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城戸朱理のブログ

2017年11月14日

新京極のスタンドで、その1

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夕食は、鰻屋かねよで、久しぶりに分厚い出汁巻き玉子を乗せた鰻丼を食べるつもりだっただが、京都国立博物館から東急ハンズと、
歩きづめだったので、新京極のスタンドの前までたどり着いたところで、バンビが「今日はスタンドでじんわりしようよ」と言い出した。


私も歩き疲れて、一刻でも早くビールを飲みたい気分だったから、そのままスタンドに入ることにした。


レトロな店内は、今日も賑わっている。


まずはビール、何よりもビールの気分。

バンビはレモンサワーである。


とりあえず、スタンドに入ったら、必ず頼むえんどう豆の玉子とじと自家製コロッケを頼み、
いつもなら、それに「きずし」(締め鯖)を貰うのだが、白板に鯛のお刺身が書いてあったので、今回は鯛を頼んでみた。


「鯛のお刺身が美味しいよ!」


バンビが喜んでいるので、私も箸を伸ばしてみたのだが、たしかに、こなれていて旨みがある。


生ビールのあとは「キリン一番搾り 京都に乾杯」にしてみた。
posted by 城戸朱理 at 12:13| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月13日

京都国立博物館120周年記念「国宝」展

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糸屋ホテルに荷物を置いて、バンビことパンクな彼女と、まず向かったのは京都国立博物館である。


開催中の開館120周年記念展「国宝」は、誰もが目にしたことのある名品が並ぶだけに、連日、入場が30分〜1時間待ちという混雑ぶりが伝えられていたが、雨の平日の夕方ならば入れるのではないかというバンビの作戦が成功し、待たずに入場することが出来た。


書も絵画も彫刻も、陶芸も漆芸も金工も、人巧が天巧に達したような作品ばかりで、空海の書や雪舟、等泊の絵の前にたたずみ、油滴天目や井戸茶碗を覗き込んでは、神経がざわざわするかのような時を過ごす。


私が興奮して、喜左衛門井戸茶碗を覗き込んでいたときのこと。

若いカップルがやって来て、女性が感想を漏らした。



「間違って、捨てちゃいそう」



私は思わず吹き出したが、カップルはまったく興味がなかったようで、すぐに立ち去ってしまった。

彼女の感想も間違っているわけではない。


茶美というものは、その美しさが表面化するものではないが、「侘び」や「寂び」といった美意識は、それだけに曰く言い難いものなのだろう。


茶碗では、ほかに志野茶碗の銘「卯の花墻」があったが、こちらも数少ない国焼き茶碗の国宝とはいえ、やはり単純に美しいと言えるものではない。


一方、縄文時代の土偶の造型は、ピカソの作と言われてもうなずけるようなモダンなフォルムで、目を見張った。


アンドレ・ブルトンが、この土偶を見たら、感嘆したのではないだろうか。




館内は、かなりの混雑だったが、長蛇の列の列が出来ていたのは、志賀島で発見された金印である。

掌に乗るような小さな金印を、誰もが食い入るように見つめ、列が動かない。

やはり、教科書に載っているような作品は、自分の目で見てみたいという欲求が生じるのだろう。




「漢委奴國王」と刻まれた金印は、福岡市博物館で、じっくり見たことがあるので、私は並ばなかったが、ミュージアム・ショップでは、金印のレプリカも売っていた。

職人の手作りで、24金張りという無駄に真面目な作りが面白い。

例によって、パンクなバンビにそそのかされ、買ってしまったが、友人の手紙にペタペタ押しまくろう、「漢委奴國王」。



閉館時間になったので外に出たら、すでに日は暮れ、遠くライトアップされた京都タワーが見えた。
posted by 城戸朱理 at 13:35| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月12日

つばめグリルのハンブルグステーキ弁当

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新幹線に乗る前に品川駅でお弁当を選ぶことにしたのだが、エキュートが出来てから、選択肢が増えた。

なだ万厨房もあれば、つばめグリルもあるので迷ったが、バンビことパンクな彼女の希望で、つばめグリルのハンブルグステーキ弁当にした。


売場には、今日のお弁当に使われている牛肉、豚肉の生産者まで明示され、お弁当は無添加。

老舗洋食屋だけに、デミグラスソースが味わい深い。


お弁当だけだと、野菜が不足しがちなので、トマトのファルシーサラダをバンビとシェアする。

「ファルシ」は、トマトを容器に見立てたフランスの伝統的な料理で、湯剥きしたトマトのなかにはチキンサラダが入っている。


家庭でも簡単に作れるが、お弁当に添えると、トマトまるごと一個だけにインパクトがある。
posted by 城戸朱理 at 21:45| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

京都へ





11月7日(火)は、まず「岩手日報」投稿欄の入選作を選び、2回分の選評を執筆、メールした。


入選作品を宅急便で手配してから、髪を切りに行こうと思ったのだが、行きつけのユアーズは定休日。

とりあえず、東急ストア内のイレブンカットでカット&シャンプーをしてもらって、帰宅し、夕食の準備を始める。


わが家では、手の空いているほうが料理をするのだが、この何年かは、圧倒的にバンビことパンクな彼女が食事の準備をすることが多かった。

最近は、私が料理をする日も増えてきたので、それだけ余裕が出来たことになる。


昨夜は、ステーキを焼いた。

山形牛A5等級の肉を見て、バンビは「んふ! 楽しみだなあ!」と興奮していたが、今日のメニューは秋鮭のムニエルである。


キャベツ半玉とベーコンの塊をことこと煮込むかたわらで、鮭に塩・胡椒して小麦粉を軽くまぶしてバターで焼き、さらに、ほうれん草のバター炒めを仕上げる。

焼鳥も買ってあげたので、バンビは御機嫌だった。



11月8日(水)は、起床して、トランクに荷物をパッキング。

パッキングも慣れたもので、今や海外でも、30分もかからないし、国内旅行なら10分で終わるようになった。


バンビはカメラやPCなどの機材があるから、私より大変だが、旅行用のチェックリストを作ってあるで、効率よく進めている。


12時17分、品川駅発の新幹線で一路、京都へ。

この何年か、京都に行くことが増え、ひと月以上を京都で過ごす年が続いたが、今年は2回目だけに楽しみだ。


今回は、同志社大学での吉増剛造「幻を見るひと」特別先行試写に立ち会うための京都行きである。
posted by 城戸朱理 at 21:44| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月11日

銀鼠(シルバーグレイ)のスーツ

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男のスーツは紺とグレイが基本だが、モード系ならば黒もある。


面白いことに、大学生の就職活動のときのスーツも2003年ごろから黒が主流になり、今や、黒以外のスーツの学生の方が珍しいそうだ。



どちらにしろ、スーツというものは地味なダークカラーが基本なのだが、異色なのはシルバーグレイだろう。

シルバーグレイは、銀色のような光沢を帯びた灰色で、日本では銀鼠と呼ぶ。


江戸時代の流行色でもあり、古くは錫色とも言われたそうだ。



銀鼠の生地で仕立てられたスーツは、地味な中にも花があって、独特の魅力があるが、年を重ねないと似合わないような気がする。


父が還暦前にダンヒルのシルバーグレイの生地でスーツを仕立てたことがあったので、私には思い入れがあるスーツでもある。


だいぶ前に野村喜和夫さんが、やはりシルバーグレイのスーツを着ていたことがあったが、風格を感じさせていいものだった。

野村さんにどこで求めたのか尋ねたら、ヨーロッパで買ったけど、どこだったかは忘れたという、いかにも野村さんらしい返事が返ってきた。

ヨーロッパのどこかでは、アジアやアフリカやアメリカではないと言っているようなもので、あまりに漠然としているではないか。

曖昧な雲を曖昧に写し出す気象衛星のような答えに、絶句したのを思い出す。



父親がスーツをオーダーしたのと同じ年齢になったら、私も着てみたいと思っていたのだが、このシルバーグレイのスーツは、滅多にお目にかからない。


初めて見つけたのは、4年ほど前のことだった。


どちらもイタリアのもので、ノッチトラペルのものはヴェルサーチ、ピークトラペルのものはエルメネジルド・ゼニアのコレクションである。

私のイメージする銀鼠は、ゼニアのほうが近いが、父が着ていたのも、この生地に似た風合いのものだった。


私が持っている20着ほどのスーツは、いずれも黒か、照明の下だと黒に見えるミッドナイト・ブルーばかりだから、グレイのスーツというだけで異色だが、袖を通すたびに、当時の父のことを思い出す。


父は、スーツもコートもオーダーしたものしか身につけなかったが、あの年代の男性は、みんなそうだったように思う。
posted by 城戸朱理 at 02:59| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月10日

舵屋で日本酒を、その2

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日本酒を追加して、マグロととろろのスタミナ納豆、さらに酒盗のクリームチーズと食事がわりに揚げ餅を頼む。

揚げ餅は、揚げ出し豆腐の豆腐が餅になったものを想像してもらうといいが、もっとディープフライにすると、餅が不定形に膨れて、別の料理になる。


オムレツのようなものが運ばれてきて、一瞬、自分がオーダーしたか、どうかが分からなかったが、これが黄ニラの玉子とじだった。



海風に当たったせいか、頬が火照り、私はあまり食べずに飲んでいたのだが、バンビが喜んで食べていたので、よしとしよう。
posted by 城戸朱理 at 10:36| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

舵屋で日本酒を、その1

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4時間近い散歩のあとは、現像したフィルムと紙焼きを受け取ってから、居酒屋で軽く飲むことにした。

バンビことパンクな彼女と相談し、小町通りの舵屋へ。


席につくなり、店員さんに「昨日、周さんが見えましたよ」と声をかけられた。

周さんは、もちろん藤沢周氏のことだが、藤沢さんは結婚式に出席するために新潟に帰省していたはずだから、帰りに立ち寄ったのだろう。


藤沢さんは舵屋の常連だから、私まで顔を覚えてもらったらしい。


私はビール、バンビはレモンサワーで乾杯する。


舵屋は魚が美味しいので、まずはお造りの盛り合わせを頼む。

スズキもマグロも赤貝も、すべていい。


お造りには日本酒だろうと、熱燗も頼んだ。


さらに、あぶりとりレバー、牡蠣の天ぷらを追加。


あぶりとりレバーは、韓国風に胡麻油と塩でいただく仕立て。

好みでおろしニンニクとネギを加えるのだが、バンビに言わせると「禁断の味!」ということになる。


牡蠣はフライにするよりも天ぷらのほうが日本酒によく合う。


私が牡蠣の天ぷらというものを初めて口にしたのは、30歳のころ。

当時、阿佐ヶ谷駅北口の路地に北大路という、なんとも渋い店があった。

私は、バードランド店主、和田利弘さんに連れて行ってもらったのだが、和田さんが「いい店だよ」というだけあって、料理もよければ酒もいい。

和服姿の上品な初老の女将さんが燗をつけてくれるのだが、和田さんと倒れるまで、杯を重ねたものだった。


この北大路で出されたのが牡蠣の天ぷらで、牡蠣を大葉でくるみ、ごくごく薄い衣をつけて揚げたものだったが、
熱は通っているものの、中は生に近く、なんともいいものだったのを思い出す。


それ以来、自分でも牡蠣の天ぷらを揚げるようになったが、バンビも「牡蠣の天ぷらって美味しいもんだね!」と喜んでいた。
posted by 城戸朱理 at 10:31| 美味しい話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月09日

石笛のかすかな音は

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澁澤龍彦に「石笛と亀甲について」というエッセイがある。


一節を書き写してみよう。





じつをいえば、私も一つ石笛を所蔵している。
もう十数年も前に鎌倉の海岸で拾ったもので、やわらかい石に貝が棲みついて、いくつもの貫通孔をうがったものだ。
その孔を指で押さえて吹いてみると、あまりよい音ではないが、たしかに音がすることはする。




澁澤先生が鎌倉の海岸で拾われた石笛は、今でも見つけることができる。

写真は、私が由比ヶ浜で拾ったもの。


たしかに、貫通孔には白い小さな貝殻がいくつも残されていて、貝が孔を開けて棲みついていた様子が分かる。

貝が孔を開けることができるのだから、よほど柔らかい石なのだろう。


指で孔を押さえ、そっと吹いてみると、かすかに音がする。


風の名残りのような音だが、遠い遠い海鳴りのようでもある。
posted by 城戸朱理 at 07:33| エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月08日

吉増剛造「幻を見るひと」特別先行試写、いよいよ明日!

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吉増剛造さんが、四季の京都を訪れるドキュメンタリー映画「幻を見るひと」の特別先行試写が、いよいよ明日、同志社大学の主催で開催される。



「幻を見るひと」は、岡崎の真澄寺別院・流響院を舞台に、春には醍醐寺、夏は貴船神社、秋は北山杉の産地、中川地区、
そして、冬には相国寺、妙心寺でも撮影されたが、東京で撮影された唯一のシーンが、吉増さんの御自宅の書斎だった。


吉増さんの書斎は和室で、小振りの二月堂で執筆されている。



井上春生監督による映像詩「幻を見るひと」を、ぜひ目撃してもらいたい。



特別先行試写は、11月9日(木)18時30分から、会場は同志社大学寒梅館ハーディーホール。

入場無料(予約不要・先着850名)。

試写のあと、吉増剛造さんによるアフタートークもある。


詳細は下記から。



http://d-live.info/program/movie/index.php?c=program_view&pk=1507272223



「幻を見るひと」公式ホームページは下記から。



http://www.maboroshi-web.com/



関係者のための初号試写に先立つ異例の特別先行試写は、必見!
posted by 城戸朱理 at 14:07| Edge | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

漂流物

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連休だけに、鎌倉の海岸は、観光客が多かった。

自撮りに励んでいる若者が目立ったが、インスタグラムに投稿するのだろうか。


10月22日夜から23日にかけて列島を縦断した台風21号は、江ノ島に甚大な被害をもたらしたが、
鎌倉でも大波で大量のゴミが打ち寄せられ、海岸沿いの国道134号線が通行止めになったほどである。


しかも29日には台風22号が上陸したので、由比ヶ浜から材木座にかけて、根こそぎ打ち寄せられた海藻が小さな半島や島のように堆積していた。



海鳥の羽根、子どもの玩具、空き缶やペットボトル、誰かの足跡――


忘れられたものが、何かをささやき返すような響きが海辺に満ち、さまよい歩くうちに、空が夕暮れに染まり始める。
posted by 城戸朱理 at 07:51| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする