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城戸朱理のブログ: エッセイ

2017年01月01日

2016年、最後に買ったもの〜ライカ・ゾフォート

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ただでさえ、増え続ける本と格闘する毎日だから何も増やしたくないのだが、つい手が出てしまうものもある。

12月29日に鯨井くんと待ち合わせた駿河台下の三省堂書店で出会ったインスタントカメラがそうだった。


デジタルカメラが一般化したため、撮った写真をその場で見れるのが売りだったインスタントカメラは衰退し、その先駆たるポラロイド社は2008年にフィルム生産から撤退したが、富士フィルムのインスタントカメラ・チェキは、いまだに若者に人気があったりする。

デジタルとは違って、コピーもレタッチも出来ない一回性が、若者には逆に新鮮なのかも知れない。


そのチェキフィルムを使うインスタントカメラ「ゾフォート」の発売を、突如、ライカが発表、11月から日本でも販売が開始された。

デザインは、ミュンヘンのライカ・デザインチームによるもので、F12.7レンズ「ヘクトール」を搭載。

ボディカラーは、ホワイト、オレンジ、ミントの3色で、ライカらしくないカラーリングが、製品の特徴を物語っている。


今や、オリンパス・プロサロンのメンバーとなったバンビことパンクな彼女は、ここのところ、一眼レフはオリンパスOMD、二眼レフはローライフレックスを使っているが、
チェキもよく持ち歩いていて、ローライ同盟の忘年会のときも吉増剛造さんと今道子さんのツーショットを撮影、その場でおふたりからサインをいただいていた。

そんな遊び方ができるのが、インスタントカメラの身上だろう。

ライカ「ゾフォート」で、どんな遊びが出来るか、ちょっと楽しみだ。
posted by 城戸朱理 at 15:24| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月16日

ヨージ・ヤマモトのコート

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先月の歴程祭の翌日、銀座で少し時間があったので、松屋を覗いた。

バンビことパンクな彼女は、最近、気になっているセルジオ・ロッシの靴をチェック。

私は、いつものようにアルマーニを見に行こうと思ったのだが、その手前のヨージ・ヤマモトのコレクションに目が止まった。

「どこの誰だ?」というか、国籍不明、職業不明という感じのスタッフのファッションが、やたらと斬新に映る。


「カッコいいね!
ヨージ・ヤマモトをひと揃い買って、お散歩するときに着たらどうかな?」

「最近は鎌倉で飲みに行ってないし、たまには自分のものを買うといいんじゃない?」とバンビ。


コートを試着してみたら、一枚の布をまとうような感覚が、やたらと新鮮である。

考えてみると、スーツやジャケットなどは、身体に合っているかどうかが重要なので、サイズが細かく分かれている。

それに対して、ヨージ・ヤマモトは、フリーサイズだったり、SMLだったりと、サイズがざっくりしており、しかも、作りがきわめて大きい。

コートなどMサイズでも、身長182cmの私でさえ大きいくらいだから、着るというよりは、まとう感覚になる。


結局、写真のマントのようなフード付きコートと、シワ加工をほどこしたパンツを購入した。

どれも仕事で着られるような服ではないが、そこがまた面白い。


ふだん、私は、アルマーニやGUCCIなど、イタリアのモード系の服を着ており、たまにブリオーニなどクラシコ・イタリアの服に手を出すこともあるが、その対局にあるような、ノマド的な洋服である。


京都ロケのときも着ていたのだが、気に入ったので、現代詩花椿賞贈賞式の前に、またヨージ・ヤマモトに寄って、またもやバンビにそそのかされ、今度はざっくりとした茶系のタートルネックセーターを購入した。


デザイナーの山本耀司氏自身、ポケットに全財産とパスポートを入れ、リュックに着替えだけを入れて持ち歩く遊牧民的な暮らし方をしているのだとか。

晩年の永井荷風もそうだったが、最後は、かなうかぎり何も持たない生活が好ましくなるのは分かる気がする。
posted by 城戸朱理 at 15:47| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月03日

明日、開催! かまくら学府・第31回定例会「鎌倉ゆかりの人々〜田村隆一、川端康成、西田琴、堀多恵)」



明日、12月4日は、文芸評論家・鎌倉文学館館長、富岡幸一郎氏を会長とする「かまくら学府」の第31回定例会が開催される。

詳細は下記の通り。



かまくら学府第31回定例会

「鎌倉ゆかりの人々〜田村隆一(詩人)、川端康成(作家)、西田琴(教育者・西田幾多郎夫人)、堀多恵子(随筆家・堀辰雄夫人)など」

時間/14:00〜17:00

会場/二楽荘(JR鎌倉駅東口から徒歩3分)

会費/7000円(食事・飲み物付き)


【出演】

太田愛人(随筆家・日本エッセイストクラブ常任理事・元牧師)
城戸朱理(詩人)
富岡幸一郎(文芸評論家・関東学院大学教授)


対談後は、川端康成、大佛次郎ら鎌倉文士が通った中華料理店「二楽荘」で食事をしながら、交流の時間も。


問い合わせ/銀の鈴社(担当・西野大介)
TEL 0467-61-1930


鎌倉文士や文学など、幅広い内容をジャンルが異なる3人が語り合う異色のトーク・イベント。

ぜひ、御参加を!
posted by 城戸朱理 at 17:49| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月01日

ルイ・ヴィトンの小さなバッグ

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まだ残暑が厳しかったころのこと。

ルイ・ヴィトンからの秋冬物の新作案内のメールで、気になるブーツがあったものだから、東京に出たついでに銀座のルイ・ヴィトンを覗いてみた。

購入するつもりでいたのだが、現物を見てみたらイメージとは微妙に違う。

結局、見送ることにして、バンビことパンクな彼女を探したら、モノグラムの小さなポシェットを熱心に見ていた。


「ルイ・ヴィトン展のときもそうだったんだけど、ヴィトンの女性スタッフは、みんなこのポシェットを下げてて、いいなあと思ったんだよ!」


店内を見渡してみると、たしかに女性のショップスタッフは、みんな黒のお洒落なユニフォームにモノグラムのポシェットを斜めがけにしている。

ポシェットには、計算機やペン、メジャーなどがセットされているらしい。


バンビも、写真撮影のために、メモリーカードやメモ帳、iPhoneを入れるための小さなバッグをいつも持っているから、ルイ・ヴィトンのポシェットが気になったのだろう。


今年の6月に「海へ、空へ、彼方へ――旅するルイ・ヴィトン」展を見にいったとき、バンビは展示されていた船旅用のトランクを作るためのさまざまな木工用の工具やフランス人職人の実演を見て、ルイ・ヴィトンの職人技に支えられた実用性に魅了されたらしく、帰宅してから手持ちのルイ・ヴィトンを全部並べて、よく使っていた。

私もトランク大小にトートバッグ、ブリーフケースと、一時期、ヴィトンを愛用したが、気づくとバンビも普段使いできるヴィトンを沢山持っている。


「ヴィトンは、濡れても平気だから、天気を気にせず使えるのがいいね!」


バンビは写真の機材を始めとして、バックアップを取るためのPCなど、いつも大量の荷物を持ち歩いているからバッグも実用性で考えるらしい。

もちろん、バンビにとっては、バッグよりカメラとレンズのほうが大事なのは言うまでもない。


「んふ」


「んふふふふん」
!!!

欲しいのである。

ものすごく欲しいのである。


たしかに便利そうなので、ひと足早い誕生日プレゼントに買ってあげることにした。


このポシェット、ヌメ革のストラップで斜めがけもできるし、チェーンにかえてパーティーバッグに使うこともできる。


ちなみにヌメ革は雨に降られると、すぐ水染みが出来てしまうので、使用前に2週間ほど日光に当てて皮膜を作るか、専用のクリームを塗って皮膜を作る必要がある。

わが家では、皮革メンテナンスのクリーム類は、靴の手入れのために完備してあるので、クリームで保護することにした。


それ以来、バンビがどこかに出かけるときには、必ずこのポシェットを持っているが、こうした小さなバッグは、腰のあたりに大きなポケットがあるようなものだから、使い勝手がいいのだろう。
posted by 城戸朱理 at 23:04| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月30日

大こけし???

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バンビことパンクな彼女が、美容室ユアーズに予約を入れている。

いやな予感がしたので、こけし頭にしないように注意したら――


「わからないよ〜。
また、こけしになるかも知れないよ〜」
・・・・・・

そして、「にゃふふふ」と怪しい笑いを残すと、パタパタ出かけてしまった。

困ったものである。


しばらくして、LINEで連絡が。


「ハーフこけしになったよ!」

ハーフこけしって、どんな髪型なんだ!?

「サイドはアシメなんだけど、前髪だけはこけし風にぱっつんと切ってもらったんだよ!」
・・・・・・

要するに、アイドル風のこけし頭ということか?

よく分からないが、パンクだから仕方がない。


そして、Amazon Videoで「大魔神」シリーズを見て、興奮したバンビが、またまた奇妙なことを考え始めたのである。


「大こけしという映画があったら、面白いね!」

大こけし?

「そ。
巨大なこけし様が、変身して悪者を踏み潰す映画だよ!」

ちっとも怖くない。

「あれ、こけしは足がないから、悪者を踏み潰せないかな?」
・・・

「ぴょんぴょん跳べばいいのかな?」

それでは、滑稽なだけである。

「んふ。
んふふふふん」
・・・・・・


バンビは悩み始めたが、こんな企画が実現するはずはない。

悩むだけ無駄である。


パンクだから仕方がないが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 07:08| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月28日

「ローライ同盟新聞」第1号

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吉増剛造名誉会長の提案で「ローライ同盟新聞」を制作することになり、同盟幹事の小野田桂子が編集を担当。

第1号が刊行されたのは、竹橋の東京国立近代美術館で「声ノマ 全身詩人、吉増剛造」展が始まる1日前の6月6日で、展覧会初日、7日の内覧会のときに、会員に配布された。


題字は吉増さんによるもので、同盟会長の城戸朱理による「ローライ同盟宣言」から始まって、石田瑞穂「ローライ同盟発足会」、菊井崇史「ローライ同盟一回感想」、カニエ・ナハ「ROLLEI&CIGARETTE」など会員の原稿と、井原靖章氏が二眼レフで撮影した写真が掲載されている。

この新聞は原稿を切り貼りし、罫線などは手書きという、あえて昔ながらの方法で、小野田幹事が版下を作成、mad bambi pressを発行元に50部だけが制作された。


つまり、ローライ同盟の会員10人に5部ずつ配ったら、なくなってしまうという代物で、めったにお目にかかれない不思議な新聞である。

こんな印刷物を「新聞」と呼べるかどうかは別にして、それもまた、いかにもローライ同盟らしい(?)。


12月には、第2回の撮影会が予定されているので、「ローライ同盟新聞」第2号も年明けには発行される予定である。
posted by 城戸朱理 at 00:40| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月27日

怪獣王、ゴジラ!!!

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今年、大いに話題になった庵野秀明総監督「シン・ゴジラ」を見たのは、京都で短い夏休みを過ごしていた8月18日のこと。

新京極の映画館でだった。


すでに、さまざまな批評や感想が氾濫しているので、ここでは詳しくは触れないが、これまで制作されたゴジラ・シリーズ全29作のうち、第一作の「ゴジラ」(1954)と比肩しうる怪獣映画の金字塔である。

ゴジラ、ひいては怪獣というもの自体が、広島・長崎と二度の被曝を経験した日本という国が生んだ核のメタファーだが、「シン・ゴジラ」は、さらに福島第一原発事故という日本人にとって三度目の被曝のメタファーにもなっているあたりも、つねに時代ごとの社会問題を反映させてきたゴジラ映画の名に恥じない。



私が、初めて観たゴジラ映画は「モスラ対ゴジラ」(1964)で、5歳のときだった。

両親は、盛岡の材木町にある民芸店、光原社によく通っていたが、当時は材木町にも映画館があって、「総天然色」の「ゴジラ対モスラ」のポスターに私が見とれていたら、父に「見たいのか?」と聞かれ、父に連れられて、そのまま映画館に入ったのを覚えている。

ちなみにモスラの原作は、なんと、中村真一郎、福永武彦、堀田善衛による『発光妖精とモスラ』で、原作は1994年に摩摩書房から単行本が刊行されている。


「モスラ対ゴジラ」以来、中学生くらいまでは、ゴジラ映画が封切られるたびに映画館に通ったのではないだろうか。

ゴジラ・シリーズは1974年の「メカゴジラの逆襲」を最後に長い休止期間をはさみ、1984年に原点回帰的な「ゴジラ」が制作され、復活する。


それ以降の作品もレンタルなどで観ているので、気づけば、全作を観ていることに。

5歳のときから、およそ半世紀もゴジラ映画に付き合ってきたのだから、感慨深いものがある。


一方、バンビことパンクな彼女はゴジラ映画を観たことはあるのだろうか?

「ないよ」

一本も?

「一本も観たことないよ」
・・・・・・・


「スターウォーズ」と同じく、一本も観たことがなかったのである。

バンビは、映画といえば、タルコフスキーとゴダール、それにカラックス、邦画だと小津安二郎くらいしか観たことがないらしい。

したがって、バンビにとっては「シン・ゴジラ」が初ゴジラになったわけだが、むしろ、それは幸運だったかも知れない。


バンビが怪獣映画に目覚めたおかげで、京都の「シン・ゴジラ」以来、「ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX」を買い込むなど、わが家ではゴジラ・ブームが続いている。
posted by 城戸朱理 at 00:11| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月26日

厳冬に備えて

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11月24日、東京では初雪が。

目覚めると、鎌倉もしんしんと雪が降っていた。

東京で、11月に初雪が降ったのは、54年ぶりのことだという。

この日の鎌倉は、最低気温が2℃、最高気温でも、わずか7℃。

今年の冬は厳冬という長期予報が出ているが、予報が当たりそうな気配である。


私は北国生まれだけに、厳冬と聞くだけで身構えてしまうところがある。


北国で厳冬期に猛烈な吹雪になると、視界は1mもなくなり、暴風雪ともなると、自宅のそばまでたどり着きながら、凍死した例も過去にはあるほどだから、防寒を意識してしまうのは、北国生まれの人間の本能のようなものかも知れない。

そのせいか、冬物の衣料となると、まずコートに目がいく。


とりわけ、昔ならば外套と呼んだような厚手のウールコートが好きなのだが、これは、やはり重いウールコートを好んだ父の姿が、刷り込まれているからかも知れない。


もちろん、関東で北海道のような暴風雪になることはないだろうが、今年は厳冬に備えて、イタリアはコロンボ社のキャメル地のチェスターコートを出した。

キャメルヘアーは、繊維が中空構造になっており、ウールの5倍の保温力を持つので、厳冬に向いているのだ。


もう一着は、ジョルジオ・アルマーニ、ブラックレーベルのムートンコートを。

どちらもダブルで、前合わせが深いだけに保温力も高い。


さらに、いきなり冷え込んだので、フィルソン社のダブル・マッキーノ・クルーザーまで出したのだが、これは、24オンスというヘビーウェイトの未脱脂ヴァージンウールを二重に使った、アラスカの厳寒にも耐えられる究極のアウトドアコートである。

赤と黒のバッファロー・プレイドは、ハンターの誤射を避けるためで、いかにもアウトドアという感じがするのが好ましい。

これに合わせるブーツは、「キング・オブ・ブーツ」と呼ばれるホワイツのセミドレスか、分厚いビブラム100をソールに搭載したレッドウィング最強のロガー・ブーツしか考えられない。

もっとも、そんなコーディネートをすると、アメリカの木こりのようになってしまうのだが。


さらに、UNIQLOのヒートテックを補充して、ひと安心。

しかし、よくよく考えるとおかしな話である。

ヒートテックが発売される前は、真冬でも長袖のTシャツはもちろん、タイツをはくこともなかった。

例外はスキータイツだが、これはスキーをするときしか使わない。

ところが、いったんヒートテックを着るようになってからは、ヒートテックなしだと寒く感じるようになってしまった。


身体がそれだけヒートテックを着た状態に慣れてしまって、寒さへの耐性がなくなってしまったのだろう。


エアコンに頼りすぎると自律神経の働きが弱くなることが知られているが、程度の差はあるにしても、同じようなことがヒートテックでも起こるのかも知れない。


人類の文明というものは、つねに快適さを目指してイノベーションを重ねてきたわけだが、私たちは、そのかわりに何を失ったのか、ふと、考えてしまった。


しかし、考えたところで、寒いのが苦手なのは変わらないのだが。
posted by 城戸朱理 at 12:50| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月22日

「禅――心をかたちに」展@東京国立博物館

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上野公園は、木々が色づき始めていた。

東京国立博物館で開催されている「禅――心をかたちに」展は、臨済禅師御遠忌1150年、白隠禅師御遠忌250年記念するもの。


唐の臨済義玄は、言うまでもなく中国・臨済宗の開祖。

「五逆聞雷」、五逆の大罪を犯した者が百雷を聞くがごとき厳しい棒喝で知られ、その言行は『臨済録』にまとめられている。


白隠は「五百年間出の大徳」と呼ばれる江戸時代、臨済宗妙心寺派の禅師である。


禅は6世紀初頭に達磨が中国に伝え、唐代、宋代に隆盛を迎えた。

中国の禅宗は五家七宗に分かれるが、そのうち臨済宗を栄西が、曹洞宗を道元が、鎌倉時代に日本に伝えた。

ただし日本の曹洞宗は、中国曹洞宗とは別のものであり、道元を開祖とする宗派と考えるべきだろう。

その背景には、道元の透徹した言語と世界への認識があるのは言うまでもない。


さらに、禅は中国では廃れ、日本だけに残されることになったことも興味深い。


「禅――心をかたちに」は、会場を回るだけで、禅宗の特徴を感得できる貴重な展覧会だった。

仏教であるのに、禅宗においては、仏像は展示の中心にはならない。

もっとも多いのは開山や高僧の画賛であり、あくまでも修業者の系譜によって宗門が成立していることが分かる。


禅の基本概念、「不立文字」「教化別伝」は、経典に記述されているところに仏道はなく、
「直指人心」「見成仏性」は、禅が目指すべき境涯をただちに把握、実践して大悟に至ることを言うものだが、
その意味では、大乗仏教諸宗のなかで、禅とは、時代と風土に即した方法で釈尊に回帰する仏教のラディカリズムだったのだと言えるだろう。


釈尊の時代、初期仏教から上座部の仏教においては、出家修業者は働かず、托鉢によって食を得たが、中国の禅宗は人里離れた山中に僧堂が作られたため、僧侶も作務として自給自足の生活を営んだ。

8世紀、百丈懐海の「一日作(な)さざれば一日食らわず」とは、そのことを言うものである。


また、禅は、絵画や茶の湯にも大きな影響を与えたので、会場には、大巧如拙「瓢鮎図」を始めとして、雪舟等楊、雪村周継、長谷川等泊、狩野探幽らの絵画、
そして、油滴天目茶碗、大井戸茶碗の銘「有楽」など、国宝、重要文化財の茶道具まで観ることができた。

千利休以前、茶の湯で茶碗の首座とされた井戸茶碗は、国宝の銘「喜左衛門」、重要文化財の銘「筒井筒」などがあり、銘「有楽」もバランスの取れた名碗として名高いが、実物は、図録で見るよりも、何やら、あっけらかんとしていて、私には、それが面白かった。


さらに「平安の秘仏――滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」展を観て、会場を後にしようとしたら、バンビことパンクな彼女が、「写真を撮ってあげて!」と言うので、見たら、バンビが羅漢像のパネルから顔を出しているではないか。

パンクだけに、こういう機会は決して逃さない。

いよいよ、注意が必要である。
posted by 城戸朱理 at 09:28| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月21日

bambi in Vivienne Westwood〜いかれバンビの悪だくみ???

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明日は、新保祐司さんの出版記念会だというのに、バンビことパンクな彼女が、毛玉だらけのニットワンピースを着ているではないか。

着替えは、持ってきたのだろうか?

「ないよ!」
!!!

「明日のパーティーは、ずっと写真を撮ってるから、毛玉ワンピでもいいんだよ!」
・・・・・・


いつものヴィヴィアン・ウエストウッドではなく、クリストフ・ルメールによる新ライン、ユニクロUのワンピースなのだが、部屋着にしているうえに、リュックやらポシェットやらバッグをたくさん持っていたものだから、摩擦で毛玉が出来てしまったらしい。


「もし、このワンピじゃダメなら、ヴィヴィアンに行って、新しいワンピを買ってあげるのもいいね!」
!!!!!!

「買ってあげて!」
・・・

「新しいワンピを買ってあげて!」
・・・・・・


仕方がないので、パンクの聖地、ヴィヴィアン・ウエストウッドにバンビを連れていくことに。


あれこれ試着して、パーティー用に襟元がリボンになっている黒のワンピースを、
さらに大人っぽいツィード風のワンピースと黒のカーディガン2着、計4着を買ってあげることにした。


「いいコにしてたら、いいものを買ってもらえたなあ!」
・・・・・・

都合のいいときだけ、「いいコ」になるのは、バンビの得意技である。


ひょっとして、バンビは、新しいヴィヴィアンを買ってもらおうと、部屋着にしていた毛玉だらけのワンピースを、わざと着てきたのだろうか?


パンクなだけに油断大敵、さらなる注意が必要である。
posted by 城戸朱理 at 07:59| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月16日

素振り刀の顛末???

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私が、赤樫の木刀で素振りを始めたのは、夏のこと。

一時、中断していたが、また再開した。

素振りは、毎日、500回。

夏場だと、200回を超えたあたりから、汗が噴き出し、500回を終えると、Tシャツが絞れるほどだったが、冬だと、500回でも汗ばむていど。

それから、入浴するのだが、風呂上がりのビールが、このうえなく美味い。


ただし、濡れそぼってまで素振りをする気はないので、雨の日は休みになる。

すると、ある日、バンビことパンクな彼女が――


「いいものを見つけたから、買ってあげたよ!」
???

いったい、何だろう。

「室内でも素振りが出来る短い素振り刀が、あったんだよ!
これで、雨の日でも、ふりふりできるね!」
!!!!!!

そんなものがあったとは!


見れば、竹刀風のしつらえにはなっているものの、ツチノコのような膨らみが。

これは――木刀というよりはこん棒である。

しかも、私が使っている赤樫の木刀より重いではないか!

鈍器のような迫力があるが、短いので、室内でも素振りが出来る。

かくして、雨の日は、室内で、この素振り刀を振ることになったのだが――


ある日のこと。

隣の部屋から、パタパタと怪しい音が聞こえてきた。

当然、犯人はひとりしかいない。

こっそり、覗いてみたら――


バンビが、素振り刀を持ち出して、素振りの真似をしていたのである!

しかも、やり方を知らないものだから、ペコちゃんのように舌を出して、素振り刀であちこちを突ついているではないか!


私が素振りをしているのを見て、面白そうだと思ったのだろうが、そう思ったら、最後、パンクだから、自分もやってみなければ気がすまないのである。


そして、翌朝――


「んふう。
痛いよ〜、痛いよ〜
筋肉痛だよ〜」


重量のある素振り刀を振り回して遊んだものだから、バンビは筋肉痛に悩まされることに。


パンクだから仕方がないが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 15:45| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月14日

マッド・バンビGO???

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ハワイ、ワイキキのシーサイド・アベニューを歩いていたときのこと。

バンビことパンクな彼女が、歓声をあげた。


「ピカチュウが出てきたよ!」


ポケモンGOをやっていたら、ついにピカチュウが出てきたらしい。

そして、バンビは、無事、ピカチュウを捕獲。


「やったね!
ピカチュウを捕まえたよ!
ハワイまで来たかいがあったなあ!」


どうやら、バンビはハワイでポケモンGOをやって、レアなポケモンをゲットするのが目的だったらしく、ダイアモンドヘッドに登ったときもポケモンを捕まえていた。


そもそも、バンビがポケモンGOを始めたのは、解禁の一週間後のこと。


決して熱中しているわけではないが、旅先でも、よくポケモンを捕まえている。


世界中のあちこちで、ポケモンが出没するのだから感心するが、よくよく考えてみると、バンビもポケモンに似ていないこともない。


福島県の南相馬に現れ、珍念さんと記念撮影したかと思うと、翌日には会津の只見に行き、柳美里さんとツーショット、京都から戻った翌日には、及川俊哉氏のイベント「よみがえりの風」を撮影するために福島へ。

イベント制作に関わった和合敦子さん、わが国の音楽写真の第一人者、菅野秀夫さんと一緒に撮った写真が送られてきた。


今年は、澁澤龍彦没後30年。

8月に山の上ホテルで、澁澤先生を偲ぶ会があった。

私は、出席できなかったのだが、バンビも澁澤龍子さんから案内をいただいていたので、カメラ持参で参加。


「麿赤兒先生と笠井叡先生から、城戸さんはお元気ですかって聞かれたよ!」

澁澤先生の会なら、お二人がいるのも当然だろう。

「それとね、大岡玲先生が、バンビを見て、〈伝説のマッド・バンビ! パンクな彼女!〉って、とっても喜んで下さったんだよ!」
・・・・・・


いつの間に「伝説」になったんだ!?

大岡玲さんも、このブログを見て下さっているのだろうか?


それにしても、これだけ、あちこちに出没していると、ポケモンGOならぬマッド・バンビGOというゲームのような気がしてくるのは否めない。


パンクだから仕方がないが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 08:42| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月09日

平塚市美術館・開館25周年記念「香月泰男と丸木位里・俊、そして川田喜久治」展

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11月4日は、急ぎの締切がなかったので、バンビことパンクな彼女と、平塚市美術館に出かけた。

開館25周年記念の「香月泰男と丸木位里・俊、そして川田喜久治」展を観るためである。

香月泰男(1911〜1974)は、1943年の応招から始まって、47年までのシベリアに抑留の経験を描いた全57点の連作「シベリア・シリーズ」から、34点。

丸木位里(まるき・いり、1901〜1995)、俊(とし、1912〜2000)夫妻は、広島の原爆投下の惨禍を描く屏風形式の全15部の連作「原爆の図」から6作が、
そして、川田喜久治(1933〜)は、原爆ドームのしみや特攻隊員の遺影など、歴史の不条理を写した、初期の代表作である写真集『地図』が展示されており、
洋画、日本画、写真という三つのジャンルによって、とらえられた戦争体験を主題に据えた企画展の視覚的な重量は、言葉を失うほどだった。


とりわけ、「シベリア・シリーズ」は、個人的かつ極限的な体験を超えて、絵画としての普遍性を獲得しており、添えられた画家自身の言葉とともに、圧巻だった。


展示を見てから、土方明司館長代理と学芸員室で話していたら、鉛筆画の木下晋さんが来館され、紹介してもらったのだが、木下さんは、最近、鎌倉のある寺院の天井画を手がけられたとのこと。

これも、見に行きたいものである。
posted by 城戸朱理 at 18:15| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月08日

トリ・リチャードのアロハシャツ

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ハワイでは、ワイキキ国際空港に向かう前に、ロイヤル・ハワイアンのなかにあるトリ・リチャードを覗いた。

創業60年、オアフ島でリゾート・ウェアを扱う高級店である。


ハワイでは、当然のことながら、アロハシャツを扱う店が多い。

とりわけ、名高いのはハワイ島のシグ・ゼーンだろう。

シグ・ゼーンは、ハワイの植物をモチーフに、シルクスクリーンでコットンにプリントする。

ひとつのパターンにつき、5枚しか作らないので、希少性が高い。

私も10年前にハワイ島でキラウェア火山をトレッキングしたとき、シグ・ゼーンに寄って、2着購入したが、カラーはボタンダウンで、モダナイズされたアロハシャツである。


それに対して、オアフ島のトリ・リチャードは、厚手のレーヨン製でココナッツボタン。

オープンカラーで、古典的なハワイアンシャツを踏襲しているのが特徴だろう。

しかし、デザインは、実に洒落ていて、クリスマス用に毎年、リリースされるアロハシャツは、刺繍で模様がほどこされている。


今年のクリスマス・ヴァージョンは、サーフィンをするサンタクロースと、なんとゴッホの「星月夜」にサンタクロースをあしらった2パターン。

色は、黒とネイビーだった。


MOMA(ニューヨーク近代美術館)で観たゴッホの「星月夜」を思い出し、私も一着を購入。

しかし、クリスマス用とはいえ、半袖である。

ハワイでは、クリスマスでも半袖で過ごせるが、日本では、いつ着たらいいのだろうか?
posted by 城戸朱理 at 15:35| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月04日

秋のローライ同盟

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「現代詩手帖」11月号に、菊井崇史氏によるレビュー「ローライ同盟の仲間とともに」が掲載されている。

これは、7月24日に、ワタリウム美術館で開催された「吉増剛造 詩と写真」トークと朗読の夕べを紹介するもの。

イベントは、ナムジュン・パイク展が始まったばかりのワタリウムを舞台に、ローライ同盟幹事の小野田桂子が制作、遠藤朋之が司会をつとめた。

菊井崇史は、ローライ同盟参加の経緯を語り、私と遠藤朋之は、エズラ・パウンドの原詩と訳詩を、カニエ・ナハは吉増作品を、石田瑞穂は、自作詩にエミリー・ディキンソンの原詩を朗読した。

さらに、京都の四季を歩く吉増剛造を追ったドキュメンタリー映画「幻を見るひと」(井上春生監督、ローライ同盟顧問)予告篇の特別上映も。


圧巻だったのは、「怪物君」の制作過程をパフォーマンスとして披露してからの、吉増剛造名誉会長の朗読だったが、その様子は、菊井氏の熱を帯びたレビューに詳しい。


現在、会員のスケジュールを調整し、次回の撮影会日程を決めている最中だが、撮影ではなく、またもや、ただの飲み会に終わる可能性も高い。

ローライ同盟は、カメラと写真を中心にした前衛活動グループだから、それでいいのである(?)。
posted by 城戸朱理 at 06:46| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月27日

名店レザーソールで靴を

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ウルフギャング・ステーキハウスと同じく、ロイヤル・ハワイアンセンター内にあるレザーソールは、靴好きならば知らぬ人のない靴専門店。

とりわけ、アメリカ靴の代表格、オールデンの聖地として知られている。

そして、オールデンといえばコードバン。

「キング・オブ・レザー」とも称されるコードバンは、農耕馬の臀部の革で、強靭かつ美しい光沢を持つ。

とりわけ、ホーウィン社が供給するコードバンを使ったオールデンの靴は、エージングするにつれて、皺が深く刻まれ、光沢も深みが増していく。


今回のハワイ旅行では、買い物はレザーソールでオールデンと決めていたのだが、コードバンのモデル自体が品薄で、気に入るものがなかった。

オールデンのコードバンは、黒のストレートチップ、ウィングチップブーツがラスト違いで2足、ヴァーガンディのタンカーブーツにチャッカブーツと、すでに5足を所有している。

やはり、ハワイで購入したカーフのチャッカブーツもあるので、もう必要ないかと思ったとき、目についたのが、ジョン・ロブだった。

英国靴の最高峰として知られるジョン・ロブは、1849年の創業。

オスカー・ワイルドやウィストン・チャーチルらが顧客に名を連ね、3つのロイヤル・ワラント(英国王室御用達)を持つ。

ビスポークを扱うロンドン本店以外は、エルメス傘下にあり、「007 カジノロワイアル」で、ダニエル・クレイグ演じるジェームス・ボンドが、ブリオーニのスーツにジョン・ロブの靴を合わせたこともあって、知名度がさらに上がった。


結局、私が購入を決めたのはストレートチップのフィリップII。


ジョン・ロブといえば、まず思い浮かぶモデルは、ストレートチップのシティIIとフィリップIIだろう。

私にとってジョン・ロブは、今回のフィリップIIが5足目となるが、 なぜか、これまでストレートチップとは縁がなかった。

ストレートチップは、スーツはもちろん、タキシードにも合わせられ、冠婚葬祭すべての場面で使えるため、社会人なら必須とされるモデルである。


私のサイズを出してもらって足を入れたら、シュッと空気が抜ける音が。

手で触って確認した店員さん、「ジャストサイズですね」。


靴を買うたびに、もう靴は買うまいと決意を新たにするのだが――
posted by 城戸朱理 at 10:54| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

全日本なぎなた連盟ハワイ支部長、三浦花枝先生との会食

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バンビことパンクな彼女のお母さんは、薙刀四段。

日々、後進の育成に余念がない。

アラモアナ・ショッピング・センターのセンターステージで、演武をしたこともあるのだが、そのとき知り合ったのが、全日本なぎなた連盟のハワイ支部長、三浦花枝先生で、今回のハワイ旅行の最大の目的は、三浦先生とお会いすることだった。


薙刀の段位は五段までで、その上は錬士、導士、そして最高位が範士になるそうだが、三浦先生は範士で、古流は直新陰流。

お母さんにとっては、雲の上の存在であり、憧れの方なのだという。


待ち合わせは、ウルフギャング・ステーキハウス。


三浦先生は、85歳という年齢が信じられないほど、素敵な方だった。

単身、ハワイに渡って、40年。

異国で日本古来の武道の普及につとめてきた先生の半生は、伝説の柔道家、アントン・ヘーシンクとの交流から始まって、あまりにドラマチックなもので、ただただ圧倒された。
posted by 城戸朱理 at 10:52| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月23日

bambi in Vivienne Westwood??? A&W篇

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打ち合わせのために、東京のワシントンホテルに泊まっていたときのことである。

どこからか、怪しい声が聞こえてきた。


「にゃふ」


「にゃふふふふ」
???

ま、まさか!?

「にゃふ〜ん!」
!!!!!!


突然、バスルームから飛び出してきたのはバンビことパンクな彼女だったのである!?


「ヴィヴィアンの秋冬物が店頭に並び始める時期だから、城戸さんの趣味を充実させるためにも、行ってみなくちゃね!」
・・・・・・


お目当ては、それだったのか――

仕方がないので、バンビを連れて、パンクの聖地、ヴィヴィアン・ウエストウッドへ。

たしかに、秋冬物がほぼ出揃っていた。


私が気に入ったのは、またもや、ヴィヴィアンのアイコン、襟がハート型になったラヴジャケットをアレンジしたレザーのライダースジャケット。

バンビは、ワインレッド×チャコールグレイ×ホワイトのストライプワンピースとオーブ柄のマフラーを選んだので、結局、3点を買ってあげることに。


バンビは自分の思惑通り、事が進んだので御機嫌である。


「城戸さんの趣味も、これで充実したし、あとは、バンビくんに天ぷらをご馳走してあげるといいんじゃないかな!」
・・・

「御馳走してあげて!」
・・・

「いっぱい御馳走してあげて!」
・・・・・・


例によって、無茶苦茶である。

そして、バンビは、昼食に天ぷら茶漬けを頼んだのだった。

無茶苦茶で天茶なのである(?)。


パンクだから仕方がないが、いいのだろうか、これで?
posted by 城戸朱理 at 22:09| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

bambi in Vivienne Westwood??? S&S篇

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ヴィヴィアン・ウエストウッドの春夏物が出揃ったころの話である。


バンビことパンクな彼女が、嬉しそうな顔をしてやってきた。

こういうときは、注意が必要である。


「去年は忙しすぎたから、今年は自分の仕事と趣味を大切にしなくっちゃね!」

たしかに。

「とくに城戸さんの趣味を充実させるのが大切なんだよ!」
???

私の趣味って何のことだろう?

「バンビくんにヴィヴィアンを買ってあげるという趣味だよ!」
!!!!!!

どうして、それが私の趣味になるんだ?

「ヴィヴィアンを買ってあげて、バンビくんで着せ替えをして遊んでいると思えば、立派な趣味と言えるんだよ!」
・・・・・・

どう考えても、ヘンな趣味である。

いや、趣味としては、あまりにヘンである。

そもそも、こういうのを「趣味」と言うだろうか?


「買ってあげて!」
・・・

「いっぱい買ってあげて!」
・・・・・・


相変わらず、無茶苦茶なことを言って、クルクル踊っているではないか。


結局、パンクの聖地、ヴィヴィアン・ウエストウッドにバンビを連れていくはめに。

春夏物の新作も、ほぼ出揃い、例年よりもカラフルなコレクションになっている。


私が気に入ったのは、ヴィヴィアンのアイコン、襟がハート型になったラヴジャケットのロング丈の新作。

バンビがスプリングコートを試着して、黒にするか、ベージュにするか迷っていたので、結局、2着とも買ってあげることにした。

ジャケット1着、コート2着の買い物である。


これでバンビのヴィヴィアン・コレクションは、秋冬物のコートがウール2着、トレンチ2着に、襟がハート型のプリンセス・コートで計5着、
スプリングコートが黒とベージュの2着になったので、コートは、当分、買わずに済むだろう。

気づくと、バンビのワードローブは、ほとんどヴィヴィアンになっている。

ときどき、あれこれ広げては「ヴィヴィアン・ウエストウッド鎌倉店で〜す」とか言っているが、相手はパンク、これからも、厳重な警戒が必要である。
posted by 城戸朱理 at 17:20| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月24日

柳美里さんの暑中見舞

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柳美里さんから暑中見舞をいただいた。

可愛いイラストが書いてあるのが楽しい。

すると、バンビことパンクな彼女が――


「あっ! 私が描いてある!」


そうなのである。

バンビは金魚すくいが得意だし、わた飴が好物だから、よく特徴をとらえている。

これは柳さんが描いたのだろうか?


「柳さんはイラストを描かないから、珍念さんじゃないかな?」

今度、柳さんに尋ねてみなくては。


「でも、柳さんはバンビが、こけし頭じゃなくなったのを知らないんだよ!
にゃふふふふ」

たしかに、イラストのバンビはこけし風の髪型になっている。

しかし、ようやく、こけし頭ではなくなったとはいえ、この先、どうなるか分からない。


なにせ、昨日も新しく買った手拭いを得意気に広げていたのだが、それが、こけし柄だったのを私は目撃したのである!

しかも「やっぱり、こけし頭に未練があるんだなあ」と言っていたから、いつまた、こけし風の髪型に戻ってしまうか、分かったものではない。

パンクだから仕方がないが、さらなる注意が必要である。
posted by 城戸朱理 at 09:59| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする