぎ落としていくしかない。
posted by 城戸朱理 at 12:27| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月06日

朝鮮半島の危機的状況について



4月5日の北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて、アメリカのレックス・ティラーソン国務長官は、非難の言葉さえ口にせず「さらなるコメントはない」と異例の声明を発表した。

これは、尋常ではない。

ティラーソン国務長官は、3月17日に、北朝鮮に対するワシントンの「戦略的忍耐」は終わったと宣言しており、「あらゆる選択肢が検討されている」と発言している。


さらに、4月2日には、トランプ大統領が、英ファイナンシャル・タイムズのインタビューで、「中国が北朝鮮問題を解決しないのなら、私たちがする」と軍事力の行使を示唆しており、朝鮮半島における危険水位は限界に達しつつある。


翌日、4月3日に、日本政府は、突然、長嶺安政駐韓大使の帰任を発表。

その理由を韓国の大統領戦、及び北朝鮮の脅威に備えるためとしたが、「在韓邦人の保護という側面もある」という文言は、朝鮮半島有事に備えるものではないかと思えるところがある。


アメリカの発表によると、北朝鮮の核実験場の活動が活性化しており、6回目の核実験の準備を進めているのではないかと見られているうえに、
6、7日には、フロリダで米中首脳会談が予定されており、ここでトランプ大統領は習近平主席に、北朝鮮問題に関して強い要求をするものと思われる。

この一両日中に、もし北朝鮮が6回目の核実験に踏み切るようなことがあれば、アメリカは武力行使も辞さないということになりかねない。


アメリカでは、北朝鮮が12〜20発ほどの核弾頭を保有していると推測している。

しかも、北朝鮮は、弾道ミサイルが日本の米軍基地を標的にしていることを公表しており、朝鮮半島の有事には、日本も無縁ではいられない。


日本でも、そこかしこが壊れていっている感があるが、今や世界中が、軋み、あちこちが壊れかけているようにしか思えない。
posted by 城戸朱理 at 09:21| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする